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強い光と勇者様 勇者の証言 つまり俺

 さて、まずは恒例の、


 レディース&ジェントルメン、ボーイズ&ガールズ! 大変長らく、お待たせしました!(待っていたかどうかはともかく)


 楽しんで頂けると幸いです。

 魔力が枯渇しかけて苦しそうな騎士団長をタックルでぶっ飛ばし、俺は取り敢えず聖剣へと手を伸ばした。


 おおっ!? な、なんだこれは! 手に柄が吸い付いて離れない。そして、異常に手に馴染む。

 ……な、んだ? 誰だあれは? ──っ! 助けたいのに、助けれない。手が届きそうで、あと一歩届かない。必死に叫んでも、対象に俺の声は聴こえていない。否、聴こうともしない。そんな曖昧な情景がココロの中をグルグルと駆け巡る。

 ああ、もう! じれったいっ! なぜだ、なぜこんなにも焦っている? えも言われぬ、焦燥感が一層強くなった時、




 ──誰かがこの刀で強大な何かに立ち向かっている姿が頭にチラついた。




『今、彼にアイツに対抗する術は持ち合わせていないっ! はやく止めろ!』


『お前だって分かっているだろうが! もう、ここまでアイツは来てしまったんだ。ここでアイツにトドメを仕留めないと、これから先、どうなるかぐらいお前だって、とっくのとうに想像はついているだろうが!』


『……分かってる、分かってるんだ! 全部、理解している(わかってる)っ!』


『なら、どうして……』


『今じゃなくても、いいじゃないか……。あと少しって所まで到達してたんだ、彼は。……ほんとに、あと、少し、なんだ。』


『そんな悠長なこと言ってられっかよ!? それともなんだ? お前は、やるしかねぇって言って出ていった彼を信じられないっていうのかよ……!』


『そうじゃない!! [なあ? 今は涙を飲んで諦めてくれないか? 確実に倒すことが、必須だろう?]』


[いえ、もう決めましたから。例え、この身が朽ち果てようとも、やります。やるしか、ないんです。間に合わなかった、この技で。何より愛する妻、そして全世界の生きとし生けるもののために……!]


『[お前は、残された方の気持ちを考えたことあんのかよ……!? お前はここで死ぬ訳にいかないんだ。何より、結婚式も、子供もまだじゃないか! 彼女らを残して、一人で逝く気かよ……?]』


[一人じゃありませんわ]


『[なっ!?]』


[彼一人に任せて、のうのうと安全な場所には居られませんもの、ねぇ? 皆さん]


[[[えぇ!]]]


[なんとしてでも、仕留めて見せますわ! あなた、生きて、いえ完勝して帰りましょう]


[ああ、もちろんだ。援護任せたぞ。お前ら!]


[[[任されました!]]]


『[なんと、無謀な……]』


[君たちは一旦、そこで固まってくれ。]


[分かったわ]


[もうちょい前。そう、そこだ。]


[……何、してるの? あなた。 ……あなた?]


[ん?]


[旦那様? なにをなさっているので?]


[……転移魔法陣だ。]


[えっ?]


[じゃあな、お前ら。いままでも、これからも、ずっと愛してる]


[え? え? さっきまで……]


[一緒に戦うって──]


[ごめんな、やっぱり無理だ。連れていけない。どうしても、お前らが傷つくとこを見たくない。俺の“あの姿”も見られたくない。いつまでも、お前らにとってカッコイイ俺で在り続けたいんだ。]


[あなた、恨みますわよ。]


[ああ、存分に恨んでくれ。それでお前らが生きてくれるのなら。]


[はぁ……あなたはそういう人でしたね。……待ってます、待ってますから! ──絶対に勝って、無傷で帰ってきてください。]


[おいおい、流石にそれは、冗談キツイぜ。]


[信じて、ますから]


[ああ、承った。じゃあ、行ってくる]


[[[いってらっしゃいませ!!]]]


『なに、感動の別れをしてるんだよ! 戻れって言ってるだろうがァッッ!!』







 あのあと、どうなったんだ? ……むしゃくしゃしてきた。整理しきれん。今は保留、かな。


 ──だァ! いい加減吸いすぎ! ドンだけ魔力取るんだよ? これ、俺だから魔力精製間に合ってるけど──それも、辛うじて──一般ピーポーなら1秒持たないと思うぜ。ここにいる、隊長クラスでも5秒持つかどうか、ってとこか? よく、耐えたな、騎士団長。──急な話の転換で悪いけど、我慢してくれ。こうでもしてないと、思考を全部“あっち”にもってかれる。


 深呼吸をひとつ。


 だんだん落ち着いてきた。


 それで、話を戻すが具体的に言うと、1秒間に特級魔法1発分の魔力が取られてるっぽい。体感的に。更にわかりやすく砕くと、こうなる。


 初級のボール系魔法は1発だいたい、10ぐらいの魔力を使う。今は関係ないが、使う魔力を凝縮すると質が高まり、より高威力の攻撃魔法として運用できる。

 俺は、修行時代、神聖魔法レベルの魔力を凝縮してボール系魔法を使ったことあるが、威力がおっそろしいのなんのって。即席で張ったとはいえ、20枚の障壁をいとも簡単に砕きやがったからな。結構、本気(ガチ)で死を覚悟したぜ。すぐあとに、思い出して転移出来たおかげで、今も尚生きることを許されているのだけれども。威力は保証するけど、莫大な魔力の凝縮は制御するのは、くそめんどくさい。


 ──完全に話が逸れたな。


 なんの話しだっけ? ……そうそう、初級魔法は1発だいたい魔力を10使うが、特級魔法は120も使うのだ。なんと驚き、12倍である。……? 分かりにくい?

 ──っとそうだな、一般ピーポーは初級魔法1発、2発打てたらもう、魔力は枯渇気味になるかな。んで、子供の頃に、3発連続で打てたら、その子には将来有望だな、っといって、『学園』の入学が推奨されている。そこら辺は、かの名君──お察しのとおり、アレク国王だ──が奨学金、その他の制度を設けているがそれについては、また今度。いい加減、フェードアウトにも程がある。



 ──? デカイ魔力が4つでてきたぞ? 俺には全然届かないが、この場にいる人間全ての魔力を足しても足りないぐらいには内蔵してるな。


 その、魔力塊が4つ。だんだん、形作られてきた、ぞ? うーん。いかんせん光が強くて何が何だか分からない。



【〈光量調節〉を獲得しました。】


 お? ……えーと、字面からしてこんな感じかな。

 光学顕微鏡の、しぼりで調節するようなイメージで光の量を減らしてみるか。


 ……ん、とできた出来た。これで昼間と同じ光量だ。


 え? これ、っていうか、こいつらって、俗に言う、



 四神じゃない?



 ほら、この勇者誕生の儀を行うとこの、門的扉のレリーフとして彫られてたやつ。

【補足的なやつ】


級   魔力


初級  10

中級  20

上級  40

特級  120

天上級 360

神聖級 3600


※あくまで目安です。明確に数値化してある訳ではありません。

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