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異世界養蜂革命  作者: 華蜂師
第3章:蜂蜜街道と領主の願望
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第38話: 蜂の魔物たちの変化、新たな始まり

バルドウィン卿から提案された蜂蜜街道建設計画が、フローリア村に新たな曜日をもたらした。

村人たちがその影響を理解し、自分たちの役割を全うしようとする中で、ミツルは養蜂の可能性をさらに探るための研究に余念がなかった。

その過程で、リハルトの冒険者ギルドに依頼していた蜜源植物の探索に期待を胸に抱いていた。


ある日、ドラゴンテイルのメンバーがフローリア村を訪れる。

なんと彼らは新たな蜜源植物を少量持ち帰ることに成功し、それをミツルに提供してくれることになった。

「これが新しい蜜源植物。だいぶ苦労したし、かなり大変だったのに少量しか取れなかった。でもギルドマスターにその花の事を聞いたらかなり貴重なものだと言っていたからその価値は十分にあると思うよ!」とエリオットが笑顔で語り、ミツルに大切な植物を手渡した。


新たに手に入れた蜜源植物は、鮮やかな青色の花を持ち、どこか神秘的な魅力を放っていた。

「この花、名前は『ブルームハーブ』って言うんだ。探すのに結構苦労したよ!普通の冒険者が立ち入らない様な場所にあるから見つけるのに苦労した!確か岩壁の近くにハニィウィングとスティンガービーに似た少し大きい蜂の魔物がいたからもしかしたらその花や他の蜜源植物から蜂蜜を作っているかもしれない!」エリオットが説明を加える。


「ブルームハーブか...。ありがとう、エリオット。これで新たな可能性が開けるかもしれない」とミツルは感謝の意を表した。

その後、ミツルはこの新しい蜜源植物の特性を活かす方法を模索するために、エルザに植物の分析を依頼した。

「エルザ、このブルームハーブの特性を調べてほしいんだ」とミツルが頼むと、エルザは興味津々にその植物を受け取った。

「とても珍しい花ね。よし、どんな効能や特性があるのか、分析してみる」とエルザは意気込んで答え、それに伴う実験計画を立てはじめる。

それによって得られる結果が、新たな養蜂の可能性を示唆するかもしれないからだ。


同時に、ミツルはドラゴンテイルのメンバーにも助言を求めた。「君たちが見たハニィウィングやスティンガービーに似てるけど、ちょっと異なる特徴を持っている魔物って、どんなのがいるか知ってる?」と訊ねた。

「美しく輝く翅を持ったタイプも見たことがあるなあ。模様が違ったり、大きさが違ったりする個体も確かにいる。あれはかなり珍しい種類だよ」とライアンが思い出しながら語った。

「それって別の魔物なのかな?それとも亜種?魔物には上位種族と言う物もいるから進化したのか?」等とミツルは考えを巡らせる。


そして、エルザと共に相談しながら、興味深い試みを進めることにした。

新たな蜜源植物についてはこれからだが、まずはインセクトテイマーとしてのスキルを活かし、ハニィウィングとスティンガービーにロイヤルゼリーを与えてみることにしたのだ。

「これで蜂たちにどんな変化が現れるのか、観察してみよう」とミツルが意気込む。エルザもその試験に興味津々で、ポジティブな結果を期待した。


ロイヤルゼリーを与えられたハニィウィングとスティンガービーは、次第に変化を見せ始めた。

彼らの色がより鮮やかになり、一部の個体には独特の模様が浮かび上がった。

この現象を観察しながら、エルザとミツルは「もしかすると、これが進化の兆しなのかもしれない」と話し合いを続けた。


この変化は、新しい種類の蜜の可能性を示唆していた。さらに、ミツルのインセクトテイマースキルがレベルアップしたおかげで、スティンガービーの蜂蜜をより多く採取する手段を見つけることができ、新しい種類のミードを製作するためのヒントが得られた。

「この新しい蜂蜜でどんなミードができるか、今からとてもわくわくしているよ」とミツルはアリーシャや村人たちと一緒に夢を語り、全員で協力して未来に向かうための計画を立てた。


この新たなチャレンジが蜂蜜やミードの未来を変えるきっかけとなり、フローリア村全体に新たな希望をもたらすことを予感させた。

村民たちの間には、チームワークの重要性や、自然と共に生きるための新たなビジョンが芽生え、新たな可能性が更に広がる日々が訪れていた。


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