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01-14.発見

 今日もガラクタ漁り、もとい宝探しを続ける。


 しばらく探していると、ピンクの布が視界の端に入った。


 なんだろうと思い引っ張ってみるが抜けない。


 仕方ないと上から崩していき、その全体像を確認し驚愕する。



「こ、これは!魔法少女の服!」


 それは、作中最強の防具であり、ネタ装備でもある。

世界観にそぐわない見た目もさることながら、もう一つ問題があった。


 二周目以降に追加される高難易度ダンジョンのボスを倒すことで手に入る魔法少女シリーズ。

服、靴、杖が存在し、全てを装備したリリィは魔王すら一撃で葬る。


 但し、全ての装備を手に入れた時点で倒すべき強敵が残っていないのだ。

しかも全て揃えないと真価を発揮しない。

そっちの意味でもネタ装備である。


 慌てて周囲を漁るが、杖と靴は見当たらない。

そう都合よくはいかないか。


 服をよく見てみると、ガラクタの山に埋もれていたのにきれいな状態だった。

流石、最強装備!


 今の私には少し大きいけど、着れない事もなさそうだ。


 うん?これ着るの私?

興奮して着替えようとしたところで我に返る。


 だって魔法少女服だよ!流石に恥ずかしい!


 というかよく見ると、めっちゃスカート短いし!

肩も胸元もおヘソまで!露出が凄い!

この世界でこんなの来たら痴女だよ!


 どうしようか悩んでいると、私の興奮を感じたセーナが何事かと近づいてきた。


 思わず、慌てて服を隠す。


「何隠したの?」


「なにも!」


「わたしに嘘が通じないのはわかってるでしょ。

 良いから出しなさい!」


 身体能力はセーナのほうがずっと上なので、あっさりひったくられてしまった。



「なにこれ?服?

 まさか、これ着るつもりだったの?」


 素で引かないでください。出来心だったんです。


 なんとか説明し、凄い装備であることは信じてもらえた。



「たしかに、凄い魔力を感じる」


 一応聞いてみたが、ここまで魔力を感じるものは他に無かったらしい。

杖と靴はここにはなさそうだ。


 セーナの見つけてきたものから指輪型の物を確認していく。

そして遂に、念願の魔力自動回復の指輪を見つけるのだった!


 早速装備してみるが、指に合わない。

仕方がないので、親指につけておく。かっこ悪い……

自動でサイズを合わせてくれる機能とか無かったか。


 セーナも手頃な剣が見つかったと、私に見せてきた。


 剣というか、刀だった。刀?

刀身は短いし、真っ直ぐだけどあってるのかな?

たぶんセーナの腕より短い。


 前世の私は武器にあまり詳しくないようだ。


 といかこの世界に刀なんてあったんだ。

ゲーム中には登場しなかったはずだけど……


 メイド服に短刀ってなんだか暗殺者みたい。

目を覚まして!あなたは勇者よセーナ!



「知らないわよ」


 帰り支度を済ませ、大量の戦利品を抱えてホクホク顔で帰路につく。

これらの道具を検証するだけでも何日かかることか。

また忙しくなっちゃうじゃない!と内心ニヤけが止まらない。



「リリィ集中して」


 セーナに怒られ、警戒心を取り戻すのだった。

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