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努力で生き抜くこの世界  作者: こっさむ
第八章 ひとりではない学び
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253/288

結果を分ける

ご覧いただきありがとうございます!

よろしければ、この話の読み終わりにでも【ブックマークへの追加】や【★★★★★評価】をポチッと押していただけると、今後の執筆の大きなモチベーションになります!


それでは、どうぞお楽しみください。

翌朝、治療担当の教員は俺の右足首から固定具を外した。


手が止まった。


昨日は外くるぶしの輪郭が見えないほど腫れていた。


今はまだ左右差があるものの、骨の形が分かるところまで戻っている。


膝の外側も、触れれば痛むが曲げ伸ばしはできた。咳は夜の間に2回。


胸の痛みも息苦しさもない。


教員は昨日の記録を見直した。


「夜の間に固定を外したか」


「外していません」


「別の者から治癒魔法を受けたか」


「受けていません」


教員はもう一度、腫れの境目を指で確かめた。


「昨日の損傷なら、通常はまだ外くるぶしが見えない程度に腫れている。治癒魔法への反応がかなり早いようだ」


俺は超回復(ちょうかいふく)の名前を出さなかった。


「足の指を動かして」


5本とも動かす。


「足首は、痛みが出る手前まで」


内側へ傾けると、昨日より深い位置まで動いた。外くるぶしの前が張る。


俺がもう少し角度を増やそうとすると、教員が(かかと)を押さえた。


「手前までと言った」


「まだ痛みは出ていません」


「確認に必要な範囲は終わった。回復が早くても、靱帯(じんたい)が完全に戻ったとは限らない」


足を戻す。


教員は新しい薄布を巻き、昨日より短い固定板を外側へ当てた。


「通常なら今日も完全荷重は禁止だ。ただ、この状態なら両杖を使い、右足を床へ置くところまで許可する。体重は預けない。平らな屋内だけ移動可。走行、跳躍、訓練、階段は禁止。明朝また確認する」


