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「やめろバカっ!!脱がなくていいっ!!」
「脱が、なくていい?」
「そうっ!!脱がなくていいのっ!!
お前はそのままでいいのっ!!
分かった?!」
「・・・・・・」
ぼーっと、杏奈は俺を見つめている。
ヤバいな。これ、解けるのか?
多分、この目は、危険な力を持ってる。
従わせるってやつ、だよな。
目を瞑るわけにもいかないし・・・・・・
「・・・・・・あれ?大地?・・・・・・えっ?!」
杏奈は、驚いている。
ん?正気に戻った?
「ちょ・・・・・・やっ、何?だ、ダメだよ?
まだ、早いよ・・・・・・」
俺が両手を掴み、
ブラウスの前がはだけていて、
そんな中正気に戻ったら、そうなるよな。
「ごめん。」
素直に謝って、両手を放す。
「あ、謝られても・・・・・・困るけど・・・・・・」
ブラウスのボタンを掛け直す杏奈の顔は、
かなり真っ赤だ。
俺の目も、まだ真っ赤なのかな。




