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ナツハナビ  作者: 真夏夏
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4.悲しみを 空に映せよ ナツノトワ

 いつの間にか、ぼーっとしているうちに日曜日も終わりそうだ。

 魂となってしまった今、ただ何もすべきことはない。人生から墜ちたんだ。何もする権利さえもない。

 かといって、和葉のそばにいるわけにもいかない。

 辛すぎる。彼女が苦しんでいる様子が。そして何より自分が彼女に対して何もしてあげられないということが一番つらい。

 僕はやはり自室で、窓の外を眺め続けている。

 僕が死んでもこの世界は続いていくのだなって改めて感じさせられる。そんなことなら、この世界に僕がいたところでなんの影響もなかったんじゃないかなって思う。

 蜩が悲しみを奏でる。

 赤く染まった空があの日の余情を感じさせる。

「赤き空にぞ 永久に輝く」


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