「記録室へは行けますか」


「平らな廊下を通り、途中で休むなら許可する。長く座る時は右脚を台へ上げること」


「分かりました」


「咳が増えるか、足首が再び腫れたら移動を中止する」


「分かりました」


教員は俺の返事を聞いてから、杖を2本渡した。


立ち方を確認する。


両方の杖を半歩前へ置き、右足は床へ触れさせるだけにして、左脚をその間へ出す。


自分だけならもっと速く進める。


だが、最初の10歩は教員が横につき、俺が右脚へ体重を預けていないかを一歩ずつ確認した。


治療室の出口に、レイナが待っていた。


「結果は?」


俺より先に教員が答える。


「両杖を使用し、右足は接地のみ。体重は預けない。屋内の平地だけ移動可。咳か腫れが増えた場合は中止」


レイナは俺へ聞き直さなかった。


「記録室まで、途中で1回休む」


「距離は短い」


「許可の条件に入ってる」


「どこで休む」


「渡り廊下の長椅子。もう決めてある」


俺の速さではなく、治療担当の条件を使って決めていた。


記録室へ向かう前に食堂へ寄る。窓際の卓には、昨日と同じ5つの席がある。


脚の高さが違う椅子の代わりに、俺の右脚を置く低い台が増えていた。


エリオットたちはすでに食べ終えている。


俺の分のスープとパンだけが残っていた。


「治療室は?」


ローディが聞く。


「両杖で屋内移動可。右足は置くだけで体重はかけない。明朝再確認」


「じゃあ、昼前は記録室だね」


ルシアスが昨日の紙へ丸をつけた。


予定は、俺の結果を待って止まっていたわけではない。


記録室に来られなければ聞きに行く。来られれば同じ場所で合わせる。


そのうちの1つが現在へ移っただけだった。


食事を終え、渡り廊下の長椅子で休む。


レイナは俺の返事ではなく、呼吸の速さと左脚の揺れを見た。


昨日なら、休んでいる間に記録の順番を聞いたと思う。


今は何も聞かない。


俺も、記録室へ着くまでの歩数だけを数えた。


記録室の中央には、長い卓が2つ並べられていた。


片方には乾いた共有票と新しい記録用紙。


もう片方には、ノエラが写した地図、レイナの負傷記録、教員が受け取った初回報告の写しが置かれている。


エリオット、ルシアス、ローディ、アステラ、カシア、ノエラは先に来ていた。


誰も俺を待って何もしていなかったわけではない。


アステラは時刻と場所の線を引き、ノエラは新旧の道名を分け、カシアは人数の変化を並べている。


エリオットとローディは入口での位置を地図へ置き、ルシアスは風を使った範囲へ青い線を引いていた。


俺の席には、右脚を置く台がある。


「ここまで終わってる」


アステラが紙を俺へ向けた。


上には4つの欄があった。


『確認できた事実』


『その時の判断』


『結果』


『現在も未確認』


「原因と責任を書く欄は?」


俺は聞いた。


「原因を確認できたものは事実へ書く。推測は分ける」


アステラが答える。


「責任は教員側の検証記録で扱う。私たちは、自分たちが何を見て何を決めたかを書く」


「失敗は?」


「判断と結果へ残す。1人の失敗という見出しにはまとめない」


新しい紙の最初には、南東から笛3回を確認した時点が書かれていた。


事実。南東から魔物確認の笛3回が2度。火床は消火済み。風は一定しない。


生徒10人、負傷者なし。


判断。走らず待機し、盾、人数、救助具、風、地図、退路を各担当が確認する。


結果。別班5人と負傷者1人を受け入れる準備ができた。


未確認。魔物の種類、数、位置。笛を吹いた班の状態。


1人の名前だけで進んだ行はなかった。


「次は別班を受け入れたところ」


カシアが人数の紙を読む。


「到着5人。うち1人は右(すね)負傷。合計15人。南側に別の生徒4人が残っていたけど、この時点では状態未確認」


レイナが負傷記録を続ける。


「出血あり。右脛切創、骨折疑い。呼吸と返事あり。止血を優先し、固定と搬送準備へ移った」


「第1退路には負傷者と5人が入っていた」


エリオットが地図の黄色い杭を指す。


「僕は右側のリッジハウンドを第1退路から外すため、倒す剣じゃなく、進路を切る剣へ変えた」


「俺は第2退路側の入口を盾で残した」


ローディが続ける。


「人1人分。広げようとすると魔物が内側へ入るから、幅は増やさなかった」


ルシアスは風の線へ指を置く。


「この時は大きい風を使ってない。火の位置と乾いた草が分からなかったから」


俺は全体の位置を思い出す。


エリオットまでの距離。ローディの盾。担架。第1退路の煙。


第2退路へ入る15人。


「リッジハウンドは2体。1体は第1退路、1体は第2退路側。俺は――」


言いかけて止まる。


俺が使った水弾(アクアバレット)水鞭(アクアウィップ)だけを書けば、俺の行動は残る。


だが、その前に決まっていた線がある。


「エリオットが斬る方向と、ローディが盾で残した幅を確認した。その2つへ向かわせないために、水弾(アクアバレット)水鞭(アクアウィップ)を1回ずつ使って進路をずらした」


