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【完結】 解析スキル「アナライズ」でチートだけど、私は鑑定士なので受付嬢と冒険者はお断りです!~呪いの兎型アーティファクトを添えて~  作者: 夢咲みやと
ダンジョン&?

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32 行こうよ!迷宮ダンジョン

二部のはじまりです。


この話の前に登場人物紹介ページが有ります

 ここは温暖な気候と白堊の城が美しい街カレデュラ。街全体の建物も白く塗装されており、白き都との呼び声も高い。漁港も有って観光地としても有名だ。


 その国の城下町に有る冒険者ギルドが、私の職場だ。


 鑑定スキルの上位。直接手を触れる事による”解析(アナライズ)”を、一種の過去視として使う事が出来る。

 より、詳しい買取部門の査定が出来るが、普段はそこまでの能力はいらないので、普通の鑑定をしてる……のだが、受付嬢の一人が駆け落ちして人手不足になり、不本意ながら受付業務との二足のわらじである。


 そして、ほんと~に、ほんとう~~~~~~~に!!不本意なのだが、たまに城に呼ばれ鑑定の手伝いをする事が有る。その過程で、呪われている願いの願望器、ベルジュと契約する事になったが、呪詛さえ気にしなければ特に害はない。


 そんな訳で今日も私は働くのである。






「迷宮型ダンジョンの活発化?」


「そうなんだよ。東のダンジョンがこの所儲かる儲かる。この所、宝箱のポップとモンスターのドロップがいつもより良いんだよ」


 ボードに依頼書を貼りだしに来た所で、馴染みの中堅冒険者、エインズさんと話し込む。そのダンジョンは常日頃から冒険者が出入りする、所謂(いわゆる)メジャーなダンジョンだった。奥まで行かなくても、程々な実入りが有るという安定した場所だ。


 特に可も無く不可も無いようなダンジョンなのが、前触れも無く活性化するのに原因が無い訳が無い。


「実入りが良いは良いけど、奥に行くと前より敵が強いから結局は今までと変わらないんだけどな」


「そうなんですか」


 そう言えば、最近はいつもより武器や宝石の鑑定依頼が多いと思っていたのだ。迷宮型は大抵は道の行き止まりに罠か宝箱が有る。ただ、広い洞窟のような場所も多く、暗い事も有って、優れたマッピング能力のあるシーフが居る事が望ましい。


 シーフは希少職業なので、デフォで入っているパーティーは実は珍しい。治安の関係で、この街では国に登録した上でフリーで契約することが多いのだ。彼らの特殊技能は街で使われると困るので、国で管理しているのである。


 街で鍵屋をしているだけの人もいるが、それはこの街では稀有(けう)な例である。


「シーフが居れば、もっとスムーズなんだろうがなぁ。パーティーに入れて上手く連携できるかって思うと、考えちまうぜ」


 エインズさんが、無精ひげの残る顎をこすりながら考え込んでいる。エインズさんのパーティーはBランクなので中層くらいまでは行きたいんだろうな。冒険者を動かすのは、大多数の人間は向上心と好奇心だ。モチベーションの低い人間は不向きな職業である。一攫千金、スリルと可能性は無限大らしい。      


「まっ、今の所は自分らのメンバーだけで行動するわ」


「そうですか。とりあえず、自分のパーティーだけで行ってみるのも良いと思いますよ」


「今日はボードにはウチ向きの依頼はねぇな。迷宮ダンジョンの浅い層にでも行ってみるわ」


エインズさんはそう言って、ギルドから去って行った。





 最近は鑑定依頼が多いので、私も受付よりも鑑定業務に当たっている。エメラルド、サファイア、パール、アクアマリン、ルビー……大小様々だが、本物か偽物かは半々だ。


 武器・防具の方は、呪われていないか耐久力などを鑑定する。呪われた武器・防具は装備すると体から離れなくなってしまって、物によっては死ぬまで体力を吸収されるとか、精神に異常をきたして周りを無差別に攻撃するとかいう事になる。


 その場合、パーティーが瓦解するか神殿に高額な寄付をして治療するかの二択なので、冒険者は慎重に布などに包んで持ち帰る。

 鑑定に出されても、呪われてたら処分料を貰うんだけど。


 宝箱に物が有ったと言っても、安心できない。もちろん金額的に高価だったり、装備力・守備力が飛躍的に上がる物も有る。そういう意味では博打かも知れない。人間は往々にして確率に賭けてしまいたくなるものである。人生はギャンブルだとは、誰が言った言葉だったか。


 どちらかと言うと宝石の方が本物な事が多いので、換金率が高い宝石の方が武器よりも人気だったりする。


 つまりは運だ。まあ、冒険者をやる事で必要な物の内に運は必須なので、そこは個人が「持っている」「持っていない」かどうかとしか言えない。


そんな益体(やくたい)もない事を考えながらも手は動く。私は訓練された社会人なのである。淡々と仕事をするのみだ。





 お昼休憩になったので、ご飯を食べにギルドの屋上に階段を昇って行く。空は抜けるように青く、花壇も有って眺めが良くて気持ちいい。ベンチに座ってベルジュとお弁当を食べていると、サンドイッチの袋を掲げたアリスさんがやってきた。


 もぐもぐしていた私の隣に、さっと座る。


「セルフィは今日はお弁当なんだ。エビフライ、私のサンドイッチ一個と交換しない?」


「レートが釣り合って無くないですか?エビフライにサンドイッチは重いですよ。フルーツも付けますね」


「やった!セルフィ大好き!」


 アリスさん、いつまでもそのまま純粋であれ……。


「ところで、東の迷宮ダンジョンの話は聞いた?」


「ああ……活発化してきてるって話ですよね」 


 アリスさんがサンドイッチを食べながら、パンから外した旗の形のピックをベルジュに渡す。それを貰って、ベルジュは喜んで振り回し始めた。紙の方を持たず刺す方を外に向けている事に、極めて悪意を感じる。私はランチボックスを入れて来た巾着の紐をしばって、そこにベルジュを閉じ込めた。巾着がもごもご不気味に動いているが見ないふりをする。全く余計な事しかしないんだから。


「そう言えば、中層まで潜ったパーティーがミノタウロス見たらしいよー」


「ごふっ」


 アリスさんの爆弾発言に、米が鼻に入った。


 ミノタウロスがあのダンジョンで浅い層で発見された例は無い。ミノタウロスは牛の頭を持つ魔物で、怪力であり、持っている巨大な斧で冒険者を蹂躙する。


 中堅パーティーでも、1パーティーだけでは壊滅される恐れもある程だ。


「またアライアンス案件かねぇ」


 アリスさんは、食べ終わったゴミをくしゃっとしてゴミ箱に捨てながら、ドライに言う。サンド・ホエールと違って姿を見失う事は無いのだが、何しろ力が強い。きちんと対策をしなければ、死体も原型をとどめないだろう。


「こういうのって正常化しないと、浅い層にも影響が出ちゃうんだよねぇ」


「そうですね……」


 考え込む私を他所に、座っていたベンチからスタッ!っと立ったアリスさんは、伸びをしながら「お先に!」と屋上から建物に入って行った。


ーーーーーーーーめっちゃ食べるの早いな。


場面転換の時に入れてた「・・・・・・・・・」を入れなくしたんですが、どっちが読みやすいんでしょう?携帯かPCか、文字の大・小で改行されると目障りかと思ったんですが。

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天界からバカンスで降りて来たオレ、冒険者になって世界を満喫します!~バカンス先なのに、何故か後輩がいるのですが~

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