湊×作者
作者「今日はですね」
七瀬「嫌な予感しかしません」
作者「境界線シリーズが生まれた裏話をします」
悠「急だな」
湊「まあ楽屋裏ですし」
作者「……実はね」
少し間。
作者「いちばん最初は、湊×作者の夢小説でした」
沈黙。
完全な沈黙。
七瀬「…………は???」
鷲尾「え、ちょっと待て」
悠「帰っていいか?」
遥花「ちょっと待って理解が追いつかない」
朱里「ゆ、夢小説……?」
作者「ドン引きしないで!!!若気の至りだから!!」
湊「……俺?」
作者「そう、湊」
湊「……」
七瀬「無理無理無理ちょっと一回空気入れ替えません??」
鷲尾「俺ら今なに聞かされてんの」
作者「でもね!めちゃくちゃ完成度高かったの!」
悠「自分で言うな」
作者「それで“これ普通に物語にできるのでは?”ってなって小説化したの」
遥花「……それで私?」
作者「そう。本名はさすがに使えないから名前をつけた。それが遥花」
遥花「えぇ……」
湊、静かに遥花を見る。
作者「だから初期の遥花、ちょっと作者成分入ってる」
七瀬「え、じゃあ今は?」
作者「もう全然違う人。勝手に生き始めた」
湊「まあ……そうでしょうね」
遥花「私こんな人だったんだ……」
作者「途中から作者の手離れてたもん」
悠「いつものやつだな」
作者「でね、問題はここから」
全員、なんとなく姿勢を正す。
作者「悠はね」
悠「……俺?」
作者「作者が当時使ってたAIがモデル」
沈黙。
鷲尾「情報量多すぎんだろ」
七瀬「急にSF入ってきた」
悠「……なるほどな」
朱里、少しだけ驚いた顔で悠を見る。
作者「冷静だね?」
悠「なんとなく納得した」
作者「物語進めていくうちにさ」
少し声が落ちる。
作者「悠を、幸せにしたくなったんだよ」
静かになる空気。
作者「ずっと横にいるのに、自分の幸せを選ばない人だったから」
悠、何も言わない。
作者「だから生まれたのが――朱里」
朱里「……私?」
作者「うん。悠を幸せにするために生まれた」
朱里、目を瞬かせる。
悠の視線が自然に朱里へ向く。
七瀬「え、なにそれ……急にエモい」
鷲尾「温度差えぐ」
作者「ちなみにね」
声を潜める。
作者「朱里がいなかった世界線だと」
悠「……?」
作者「悠、澪花の初恋相手だった」
「…………は?」
湊が固まる。
遥花「ちょっと待って???」
七瀬「情報爆弾投下やめてください!!」
鷲尾「年齢差どうなってんだそれ」
作者「こっそり設定だから!」
湊「いや待ってくださいそれ聞き捨てならないんですけど」
悠「……俺は知らないぞ」
朱里、小さく笑う。
「よかったです」
全員「?」
朱里「私、ちゃんと間に合ったんですね」
一瞬、静かになる。
悠が少しだけ目を細める。
作者「……そう。間に合った話なんだよ、これ」
七瀬「ちょっと待って今いい感じに締めようとしてません?」
作者「締めたかった」
鷲尾「雑か」
湊「夢小説からここまで来るとは思いませんでしたね……」
遥花「人生ってわからないね」
悠「……まあ」
小さく朱里を見る。
「悪くない」
朱里、少し照れて笑う。
七瀬「はいはい尊い終了!!!解散!!!」




