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昌耶と奏子は、顔を暗くして
自分たちを見据えている。
「朔耶の言う通りだよ、アンナちゃん。
話を聞かせてくれ。」
「お願いよ。私たちを頼って。」
諭す声が届いたのか、
杏奈のもがく力が、弱まっていく。
それと同時に、俺の意識も朦朧とする。
ヤバい。クラクラする。
何か、身体が痺れていく、気がする・・・・・・
「ううっ・・・・・・ごめ、ごめん、なさい・・・・・・
うううっ・・・・・・」
泣き崩れながら杏奈は、身体を反転させて
しがみついてきた。
うん。痛い。痛いよぉぉ・・・・・・
この腕のやつ、取って、くれ・・・・・・
・・・・・・あ、でも・・・・・・
血が、ぶしゃーってなるかな・・・・・・?
でもさ、力が、抜けて、いくんだ・・・・・・
よ・・・・・・ね・・・・・・
「朔耶っ!!」
「朔っ!!」
おれ・・・・・・死・・・・・・・




