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【完結済】悪役令嬢に転生したのでレベルを上げずに生き延びます。  作者: こみやし
02.天使と勇者の入学

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02-07.学院生活


 結局入学前と変わらないんだけど!



 バラ色の学院生活を期待していたのに、学院での生活は入学前と殆ど変わっていなかった。


 なんなら、殆ど学院なんか行ってないし!


 もうクラスメイトの顔なんて忘れたわよ!



 説明会はざっくりしたものだった。


 君たちどうせ強いんでしょ? って感じで、特に腕試しや戦闘時の注意などもなく、討伐指示をどうやって受けるのかとか、報告はどんな流れかとか、そんな基本的な事を説明されただけだった。


(学院内には冒険者ギルドみたいな建物があり、生徒たちはそこで討伐指示を受け、報告を行う)



 それからは、指示された場所に向かい、魔物を狩り、報告し、帰宅し、日中出来なかった勉強を屋敷でさせられ、夜遅くに眠りにつく。


 そんなローテーションの日々だった。


 入学前と変わったのは、勉強と戦闘の順番が変わった事と、倒す魔物が弱くなった事くらいだ。



 入学前からダンジョンに潜っていた私たちにとって、ダンジョン外の野良魔物は雑魚でしか無かった。(主に戦ってるのはセーナだけど)



 とはいえ、いくらなんでもこき使いすぎだと思う。


 勇者がこの国に見切りをつけて逃亡したらどうするつもりなのか。そんな事はありえないけど、それを知っているのは私たちだけだと思うなぁ。



 毎日のように魔物を退治しているのに、いくらでも湧いてくる。この世界の人間いつか滅びるんじゃない?



 というか、ゲームでは普通に学院パートあったはずなんだけど!


 そんなもの欠片も存在しないんだけど!


 セーナの恋物語はどうしてくれるの!?



 言うべき相手もいないため、私の叫びは心の内だけに留めておこう。いっそ王様に直談判する? 意味があるとも思えないけれど……。


 セーナのレベル上げをしていた時とは違い、上から命令された作業を淡々とこなす日々に私はストレスを貯めていく。


 もういっそ、セーナを連れてこの国飛び出してやろうかしら? 世界中旅すれば称号とか関係無く、強くなる方法くらいあるかもしれない。そうでなければこんな世界とっくに滅びているはずだ。



 とはいえ流石にだ。少ないながらも大切な人たちも住むこの国が、滅びてもいいとは思えない。


 両親や屋敷の皆、おまけでレオン王子……あれ? もういなくない? 私ってボッチ?


 ま、まあ、箱入り娘だったのだからしょうがない。しょっちゅう抜け出してたけど。



 我が頭脳セーナよ! 良い案プリーズ!



「別にいいじゃない。強くなれることに変わりないんだし」


 頼りにならない脳筋セーナだった。



 なんで貴方はそんなに充実した顔してるの?


 まさか雑魚狩りでストレス発散を!?


 痛い痛い暴力反対! ごめんなさぁい!




----------------------




 じゃれ合いながらローテションを繰り返す内に、あっという間に夏季休暇に突入した。


 私達は試験無いの? やったー!


 え!? 夏季休暇も無し? なんでぇ!?



 流石に憐れに思ったお父様が温情をかけてくれたので、夏季休暇中の勉強は(一部)免除された。ありがたいぜ♪


 さらにこの頃から遠方の討伐指示も出るようになった。飛行魔法で時間短縮できるのをいいことに、討伐後、帰る前にダンジョンに寄って深部を目指すようになった。


 うん? 結局拘束時間伸びてない?


 ワーカホリックな相方を持つと大変ねぇ~。



 せっかくなら海とか行きたいな~。


 かき氷も作ってみようかな♪


 セーナが水魔法で氷を出して、私の風魔法で削ればいけそう♪ シロップはどうしよう? 砂糖水でもかければいいのかな?


 ネットが恋しい……。


 使っていた記憶は無いのに気持ちだけは残ってる不思議。



 海を知らなかったセーナに、海水浴について詳しく説明すると、サボりの提案なのに珍しく乗り気になった。


 今度王都に戻ったら買い物に行こう。水着とか売ってるのかしら? いっそ海辺の町に行って探した方が良いのかも?


 海辺の町に行くなら新鮮なお魚食べたい!



 どんどん脱線していく思考。


 なんだかんだと夏季休暇を楽しむ私たちだった。

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