エルフの女兵士
草薙の想いがどこにあるかを理解した剣姫は、その先――戦場の跡に残された者たちへと視線を向けた。
「助けられた民の補助をするように。
我らがエルフの民はもとより、日本人……同胞を助けるように」
静かに告げられた言葉。
だがそれは、単なる指示ではない。
そこには、確かな意志と、含みがあった。
エルフの民だけではない。
「日本人」にも手を差し伸べる。
その選択は剣姫の内にある、より深い思考――あるいは、草薙の在り方に触れたがゆえの変化が感じられた
女兵士たちは、一瞬だけ草薙を見つめた。
ビキニアーマーの剣士は、凛とした表情で。
法兵は、わずかに柔らかな微笑みを浮かべながら。
それぞれの胸中に、異なる想いを抱えつつも、共通しているのは“理解”と“受容”だった。
やがて、静かに一礼する。
「……承知しました」
短く、しかし力のある返答。
ビキニアーマーのエルリア兵は、その言葉を残し、立ち上がる。
剣士は一歩を踏み出した。
戦場を駆けてきた者ならではの、無駄のない動き。
その歩みには、確かな強さと、しなやかさが宿っている。
一歩ごとに、大地を踏みしめる感触。
戦いを生き抜いてきた者の、確かな実在。
彼女は振り返らない。
すでに意識は、次の役目へと向けられている。
救うべき者たちのもとへ。その胸には、
戦士としての誇りと、新たに与えられた使命が、静かに重なっていた。




