表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まずはここから始めよう!  作者: 雲母あお
まずはここから始めよう!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/26

16 お前の言う通り?

白坂に告白する彼女の声が、ここまではっきりと聞こえてきた。


まるで、私がここにいるのを知っていて、聞こえるように言ったのではないか、というくらいの声の大きさだった。


それから、白坂の声がなんとなく聞こえてきた。

でも、白坂の言葉は、はっきり聞き取れず、何を話しているのかは分からない。

私の心臓が、ドキドキと音を立てているのがうるさいせいかもしれない。


「逃げよう。」

うん、そうしよう。

これから実行することを確かめるようにつぶやいた。

気づかれないように、静かにこっそり早くゆっくりと。


すると、背後から急に腕を掴まれた。

「きゃっ!」

びっくりしてカバンを落としてしまった。

しかも、咄嗟に女子っぽい叫び声なんかあげてしまい、恥ずかしくなる。

振り返ると、そこには白坂が立っていた。


「なんで…?」

少し息を切らしていて、さっき告白されていた場所から走ってきたことが伺えた。


「あの…どうしたの?」

動揺を気づかれまいと、普通を装う。

目の前にいる白坂は真剣だ。しかも、何も話さない。


どうしよう。

この期に及んで、また逃げ出そうとする私に、白坂が最初にかけた言葉はこれだった。


「頼むからそんな顔するな。」

顔?どんな顔をしているんだろう、私。変な顔しているのかな。

思わず両手を顔にあてて白坂に背を向ける。


それから続けて、こうも言った。

「俺、お前に言われた通りにしたけど、どうだった?」

「はい?」

どこから声を出したのかよく分からない、変な声が出てしまった。

そして、白坂の思いもよらない言葉に、私の目は点になっていたことだろう。


「どう?どうって?」

何?なんでそんなこと聞くの?

私の言う通りって何?さっきの女子は?


ハテナがいっぱいの私の肩をつかみ、白坂の方へ体をくるりと回転させられていた。

久しぶりに、白坂の顔を正面からちゃんとみた。こんな顔だったっけ?


「俺に言いたいことがあるなら言って。」

「言いたいことって?」

本当に何を話していいのか分からない。

息を整えるように大きく息を吐き、白坂は話し始めた。


「俺は、一か月前、お前に告白した。お前は付き纏うな、と返事をした。だから、一緒にいるのをやめた。それでどうだった?俺がいなくてどう思った?お前の言う通りにされてどう思った?」


えっ?どう思ったって?

あれ?大嫌いって言っちゃったこと、なかったことになってる?


え―!?どういうこと―??????


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