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新キャラなどいなかった…いいね?

国王「出席を取ります、番号…」


大臣「1」


クルス「2」


マリア「3」


イナカ「4」


サンダー「5」


国王「よし、全員出席してるな」


イナカ「…え?」


国王「それではこれより中央会議を始める」


イナカ「新キャラは!?」


国王「なんの話だ?」


イナカ「前回の話で決まった新しいレギュラーのブルドッグはどうしたんですか!?」


国王「いったい何のことだ?」


イナカ「ロリコン発言をしたやつを金髪巨乳に変貌させるプロのブルドッグの新キャラはどうしたんですか!?」


国王「ははは、こやつはまた訳の分からんことを」


イナカ「だから新キャラの…」


クルス「イナカくん…察するんだ」


イナカ「え?」


サンダー「あんな適当な設定の無駄に濃いキャラが実際に出てきてみろ」


マリア「ただの出落ちで終わる上に扱いにくいものね」


イナカ「そんな理由で!?」


国王「…イナカよ」


イナカ「はい?」


国王「新キャラなんていなかった…いいね?」


イナカ「あ、はい…いや、それじゃ納得できませんよ!!」


国王「わかったわかった。それで納得できないっていうのなら、新キャラは不祥事を働いて降格されたということにしよう」


イナカ「ことにしようってどういうことですか!?」


国王「それはそうと、女子ってみんなチーズ好きだよね」


イナカ「その不自然な話題転換はなんですか!?」


国王「と、いうわけで今回はみんなにそのことについて話し合ってもらうぞ」


イナカ「そんなこと話し合ってなんになるんですか!?。そんなことよりブルドッグを返せ!!」


国王「そんなこととはなんだ?。実際に女性のチーズ好きは問題になっておるのだ。大臣、説明してやれ」


大臣「はい、現在我がエルム王国では一年で女性の誘拐事件が数万件発生されております。手口はどれも同じで『チーズをあげるからおじさんに着いておいで、デゥフフ』という甘い誘い文句につられてまんまと誘拐されるというものです」


イナカ「クッソちょろいな!!我が国民」


大臣「誘拐されて女性の方はみんな、人気のない場所に誘導され、押し倒され力尽くで…」


クルス「押し倒され力付くでなんて…なんてエッチな犯罪なんだ…」


大臣「押し倒され力付くで…靴下を奪われてるとのことです」


クルス「…なんてニッチな犯罪なんだ…」


マリア「それでも極悪な犯罪には違いないわ」


イナカ「というか、その犯人の変態ロリコンに心当たりがある人物がいるんですが…」


サンダー「…なぜ俺を見る?」


イナカ「日頃の行いのせいだと思います」


サンダー「勘違いするなよ!?。俺は百歩…いや、千歩譲ってロリコンであることは認めるが、年増の女どもには興味はない!!」


イナカ「こんな安い手に引っかかる人なんて小学生くらいしかいないでしょう?」


大臣「ちなみにですが、被害者の女性は大半が20代の方です」


イナカ「私より年上とか嘘だろ!?」


クルス「そういえば、女性の方ってそんなにチーズが好きなんですか?」


マリア「私は大好きよ」


イナカ「私も好きですよ…でもブルドッグの方がもっと好きです」


マリア「そろそろ新キャラのことは忘れなさい」


国王「レストランとかの女性人気メニューを見てみろ、大半がチーズ入りのやつだぞ?」


クルス「そういえば…そうですね」


国王「だから女なんてデートで困った時はとりあえずチーズでも餌付けすれば簡単にホテルまでお持ち帰りできる」


イナカ「いや、いくらなんでもそんなにチョロくは…でも『チーズあげるよ、デゥフフ』で誘拐できるくらいだからな…」


国王「そういうわけで、これ以上劣悪な犯罪が増える前に、女性のチーズ好きをなんとかせねばならんのだ」


イナカ「いや、もっと別のアプローチの仕方がある気がするのですが…」


国王「なにか名案はないか?」


クルス「いっそチーズの所持を取り締まるというのはどうでしょうか?」


国王「うーむ…それはそれで暴動が起きそうだな」


イナカ「というか、女性のチーズ好きをなんとかするっていうのは具体的にどういうこと挙げられるのですか?」


国王「例えば…先ほど言ったようにチーズが入手できないようにしたり、あるいはチーズを嫌いになるように仕向けたりとかだな」


イナカ「チーズを嫌いになるように仕向けるって…そんなことできるんですか?」


国王「その案をこの場で考えるんだよ」


マリア「逆に嫌になるくらい毎日チーズを食べなければいけない法律を作るとかはどうかしら?」

国王「ふむ…それは悪くない案だが、そんなことしたらチーズの消費量がバカみたいに増えて値段が高騰しそうだな」


サンダー「というか、チーズってそんなに女子から人気があったんだな…はっ!。全身をチーズでコーティングすれば俺も人気になれるのでは!?」


イナカ「発想が貧相」


国王「…その手があったか!!」


イナカ「…国王?」


国王「ふっふっふ、我に名案ありだ。大臣よ、さっそく余が言うことを手配してくれ!!」






数日後


大塚君「とうとう今日から我が国でもテレビが…電波放送が始まるんだね」


大塚母「ええ、いずれは電波放送が始まることを見越して10年前に買っておいたテレビがようやく見れるわ」


大塚父「まだ電波放送も始まったばかりでチャンネルも王国放送の一つしかないが、今日はみんなで電波放送の始まりという歴史的な瞬間を見届けようではないか」


大塚母「そうね、みんなでチーズでも食べながら見守りましょう」


大塚君「あ、そろそろ始まるよ」


砂嵐しか映らなかったテレビはボンヤリと映像を映し出した。


最初はなにが映っているか分からなかった映像もやがてクリアなものになっていった。


映っていたのはチーズであった。


しかもそれは光に反射してキラキラと光り輝き、噴水のように止めどなく流れる巨大な黄金のチーズフォンデュのチーズを流しているやつであった。


大塚君「美味しそう」


全国の老若男女がその溢れ出すチーズの噴水に酔いしれているその最中、噴水の中から一本の腕が飛び出てきた。


チーズがまとわりついたその腕の主人は徐々に噴水から姿を現した。


そう、それは全身をチーズでコーティングされた半裸の大臣であった。


大臣はそのままねっとりと官能な手や腰使いでチーズに触れ、最後に甘美な声でこう囁いた。


大臣「うっふん、早く私を…た・べ・て♡」


大塚家一同「………」


大塚君はそっとテレビの電源を消し、そして食べていたチーズを吐いた。


エルム王国の電波放送の始まりという歴史的な瞬間は全国の国民の目に焼き付けられ、チーズを見るたびに脳裏に浮かぶようになり、国民のチーズ離れは進んだ。


こうしてチーズによる誘拐事件は無くなったのだ、めでたしめでたし。





ニュースキャスター「たったいま速報が入りました。以前チーズで女性を誘惑し、誘拐するという事件で世間を騒がせていた犯人が逮捕されました。犯人は犯行を認めてはおりますが、犯行理由に対して『私はロリコン発言をしたやつを金髪巨乳に変貌させるプロのブルドッグだ』などと意味不明な供述をしており…」


イナカ「…新キャラあああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

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