アステラが書く。


『レオン――魔法で撃破を狙わず、剣と盾が維持する線に合わせて魔物の進路を変更』


俺の魔法だけでは結果になっていない。


結果の欄には、負傷者を含む後続9人が第2退路へ移動を開始した、と入った。


「俺が担架を持とうとした」


「持つ前に外した」


カシアが言う。


「全体の位置と変化を伝える人が減るから。持てるかどうかじゃなくて、今どこが空くかで決めた」


「俺は運べた」


「うん。でも、レオンが持つ必要はなかった」


その行も残した。


事実。担架の持ち手は足りている。全体位置を共有する者が必要。


判断。カシアがレオンを担架の持ち手から外し、全体確認へ戻した。


結果。担架の搬送と入口の人数共有を同時に継続。


俺が運ばなかったことは、失敗ではなかった。


次の行へ進む。


ルシアスの大きな風。ローディの停止合図。アステラの火の監視。


エリオットの後退。先行6人と後続9人。


15人全員が(くぼ)みへ入り、その直後に煙が底へ入った。


「風の結果は、退路が安全になった、ではない」


ルシアスが言った。


「担架と後続が入る時間を作った。でも、その後は煙が戻った」


「止めた理由も書く」


ローディが盾の縁を2回鳴らした位置を示す。


「後続が入った。火の側へ風を続ける理由がなくなった。腕の震えも見えた」


「僕は、まだ出せた」


「出せるかで決めなかっただろ」


「ああ」


ルシアスは自分で書いた。


『継続可能量は未確認。必要な時間を得たため停止』


出せた量ではなく、止めた判断が結果に残る。


煙の中へ入ってから、紙の文字は増えた。


ノエラが白布と古い地図の言葉を分けた。アステラが担架を左へ寄せた。


カシアが人数と間隔を数えた。レイナが負傷者の呼吸と固定を確認した。


エリオットとローディが後方の魔物と入口を受け持ち、ルシアスは低い風だけを使った。


俺は担架を持った。


段差でカシア側の足場が崩れ、担架の後ろが落ちかけた。


俺は右脚を斜面へ踏み込み、持ち手を押し上げながらカシアを支えた。


前の2人が担架を引き、カシアが体勢を戻した。


負傷者の固定と担架の傾きに変化はなかった。


その代わり、俺は右膝を打ち、右足首の外側靱帯を傷めた。


「ここは俺の判断だ」


俺が言うと、アステラはすぐには書かなかった。


「何を決めたの?」


「持ち手を離さないと決めた」


「結果は?」


レイナが負傷記録を見た。


「担架は落ちなかった。カシアも転落していない。負傷者の固定にも変化なし。レオンは右膝の強い打撲、右足首外側靱帯の部分損傷、煙による咳」


「俺が守った、とは書かないのか」


「担架を引いたのは前の2人。体勢を戻したのはカシア。あなたが支えた時間を使って、全員が戻した」


アステラは記録へ書いた。


『右後方の足場が崩落。レオンが担架の高さを保持。前方2人が担架を引き、カシアが持ち手を維持して復帰。担架上の負傷者に状態変化なし。レオンが右脚を負傷』


俺一人が(かば)った結果ではなかった。


俺が一瞬残した高さを、ほかの3人が結果へ変えた。


カシアが人数の紙を見た。


「レオンが負傷した後、担架の持ち手を交代。私がレオンの歩行を補助した」


「その後、俺は全体位置を間違えた」


俺は地図の右道を指した。


「魔物、補助員、担架までの距離へ、負傷前の位置を重ねた。3回訂正した」


「私たちは、情報をレオン1人から取るのを止めた」


アステラが言う。


「カシアが人数。レイナが担架と負傷。エリオットとローディが後方。ノエラが道。ルシアスが煙。私は現在の条件を集めた」


結果の欄へ、1人の誤りを7人で補ったとは書かなかった。


『各担当が自分の範囲を直接共有し、全体情報を分割』


その下に、俺の欄がある。


『レオン――全体位置を確定できないと共有。次の一歩と見えた事実へ範囲を縮小』


間違えたことと、縮めたことが分けて残った。


「俺が全体をつなげられなくても、進めた」


「進めたね」


カシアが答える。


「私たちが代わりにレオンになったわけじゃない」


低い丘の実習で、俺が模擬負傷者になった時のことを思い出す。


俺は仲間へ判断してよいと伝えながら、危険も札も道も担架も、相手が確かめる前に決めた。


