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まずはここから始めよう!  作者: 雲母あお
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13/26

13 あれ?

次の日、自転車を学校に忘れたことに気づいてさらに落ち込んだ。

とぼとぼ歩いて学校に行くと、すでに白坂は登校していた。

そして、昨夜思い悩んだのが馬鹿らしくなるほど、白坂は“普通”だった。


その態度を見ていたら、放課後に近づくにつれ、だんだん腹が立ってきた。

昨日のあれは何だったの?またからかったの?今度は告白で?

私に免疫をつけさせるため、とか?

昨日思い悩んだ分、なんだか考えが捻くれていく。


この間、感情に流されて反省と後悔をしたばかりだというのに…。



その日の放課後、白坂はなかなか教室から出ていかなかった。

私も教室から出づらくてなって、なかなか席を立てずにいたら、気付くと、私と白坂以外教室には誰もいなくなっていた。


どうしよう…ますます帰りづらい。

昨日のこと、逃げ出してしまったことだけでもあやまってから帰ろうか…。

そう思っていると、


「昨日の本気だから。すぐに返事してとは言わないけど、考えておいて。」


それだけ言うと、すっと教室を出て行ってしまった。何も言えなかった。

「逃げ出したこと謝れなかったな…。」

すぐには席を立つことができず、しばらく座ってから家に帰った。


それから何日か、白坂はいつも通りだったけれど、告白されて意識しているせいか、いつもは気にならなかったことが、気になるようになっていた。


とにかく、白坂は友達が多い。それも、男も女も関係なく、だ。

一日観察していると、休み時間の度に違う女子が白坂を訪ねてくる。

廊下で楽しそうに話して、チャイムが鳴る前に席に戻ってくるのだ。


あれ?いつもこんなに女子が来ていたっけな?


それすら分からないんだから、よほど周りを見てこなかったのだろう。

これじゃ、誰とも話ができるわけないな、と反省しつつも、やっぱり気になってみてしまっていた。


相変わらず、白坂は毎日のように宿題を見せてといい、私からのスパルタ教育を受けている。

本当に何も変わらないのだ。

本当に告白されたのかな?

と、ある日は夢だったのかもしれないと思う日もあった。


数日後の放課後。一人になった教室で、校庭から聞こえてくる運動部の声に耳を傾けながら、いつものように、ぼんやり校庭をながめていた。


「!?」

男女仲良く帰宅する姿が目に入った。

「白…坂…?」

よく見てみる。やっぱりあれは白坂だ。

一緒にいる女の子は誰だろう。うちの学校の制服を着ているけど、見たことがない子だった。


ドクンッ。心臓が嫌な音を立てた。


次の日の朝、自転車をこいでいると、もう少しで校門というところで、一組のカップルが仲良さそうに登校しているのが目に入った。

「あれって、白坂…?」

昨日の放課後の風景がまた頭をよぎった。

昨日一緒に帰っていた子かな?気づかないふりをして二人の横を通り過ぎた。


「黒田?」

白坂の声が聞こえた気がしたけど、きっと幻聴だ。最近考え過ぎていたから。

それから、白坂とあまり口をきかなくなった。

何を話していても、女子と楽しそうに話していた白坂の顔が思い出される。

私と一緒にいるときに見せない笑顔…。



つきあっているのかな?私に告白したばかりなのに?返事しなかったから?

でも、待つって言ってたよね?考えておいてって。



それからずっと真剣に考えてたんだよ?


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