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聖枢の脅威

並ぶ――聖餐の少女たち。

戦の法装に身を包み、

静かに跪く乙女たちの列は、まるで祭壇そのものだった。

その表情には一切の曇りがない。

唇がわずかに開く。

零れ落ちるのは、祈り。

それは清らかな旋律でありながら、

どこか歪んだ響きを孕んでいた。

祝福と破壊。

慈愛と殲滅。

相反する概念が、

同じ歌の中で溶け合っている。

――神に捧げるには、あまりにも美しく。

――人を殺すには、あまりにも澄み切っていた。

その中央に立つ存在。

【聖枢騎士】

ただそこにいるだけで空間そのものを支配する。

それは象徴。

神聖国の意志、その具現。

少女たちは一斉に頭を垂れる。

「ご命令を」

「神聖国の名の下に」

重なり合う声。

それは祈りであり、

同時に、絶対服従の宣誓だった。

その瞬間――世界が、静止したかのように沈黙する。

次の瞬間。

光が弾ける。

その姿はまるで、

天上より降りし使徒。

だが――その進む先は、救済ではない。

音はない。

だが確かに、響いている。

それは――“歓喜の歌”。

祈りの旋律。

祝福の調べ。

そのすべてが、

殺戮のために紡がれていく。

天へと届くその歌は、

同時に地上へ死を降らせる。

そして――最前列。

聖枢が、わずかに口元を歪めた。

それは笑み。

慈愛でも、祝福でもない。

ただ純粋な、愉悦。

「ああ……」

低く、満ちる声。

「日本人を焼くのは――久しぶりだ」

その一言とともに。

聖歌は、より一層高らかに響き渡った。

まるで――殺戮そのものを祝福するかのように

挿絵(By みてみん)

世界、人物、引用、元ネタ、テキスト等【引用、参考文献等】

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