黒い腕帯で動けなくなると、班は止まった。


課題のあと、カシアは言った。


任せたのではなく、代わりに決めただけ。


俺は、誰かが俺の代わりになれば進めると考えた。


だから不在時の次の担当者を決め、判断条件を増やした。


昨日は違った。


誰も俺の代わりに全体を持っていない。


エリオットは地面と剣の範囲を決めた。ノエラは古い言葉と現在を分けた。


アステラは不完全な情報から使える条件だけを現在へ置いた。


カシアは人数と間隔を変え、レイナは搬送可否を決めた。


ルシアスは風を小さくし、ローディは音と盾で入口を外した。


俺と同じ答えを出した者はいなかった。


「代わりに決めたんじゃない」


俺は言った。


カシアがこちらを見る。


「昨日は、それぞれが自分の範囲を決めた。だから俺の代わりがいなくても進めた」


「うん」


「前に言われた意味が分かった」


カシアは(うなず)いただけだった。


正解だとも、遅いとも言わない。


アステラが次の空欄を指す。


「理解したことは、事件記録の事実には書かない。振り返りへ書く」


紙の最後に、小さな欄があった。


『次回へ残すこと』


俺はそこへ書いた。


『不在者の代わりを1人作らない。必要な情報と判断範囲を、持っている者へ分ける』


その下へ、もう1行足す。


『自分が判断できない状態を伝え、使える範囲まで縮める』


事件記録は昼を過ぎて完成した。


確認できた事実は28行。その時の判断は19行。結果は16行。


未確認は7行残った。


魔物1体の現在位置。火が最初に管理区画外へ移った地点。


古い地図の左道と現在の作業道が同じものか。3本線の痕跡を残した獣の種類。


第2退路の雨天時の状態。


分からないものを埋めなかった。


カレンが記録を最初から読み、途中で3か所だけ止まった。


「この魔物の距離は、誰が確認しましたか」


「負傷前は俺。負傷後はローディが盾へ当たった音、エリオットが剣で地面へ触れた位置から別々に確認しました」


「同じ個体だと確認できていますか」


「できていません」


アステラが答え、文章を直す。


カレンは最後の『次回へ残すこと』まで読み、紙の下へ受領印を押した。


「提出を受け付けます。負傷と危険対応の検証は教員側で継続します。未確認の調査へ、生徒だけで戻らないこと」


全員が返事をした。


俺たちの記録は終わった。


未確認まで含めて、教員へ渡った。


午後、俺は寮の1階に用意された部屋へ戻った。


机の上には、乾いた予定帳が立ててある。


頁の波打ちは残ったが、紙片を外しても重ならない程度には乾いていた。


エリオットたちは午後の授業へ行っている。部屋には俺1人だった。


机へ事件記録の写しと、新しい便箋を並べる。


ゼノへ手紙を書くのは、カレディアへ着いてから2度目だ。


最初の手紙には、入学試験の結果を書いた。


総合3位。実技・判断1位。筆記の各科目。


推薦も特別加点も使わず、一般試験で合格したこと。寮の部屋と、翌日からの授業。


できたことを、順番に書いた。


失敗も書いたが、修正して達成したところまでを1つにまとめた。


自分が何を見て、何を選び、どこまで進めたか。


今回も、最初は同じ形で書き始める。


『ゼノへ。


校外実習で、リッジハウンド2体、別班の負傷者、火と煙が重なった。


生徒15人は全員帰還した。南側にいた4人も教員が確保した。死亡者はいない。』


次に、自分の行動を書く。


『俺は全体の位置と変化を共有した。水弾(アクアバレット)水鞭(アクアウィップ)を1回ずつ使い、退路へ入る魔物の進路を変えた。』


そこで筆が止まる。


それだけなら、結果は俺の行動の先に続いているように読める。


事件記録を横へ置く。


『エリオットは倒すためではなく、担架へ届かせないために剣を使った。ローディは盾で入口の幅を残し、止める合図を決めた。ルシアスは大きな風を1回使い、必要な時間を作ったあと、自分で止めた。アステラは完全な情報を待たず、今使える退路を決めた。カシアは15人を分け、移動順と間隔を変えた。レイナは負傷者と俺の状態を確認し、搬送できるかを決めた。ノエラは古い地図の言葉と現在の道を分けた。』


