03-05.ソロプレイ
私は屋敷にも戻らず、何ヶ月もダンジョンに籠もった。
意外とサバイバルも出来るもんだな。殆どセーナが調べて教えてくれたことを思い出しながらだけど。私は一人になってもセーナに頼り切りだ。
こんなにされちゃったら、もうずっと側にいてもらわなければ困るじゃん。責任取れってんだ。無責任勇者め。
臭うなぁ……女の子らしさが失われていくなぁ……。
とっくに魔法少女の服以外の服は擦り切れて使い物にならなくなった。
その代わりじゃないけれど、あるダンジョンを攻略中に、遂に魔法少女シリーズの靴も見つけ出した。ピンクで丸っこくて羽が生えている。十六歳にもなってこれはキツイ。
見た目十歳から大して変わってない? うっさいやい!
どうやら、ダンジョンにいる間に誕生日を迎えていたようだ。
お母様、心配してるだろうなぁ……。末の娘たち二人とも居なくなっちゃって、寂しがってるだろうなぁ……。
靴の力は飛行能力の付与だ。
ぶっちゃけ私には必要ない。けれど、後は杖さえ手に入れられれば、この装備の真価を発揮できるのだ。
それに服と同じく、傷ついても勝手に直る仕様だ。元の靴は損傷が酷く履けなくなって捨ててしまったから丁度良い。
そろそろ切り上げ時かもしれない。
最後に行こうと思っていたダンジョンに向かおうか。
もう、この格好でダンジョン外を飛んでても何も思わないなぁ。私はもうダメかも知れない……。
いろいろ落ち着いたら文化的な生活を取り戻そう。絶対。
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そして、最後に行こうと考えていた、以前セーナと一緒に来て逃げ帰った洞窟ダンジョンに辿り着いた。
今度は一人で洞窟を進んでいく。
探知は使えないけれど、レベルの上がった私の五感は大きく向上していた。
順調に進んでいき、再び開けた空間に出た。
大蛇は変わらず水場の側に居座っていた。
「お前のせいで!!」
正直八つ当たりだとは思うけれど、こいつと出会ってからセーナの態度が大きく変わったのだ。因縁の相手だ。容赦はせん。
大蛇が動き出す前に最大威力の闇魔法を叩き込む。
あんなに絶望的だった大蛇は、あっさりと頭を消滅させて倒れ込んだ。
少しスッキリしながら、先に進み魔力増幅の指輪を手に入れた。
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洞窟を出て屋敷に帰ると、母が卒倒した。
そういえば魔法少女服のままでしたね……。
数ヶ月引きこもり、数ヶ月家を出て、久しぶりに帰ってきた娘が見たこともない露出で現れた母の心境や如何に……ごめんて、ほんと。マジで。グレたわけじゃないんです……。
「あまり、母さんを心配させるな」
頬をヒクヒクさせながら母を抱えた父が言う。
今回はギリギリ飲み込んでくれたようだ。
本当にすみません!
その後は、久々にメイドさん達に丸洗いされ、服と髪を整えて食事を貪った。
久々の人間の食事だ!
そうして満腹になり、ベットに横になると、一瞬で意識が落ちていった。
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翌日、昼近くになって起きた私は制服に着替えて学院に向かった。
親友を取り戻そうって日なのに寝坊とは締まらないな~。
そういえば、私って今も学院生なんだろうか。
退学になっていたら叩き出されるかも? 父に確認しておくべきだった。
まあいいか。今の私を止められる者などおらんぜよ!
いや、本当に物理的にも止められないと思うよ?
強くなって自信満々になっていた。
私って単純だなぁ~。
ちょっと前まで引きこもっていたのに。
いつかの様にセーナの居場所を聞くと、今は授業に出ているのでは? とのことだった。
王子達も一緒なら、あのわけわからん過密スケジュールなわけもないか。勉学も大切だ。
授業が終わるのを教室の前で待っていると、途中でセーナが出てきた。授業中まで探知魔法使ってるの?
「授業は良いの?」
「再会の第一声がそれとは思わなかったわ」




