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2-22


杏奈はもがいて、親父の手を振り解く。

床に落ちた短剣を、素早く掴んだ。


それを、どうするつもりなんだ?


杏奈は短剣の先を、親父に向けて

突き刺そうとする。

考えるよりも先に、俺は

杏奈の身体を羽交い絞めにしていた。


「放せっ!!」


杏奈は、必死にもがく。

短剣は、まだ握られたままだという事に

俺は、気づかなかった。



「朔耶っ!!」


奏子が、叫ぶ。



右腕が、熱くなった。

俺は、その右腕を見る。


杏奈が握っていた短剣が、刺さっている。



どうして、こういうのって、

見たら急に痛くなるんだろうな。











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