7人の名前を書くと、自分の行が短くなった。


だが、減ったわけではない。


俺の魔法はエリオットとローディの線に使われた。


全体位置の共有は、アステラの現在の表とカシアの人数へ渡った。


次の行を書く。


『煙の中でカシア側の足場が崩れた。担架とカシアを支えるため右脚を斜面へ入れ、膝と足首を負傷した。担架は前の2人とカシアが戻し、負傷者の状態は変わらなかった。その後、俺は全体の位置をつなげられなくなり、古い位置を3回伝えて訂正した。全体が分からないと伝え、次の一歩と見えた事実だけを話した。』


昨日までなら、その後に回復までの日数と、次に同じ失敗をしないための訓練を書く。


今は事件記録の結果を見る。


『俺が判断できない間も、7人がそれぞれの範囲で道、人数、負傷、煙、魔物を確認した。俺と同じ方法ではなかったが、15人を水場まで進め、教員へ引き継いだ。』


さらに書く。


『右脚を使えなくなった後は、俺も搬送布で運ばれた。カシア、エリオット、ローディと、ほかの生徒が持ち、途中でルシアスと交代した。俺は歩けると言ったが、レイナが自力歩行を中止した。』


筆先に、少し多くインクが溜まる。


カシアが救護馬車の扉を閉める前に言った言葉を思い出した。


先に担架を持ったのはレオンだった。その次の持ち手が私たちだった。それだけ。


恩でも、借りでもなかった。


持ち手が変わっただけだった。


『俺がいなくても、仲間は判断できた。』


その一文を書いたあと、続きが出なかった。


昨日の俺なら、そこを失敗として書いた。


自分がいなくても成立するなら、次は自分にしかできない役割を増やす。


もっと多く見て、もっと速く決め、必要とされる範囲を作る。


だが、食堂には俺の席が残っていた。


食事も、濡れた帳面も、明日の予定も残っていた。


俺がいなくても紙は進んだ。それでも、俺の欄は消えなかった。


『でも、俺がいなくていいという意味ではなかった。』


書いた文字の上へ、小さな水滴が落ちた。


「でも」の最後と、「俺」の最初が(にじ)む。


窓は閉まっている。天井から水も落ちていない。


俺は袖で拭かなかった。


乾くまで、その行を空ける。


少し下から続けた。


『今まで、できたことを増やすのが努力だと思っていた。


任せる時も、俺の答えを代わりにやってもらおうとしていた。


昨日は違った。誰も俺の代わりにはならなかった。


それぞれが自分の見たものから決めた。俺はその判断を使って帰った。


今は右脚を使えない。明日も走らない。治療担当が許可するまで訓練はしない。


次は、仲間に教わる内容と、俺が休む時の予定を書く。』


最後に、いつものように現在の状態を付け足す。


右膝の強い打撲。右足首外側靱帯の部分損傷を伴う中等度捻挫。煙による咳は減少。


回復は通常より早い。両杖で右足の接地のみ可。明朝再確認。


通常Lvも技能Lvも書かなかった。変化していない。


手紙を最初から読み返す。


自分の行動より、ほかの名前の方が多い。


それでも、これは俺の報告だった。


封筒へ入れる前に、滲んだ行をもう一度見る。


読めないほどではない。


書き直さず、そのまま残した。


表へ『ゼノ・グレイヴ』と書く。


差出人の欄には、俺の名前だけを書いた。


けれど、中には8人で持ち帰った結果が入っていた。

お読みいただきありがとうございました!

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感想や「ここが良かった」といったご意見もお待ちしております。

それでは、次回の更新でお会いしましょう!

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