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FL−8
すっ、とツジーが優雅に手を挙げると、
拍手が鳴り止む。
「我々吸血鬼の、未来へ繋げる試みは
まだまだ始まったばかり。
『聖職者』の支えなしでは、生きられない。
これからも、研究と開発は続いていく。
何卒、鞭撻をよろしく頼む。」
深々と頭を下げるツジーに、
再び大きな拍手が送られた。
なんだよ。カッコいいじゃねーか。
なんだかんだで、まとめちまった。
「はい。次は、朔耶くんの番だよ。
マイクパフォーマンス、よろしくっ」
それを、マイク通して言うなっ。
緊張してガチガチで歩いていき、
みんなの顔を見渡す。
前の俺なら、ここでチビっている。
でも、今の俺は。違う。
温かい笑顔。
誰一人、暗い表情してる人はいない。
それを見て、少し落ち着いた。
······よし。
「······皆様。私がこの場に立てたのも、
育ててくれた両親と、
惜しみなく血をくれた
パートナーのお陰です。
心から感謝しています。」




