性癖はみんな違って当たり前な件
タイトルから察せますが、苦手な人は苦手な話です。こういう話が苦手ならば初めての方も既に読んで下さっている方も1話から読むことをお勧めします。
作中の発言は4人の勝手な妄想です。
海万は全く関係ありません。
性癖論争、それはきのこたけのこ戦争に匹敵する友情に罅を入れかねない物である。
そして時刻は体育後の昼休み。
場所は男子更衣室で女子に聞かれることもほぼ無い。
1年6組男子4人の論争が始まった。
なお、女子とデートすらした事がない男子達の唯の妄想である。
「まずは俺のターン!」
遥翔が声高々に宣言する。
「胸がでかいのは正義!顔を埋めて眠ればもう天国行きだ!」
ちょっと、いや大分キモい。
友人の性癖なんて喜んで知りたい奴居るのか?居るからこうなってんだけど。
「甘いな、甘すぎる!そのまま本当に天国にでも行ってしまえ!」
普段と全く違う謎のテンションで歩夢が反論する。
「胸は小さいのこそ正義!大きいは邪道だ!特に違いが分かるのが透けてるシュチュエーション!確かに大きいのは色っぽさがある。そこは認めよう。しかし!小さい胸がうっすら透けているのが最高に興奮するだろ!!!」
うん、言いたい事は分かる。決して同意している訳ではないが辻褄は通っている。
でもそれ歩夢の好みじゃん完全に。
性癖の時点で好みなんだけど遥翔は色っぽさや温もりを求めているのに対して歩夢は可愛さを求めているだけ。どっちも良いで良いじゃ無いか。
ただ、友人の好みのシュチュエーションとか知りたくないよ。本当に。
普通に話す時にも「こいつ透けシュチュが好きなんだよな」とか思いたくないよ。
「皆さん、もう一つの勢力を忘れていませんかね?」
変な口調の修哉が議論に参加する。
「女性の胸を見るなんてはしたない。尻こそ真に見るべき部位ですぞ」
(どっちも普通にはしたないわ!)
心の中でツッコミを入れ、熱くなっている頭を落ち着かせる。
「普段はスカート等の服装で隠しているが、いざスキニーパンツを履いた時に出るシルエット!そこに興奮せずにどこで興奮するというのかね!」
(いや、いっぱいあるだろ)
議論が進むにつれて気持ち悪さが増していっている。
「良泰のも知る権利がありますぞ!」
修哉に質問されてしまう。
どんどんヒートアップした論争の飛び火が来てしまった。
「ほら!弁当食べる時間無くなるし教室行こう!」
「良泰!まさか1人だけ逃げるって事は無いよな?」
「早くゲロっちまった方が楽ですぜ」
遥翔と歩夢に逃げ道を塞がれる。
静観を貫き通すのは不可能だった。
いや、マジでなんだろう。別に小さい派でも無いし大きい派でも無い。どちらかと言えば尻よりは胸派だと思って入るが………。この状況で適度な大きさ派で許してもらえる訳が無い。
暫く悩み続ける。
「良泰の好みが義妹だとしたら大きい派では無いと思う」
「確かに」
「かと言って尻派でも無さそうですな」
歩夢がとんでもない事を口に出す。
それに2人は賛同する。
いやー、なんだ?特にこれと言ったものが思いつかない。
「強いて言うなら・・・」
頭をフル回転させて捻り出した答え!
3人は目をキラキラさせて次の言葉を待つ。
「太ももかな?」
そう!太もも!健康的な太ももは良い!
「おー、太ももか」
「ここに来て第四勢力」
「ほぉー、目の付け所は悪く無いですぞ」
いつの間にか論争から俺の性癖評価になってない?
これでは足りぬと目で訴えられた為、渋々続けた。
「太ももって見せる位置でもあるけど見せようとしないと見れない場所でもあるじゃん」
真面目に頷かれる。
「だからこそ見えた時の興奮(?)が増すと思う。見ても良い場所なんだけど普段隠れているせいで特別感が生まれるというか」
3人は「おおー」と感嘆する。
「それに、体の動きを支える大きな筋肉でありながら適度な柔らかさを持っている。膝枕でそれを感じられるのが良い。丁度良い柔らかさの太ももに埋まりたいし挟まりたい」
どうだ!精一杯言ってやったぞ!
「お前、夏場の体育の時、いつも女子の太もも見てんの?」
急に冷静に戻った歩夢につっこまれる。
「見てる訳ないだろ!あくまでも強いていうならばだ!強いてだ!」
「うん、性癖はみんな違って良いじゃん」
「そうだね」
修哉と遥翔がなんか引いてる。
なんであんたらが引いてんの!?俺、被害者。巻き込まれただけ。
「それそれ行かないと弁当の時間無くなるよ」
教室へ行こうと部屋を出たら玲衣目があった。
玲衣は目を逸らしてそそくさと立ち去る。
やばい!この反応、絶対聞いてた!
俺は言わされていただけなんだよ!誤解しないでくれ!
設定のコーナー!
良泰達の学校では着替えの際は女子が教室、男子は少し離れた多目的教室で着替えます。
そして体育の授業の後は次の授業開始ギリギリ、場合によっては開始ちょい過ぎまで教室に入れません。




