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九話 ハウルベアー討伐2

 第9話 ハウルベアー討伐2


「何よ、案って。」


「まだ試してないことがあるんだ。これでダメなら撤退だ。ただ技に入る迄に時間がかかるし、速く動けない。だから、しばらくリンに時間を稼いで欲しい。」


「どのくらい稼げばいいのよ?」


「そーだなー。30秒もあれば問題ない。」


「そのくらいなら大丈夫ね。じゃあ、ちょっと準備するわね。」


「あぁ、よろしく頼んだ!」


 リンと別れた俺はまた最初の時と同様に待機していた。するとリンが木から飛び降りハウルベアーに向かってファイアーボールを撃っていた。ハウルベアーは気にせずリンの元へと突進していると突然じめ地面から炎が上がりベアーは再び炎に包また。その間もリンは炎の維持に、苦しい顔付きだ。


(1つ1つの動作さ丁寧に、力のロスなく、気を右手に集めて、)


 炎が消え、ハウルベアーが現れた瞬間に集めた気をぶつける。


(手応えはある。)


 とハウルベアーがまた吠える。


 膝をついていたリンの所へ向かい、息をきらしながら、

「撤退したいが、この状況で逃げ切れるかどうか!?」

「私もよ。」


 再びハウルベアーと対峙した。


 やるしかない!と思っていたが、ハウルベアーは我々に背を向けて走り去って行った。


「逃げたのか?」

 二人で見つめ会うも答えは出ず、俺たちもギルドへと戻った。



 ~ギルマス目線~


 俺が執務室で仕事をしていると慌ただしいノックとともにリンと斗真が入って来た。


「なんだ?ハウルベアーを討伐した報告か?」

(初めての依頼達成がそんなに嬉しいのかねぇー。)と思いながら言ってみたが返答は予想とは逆だった。


「違う。討伐出来なかった。私と斗真が二人がかりでだ。」


「何ぃ?」

 報告を受けて俺は驚いた。

(ハウルベアーはC級魔獣。それがBランク二人で勝てないはずがない。炎に耐性があり、打撃が効かない魔獣ならB級もしくはA級の可能性だってある。)

「よし、俺が明日見に行く。お前たちは帰っていいぞ。あっ、斗真。明日は休んで怪我を早く治せ。」



 久しぶりに壁に掛けてある大剣を手に取り、森へ出掛けた。


「ここら辺と聞いていたが………」

 回りを見ると折れた木や、焦げ付いた地面からがあり、激しい戦闘が行われたと考えられる。その中にハウルベアーらしき足跡を見つけ、「これかぁー。」思わず口に出し、その足跡を追った。


 しばらく歩くと木に背中を預けて座っているハウルベアーを見つけた。


(見た目はハウルベアーだが。)


「よっ!お前が噂のハウルベアーか?」


(体の体毛が所々焦げてやがる、こいつで間違いないな。)


「ウォォォォー!!!!!」


 叫んだ後、突進してきて、振り下ろされた両手を大剣で受ける。

(俺に咆哮は効かない!速さもまずまず、力もまずまず。)

「だが。苦戦するまでじゃーねー!」

 ハウルベアーの両手を払い、大剣で首を一線!


 しかし、切断面から流れ出る血は赤ではなく、黒だった。

(なんだこれ?魔獣の血でも黒色は見たことねー。)

 その瞬間体が燃え出し、首だけが残った。


 不気味に思いながらも首だけになったハウルベアーを革袋に入れその場を去った。


 ギルドに戻るとリンが待っていた。

「倒したのか?」

「あぁ、怪我してたのか知んねーが、強さ的には大したことはなかったが、気になる点はあった。」


「なんだ?」


「それはこれから調べる。」


 ~○○目線~


 鏡の前で不気味な男が

「さすがはS級ってところか!だが、結果は悪くない。S級以外にも厄介なやつもいることがわかった。次に期待だな。」


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