↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
親父が魔法少女で俺まで巻き込まれた件  作者: フジオ
蒼の剣姫巫女篇
41/63

邪馬台妄想記


 姫巫女と呼ばれる、剣姫騎士の組織と『穢れ』の戦いの歴史。


 天羽々斬(アメノハバキリ)、素戔嗚(スサノオ)による大蛇退治より始まり、神代の時代から続く長き歴史。

 


 感想としては――絵が下手過ぎる。


 話がなかなか入ってこない。下手と言うか怖い。愛情の足りていない子供の描く家族の絵みたいな、おどろおどろしいと言うか、なんだ、どうしたらいいんだ。なんなんだよ母さん、そんな絵下手だったのかよ。

 八岐大蛇は四足のついた太鼓から何本かのロープが出たような妙なデザインに、何を思ったのか赤い線が執拗に引かれている。


「にぃ、わかった?」

「全然わからん……」

 何とか思い返すが、天下五剣がうんたらかんたらで、剣姫騎士が使える剣は特別製だとか。


「『穢れ』は神格だ。『荒魂』(アラミタマ)を犠牲により『和魂』(ニキミタマ)に変える。その結果が剣だ」


 ……ん? 犠牲? 『穢れ』(The END)を『和魂』(剣)にする?


「え? 剣って『The END』なの?」

「ジエンド? 剣自体は終りではない。剣を以て『穢れ』を狩る内に、担い手も『穢れ』に変化する。終りはない」

「堕ちた(変わった)剣姫騎士で何本も剣がつくられた」


 すっげぇキナ臭くねぇかソレ?


「ナギも元人間、『穢れ』に飲まれて、加工されて剣になった」

 ニコっと笑いながら言うが、どう反応していいやら。


「天叢雲剣(アマムラクモノツルギ)、草薙剣(クサナギノツルギ)、つまりはナギ。その娘は現存する中で最も原初に近く、最も強力な『穢れ』を基にした剣。最強の剣だ」


 そんな存在だったのかナギ……。てことは年齢は――

「にぃ?」

 眼が、輝いている。その赤い光(レーザーサイト)が、俺を刺す。

「なんでもないです」


「さて、今回の戦い方は余りにも被害が過ぎる。今後はもっと落ち着いた戦いをしてもらう」

 そのために訓練と実践あるのみだ。そう言うとサヨコさんは俺に冊子を手渡す。


「……マジで?」

「大マジだ」

 そこに描いてあったのは、戦い方を示した図解――のはず。その冊子は『作画:サヨコ』であった。地獄絵図、どこかの狂ったおっさんの書いた魔道書もかくやといった様子だ。


「座学、実践を積み、天叢雲剣の担い手として恥ずかしくない剣姫騎士となって欲しい」

「男があんな格好をするのは恥だろう!?」

「にぃ」

 ナギが俺の裾を引き、声をかけてきた。彼女の方を向くと、彼女は親指を立てる。


「どこに出しても恥ずかしくない姫騎士だった」

「俺は恥ずかしいわ!!」


「安心しろ、嫁の貰い手ならアキラが、婿の貰い手なら私が居る」

「サヨコさん!? どこまで本気で言ってるの!?」

「にぃ、嫁ならナギが居るよ?」


――本気だ。二人の眼が語る。冗談じゃあない。俺からしても冗談じゃない。


 というか、だんだんと距離を詰めてきた。なんか、怖いぞ!?


「ただいまーっ! しゅーくん? サヨちゃん? ナギちゃん? ケーキ買ってきたよー?」

 そんなことをしていると、声がした。なんでこんな地下で聞こえるんだよとも思ったが、聞こえないと困るわけで。そういう機材があるんだろう。


「ほら、上がろうぜ?」

「ちっ……」

「ふむ、そうだな。ここがバレても困る」

 ナギ、そんな舌打ちなんてして……。お兄ちゃん悲しいよ。


 ともあれ、助かった。これからの事は考えたくないが、今はただ家族の団欒とケーキを楽しもう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。