召喚魔方陣
仁とマルス達の進撃開始(?)です。
「んー、こっちは大丈夫そうだな」
マルスは攻略組の数名を連れて、攻略部隊の本隊を中心に、敵を倒しつつ偵察をしていた。
メンバーはミケ、レド、リウの部下(Lv40代)1名ずつと、仁が召喚したオーク9名ゴブリンメイジとシャーマン(全てLv30)を3名ずつ付けて行動している。
「一度本隊に戻るぞ」
「「「リョウカイ」」」
◇ ◆ ◇
仁は本隊を率いて、23階層の階段を目指し進んでいた。
出発した拠点から北へ10km程移動して、隣の空洞で野営地を作っている。
「どうかな、そろそろ帰ってくるんじゃないか?」
「あい、西に向かったマルスはまだ帰ってニャいけど、他の部隊は帰っているニャ」
「ん、マルスが帰還してから、飯にするぞ」
「「「ハイ!」」」
隣の空洞までが15km在るので、野営地を作り、周辺のモンスターを掃討して、仮拠点を置く予定である。
★ ☆ ★
マルス達の部隊も戻り、早めの夕飯となった。
「よし、今日はカツ丼だぞ」
「「「カツ丼!」」」
「フニュ、カツ丼……」
大多数の配下はテンションが上がったが、ミケだけがテンションが下がった。
「どうした、食べないのか?」
「ん、冷めてから食べるニャ」
「そうか、ネコ舌だったな。 ならこっちをやろう」
「こ、こりは?」
「ん、カツ煮だ。 これなら冷ましながら食べられるだろ?」
「おぉ、カツ煮…… さすが主なのニャ。 ミケは主が大好きニャ。 ずっとついていくニャよ」
ミケは、カツ煮のカツを一切れつまみ上げ、どんぶりの飯の上でタレを切り、息を吹きかけ冷ましカツを頬張った。
「ん~♪ うまいニャー。 うみゃ、うみゃ」
カツを飲み込むと、タレが付いた飯をかき込み、またカツを乗せ冷ましだす。
「「「カツ煮……」」」
うまそうにカツ煮を食べるミケ見た数名が、カツ煮をガン見し始める。
「カツ丼じゃなくなるだけだぞ? それで良いならだすが……」
「「「おなしゃっす!!」」」
口の中の唾を飛ばしながら、カツ煮を強請られてしまった。
「汚いニャー……」
「ちょっと待ってろ、すぐ作るから」
どんぶりとカツ煮の皿を持って飛び退いたミケは逃げ延び、唾がたっぷり掛かったテーブルを拭く配下たちは頭を下げ謝った。
☆ ★ ☆
食事も終わり、仁は防護柵を張り巡らし、野営地を簡易拠点に作り変えた。
「あとは召喚の魔方陣を設置して完成だな」
「何時もながら早いな」
「なにを召喚するかだが、如何するかな」
皆が食後の休憩中に、全ての作業をこなしてしまった仁を、マルスは呆れる。
「猫系がいいニャ」
「な、なんだと……」
そんな仁とマルスを放置し、ミケは同族を喚んで欲しいと願うが、リウは戦慄する。
「猫系か…… ワーキャットかサーベルタイガーのどっちかだが、どうする?」
「ワーキャット! ワーキャットがいいニャ!」
「サーベルタイガーとは、どんな魔物だ?」
ミケは即座に同系統のワーキャットを推すが、マルスはサーベルタイガーとは何ぞやと、仁に質問した。
「サーベルタイガーは剣歯虎という、大きな牙が特徴の虎だな」
「なっ! カッコいいのキャ?」
「虎ってなんだ?」
虎と聞いて、二人は更に質問を重ねる。
「な、なんだと、虎を知らないのか……」
試しに『サーベルタイガー』を1頭召喚する。
「フニャッ!? カ、カッコいいニャ!!」
「おお!! でっかい猫だな、おい!」
体長4mは在ろう、大型の肉食獣が現れた。
「どうだ、強そうだろ?」
見た目大きな虎だが、その口元には大きな牙が生えていて、近くにいたリウを睨んでいる。
「ちょっ!? こっち見んな! うひっ!?」
サーベルタイガーは、驚き狼狽えるリウに飛び掛かり、慌てて仁がその間に入って捕らえる。
そして、襲われそうになったリウだが槍を構えて居り、危うくサーベルタイガーが、返り討ちに為るところであった。
何だかんだとあったが、結局ワーキャットとサーベルタイガーを召喚する事になった。
ワーキャット Lv20
HP:400/400
サーベルタイガー Lv20
HP:720/720
魔方陣による召喚は固定レベル、一定数を召喚させるものである。
この場合、Lv20のワーキャットとサーベルタイガーを必要なマナが集まり次第、一定数(100まで)召喚し続ける事になるのだ。
この魔方陣を仁はダンジョンのあちこちに設置して、防衛に使っているのであった。
但し、この魔方陣はひとつにつきDPを1万使用するので、1日に2カ所だけと決めている。
DPの回復は早いが有限であり、いつ何時なにが起きるか分からず、対応する為にも常時余裕を持つとしたからである。
「やったニャー! 兄妹分がたくさん出来たニャ~♪ しかも、大っきなお友達もいるニャ~♪」
「ハハ…… 良かったなミケよ」
ネコだらけとなった仮拠点で、上機嫌のミケと、逆に怯えるリウは対照的であった。




