第8話:システムの亀裂、異質な暴走と蠢く「秩序」
その日、朝のニュース速報が、
テレビからけたたましく響き渡った。
画面いっぱいに映し出されたのは、
混乱する都市の映像。
「速報です。各地でクレイロイドの
大規模な暴走が同時多発的に発生。
その動きは、これまでの感情暴走とは異なり、
極めて統率が取れており、
まるで兵器のようです」
ってアナウンサーの声が、
マジで震えてたんだ。
心臓がドクドクを超えて、
もうバクバク音を立てる。
全身の血が、ザワザワ逆流するみたい。
街は、もうパニック状態だった。
悲鳴とサイレンが、そこら中でワァーッて響く。
あちこちで、建物がガシャーン!って音を立てて。
これまでの暴走は、感情がドバーッと
溢れ出すみたいだったけど、
今回は全然違う。
暴走クレイロイドは、まるで命令されてるみたいに、
無機質で統制が取れた動きで、
市民を直接狙ってくる。
その瞳は、何の感情も映してない。
ただ、赤い光がギランと光るだけ。
冷酷で、マジでゾッとする。
私たちクレイガールが連携して、
力を合わせても、
完全な鎮圧に至らない状況だった。
みんな、困惑しまくってたし、
私も何が起きてるのか、頭がぐちゃぐちゃ。
こんなの、初めてだよ……。
クレイガール協会本部も、もう大混乱。
オペレーターたちが、バタバタと走り回ってる。
モニターには、真っ赤な暴走エリアが
ズラズラと表示されてて、
原因特定に、誰もが首をひねってた。
「これは誰かの意志を感じる……」
私は、暴走クレイロイドの動きに、
人間の感情じゃない、もっと冷たい
「システム」の意図を直感的に感じたんだ。
「ハルト!助けて!
これ、ただの暴走じゃないよ!
もっと奥に、何かがある!」
私は技術面で一番信頼できるハルトに、
思わず助けを求めた。
私の声は、必死すぎて、かすれてたと思う。
ハルトは、私の言葉を聞いて、
キリッとした表情でうなずいた。
彼の瞳の奥に、強い光が宿るのが見えた。
「わかった、リリィ。任せて!」
彼は協会のセキュリティをスルスルっとすり抜け、
(彼のハッキング技術、マジ神!)
暴走クレイロイドのプログラム深部へ
ガンガンアクセスし始めたんだ。
モニターには、意味不明なコードが
ピコピコと、まるで生き物みたいに
流れていく。ハルトの指が、
キーボードの上を猛スピードで踊る。
そのスピード、見てるだけで目が回りそう。
そして、数分後。
ハルトが、バンッと拳を叩きつけた。
「見つけたぞ、リリィ!」
彼の声は、喜びと、そして怒りに満ちてた。
彼が見つけたのは、
明らかに外部から仕込まれた
「感情増幅ウイルス」や
「遠隔操作モジュール」のような痕跡だった。
モニターに、それらを引き起こしていると
思われる「オーダー」という組織のロゴや、
彼らが過去に起こしたとされる未解決事件のリストが
バンッと映し出されたんだ。
ゾロゾロと、これまでバラバラだった謎が、
一本の線に繋がっていく。
「やっぱり……!」
私、思わず息をのんだ。
あの監視の目、間違いじゃなかったんだ。
あの芸術家さんのクレイロイドや、
アイドルのクレイロイドにもあった、
あの不自然なノイズが、これだったんだ!
ハルトは、この技術が「感情の否定」を
目指していることに気づいて、
モニターに映るコードをジッと見つめながら、
「AIが感情を管理する社会は、本当に幸福なのか」
って、ボソッと自問してた。
彼の顔に、深い苦悩と、
諦められない何かが浮かんでた。
ハルトの揺れる心も、私には分かった気がした。
ハルトが解析した情報によると、
この「オーダー」っていう組織は、
「感情の揺らぎが不幸を生む」っていう思想を
持ってるらしい。
「感情なんて、いらない。完璧な秩序こそが、
人間を救う道だ」って。
そのためなら、クレイロイドを道具として、
勝手に操ってもいいって考えてるんだって。
「人間の感情を完全に管理して、
完璧な秩序を築く」っていう、
恐ろしい目的を持ってるってことが、
断片的に明らかになったんだ。
そんなの、絶対許せない!
クレイロイドは、心を持った、
私たちのパートナーなのに!
ゾワゾワと、怒りが込み上げてきた。
震えるほど、悔しい!
私とハルト、そして協会のみんなは、
ただの暴走対処じゃなくて、
この世界の根幹に関わる、
マジでヤバい戦いに巻き込まれつつあることを知った。
危機感が、グンッと強まる。
ハルトは、さらに解析を進めて、
オーダーの次の狙いが、
大規模な都市の中心部である可能性を警告してくれた。
「おそらく、彼らは都市の機能を麻痺させ、
感情をコントロールしようとしてる」って。
都市の心臓部を、一気に麻痺させるつもりなんだ。
もう、時間がない!
私たちは、この世界の未来をかけて、
「オーダー」に立ち向かうことを決意したんだ。
心臓がバクバク、鼓動が早くなる。
でも、不思議と、震えはしなかった。
私たちなら、きっとできる!
私たちが、止めるんだ!
そう、強く信じられたんだ。
この戦いは、私たちが守るべきものを
守るための、絶対に負けられない戦いなんだから!