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超人なチート転生者は異世界で平穏に過ごす  作者: 早見壮
続・第一章 乳児編 Part2
9/11

第七話 一歳になりました

お待たせしました。

新キャラ登場です。


それではどうぞ!

 今日は俺の一歳の誕生日だ。

 ん?いきなり日にちが跳んだって?仕方がないだろ、何気ない日常だったんだ。いや、決して食事の時間に精神がゴリゴリ削られてそれどころじゃなかったなんてことはないよ?ホントだよ?


 ごほん!まぁそれは置いといてだ。俺の誕生日ということで朝から家の中は大忙しだ。パーティー的なものをやるらしくメイドさんたちが慌ただしく部屋の前を行ったり来たりしている。

 まぁ、扉が閉まっているから気配察知でわかるだけなんだけどね。気配察知もかなりレベルアップしており、今ならこの家ぐらいなら簡単に察知できる。


 パーティーはパパさんが帰ってきてからやるらしく、時間的には夕方に開始される予定だ。それまで俺は暇なので、ある考察をしよう。

 この十カ月でかなり強くなった。ママさんにはまだ届かないが、そもそもレベルは一のままだ。レベルが上がらなくても、能力値は上がるがそれは微々たるものだ。レベルが上がると急激に能力値は上昇する。レベルが上がるまでの行動で上がる能力値に偏りが出てくるらしい。

 筋トレばかりしてたらSTRしか上がらないってことだな。


 ほとんどのスキルのレベルが上がったが、上がらなかったスキルもある。それが、『テイム』スキルである。というか、テイムはいまだにスキルレベルは一である。


 テイムのスキルは文字通り魔獣や動物をテイムしないとスキルレベルが上がらない。

 俺は未だに家の外に出してもらったことがないので、テイムすることができないのである。

 だから、この十か月間は他のスキルを上げるか、この部屋にある本を読むしかできなかったのである。


 だが、ある本を読んで気づいたことがある。まぁ、気付いたといっても、本に書いてある以上当たり前のことなのだが、それは置いておこう。

 話を戻すが本に書いてあったのは、魔獣は進化するということだった。考えて見れば、当たり前なんだがそこには注意書きがあった。その注意書きには


『動物も魔獣に進化することがある』


 と書いてあった。それはつまり、動物をテイムしてその動物のレベルが上がって行けば、魔物になる可能性があるということだ。

 俺は動物とも触れ合う機会はないが、鳥ぐらいなら部屋の窓から見ることができる。

 テイムの仕方がわからないから、今すぐにはできないが近いうちに実行に移すことができるだろう。


 それに、テイムスキルにはある利点がある。それは、テイムした魔獣や動物が経験値を得るとその経験値の三割がテイムした魔獣や動物の主人に入るという点だ。

 つまり、この家から出たことのない俺でもレベルを上げることができるわけだ。


 とはいっても、まだ先のことだ。

 今日は久しぶりにのんびりと過ごそうと思う。俺がこの世界に転生してから一年間、毎日MPを使いきったり、スキルレベルを上げたりと忙しかったしな。

 これからは、適度に頑張って適度にのんびりと過ごしていこう。


 今日は、そののんびり生活の第一歩だ。まずは、そうだな・・・・・・とりあえず、寝るか。なんたって、まだ昼前だしな。パーティー的なものは夕方、パパさんが帰ってきてからだから今から起きていたら絶対に途中で寝る自信がある!

 これは寝るしかないな。いや、もう寝なければならないな!


(それなら、少しお話しましょう)


 ん?この声はセフィさんか?


(おはようございます、今日は暇なんですか?)


 オーブ爺やほかの上級神たちとはこの一年間たまに話をしていた。最初は、オーブ爺たちが一方的に話しかけてきて、俺の心を読んで会話していたんだが、この十カ月の間に念話スキルを習得してそれからはスキルレベル上げのため念話で会話している。

 とはいっても、頻度はそこまで多くはなく、それこそ気が向いたから程度のものだ。


(ええ。とはいっても、私たちの主な仕事は加護を与えている人が悪いことをしてないか確認することと、この世界で異常が起きてないかの調査だけなんだけどね)


(それって、つまり意外と暇だったり?)


(そうなのよねぇ~。加護の方は上級神たちも見ているけど、世界の異変の調査とかはほとんど下級神たちが行ってるから私たち上級神は報告を聞くだけなのよね)


(なるほど。確か、中級神でも400柱ぐらいいるんだったか?)


(ええ。下級神なら一万柱以上いるわよ。流石に、あなたの前世の日本ほど多くはないけど)


 まぁ、物には神様が宿ってるって考え方だからな。トイレの神様も本当にいるらしいし。でも、一万も神様がいるこの世界もだいぶ多いと思うけど。


(となると、本当に暇なのか?)


(う~ん、一応上級神は他の世界の神たちとの交流があるんだけど、仕事というよりはお茶会って雰囲気なのよね。だから、暇ではないけど忙しいわけでもないのよね)


(うわっ、何その仕事超やりたいんですけど。ハロワとかで紹介してないかな?)


(あら?冒険者になるんじゃなかったの?)


(うわ~、究極の二択だわ。楽な方を選ぶか楽しい方を選ぶか)


(一応、言っておくけど上級神て簡単になれるものじゃないからね?それこそ、下級神から少しずつ人々の信仰心を増やしていって数千年単位でなるものだからね?)


(マジかー。じゃあ、冒険者一択で)


(というか、もともと上級神の仕事なんかやるつもりなかったでしょ?)


(ああ、バレてた?やっぱり、せっかくの人生楽しいことしなきゃね!)


 それに、上下関係のある所はどうも性に合わん。仕事は楽だけど、気疲れしそうだな。












 おっと、セフィさんとお喋り?していたらいつのまにか寝ていたらしい。

 すでに日が暮れてきており、もうすぐパパさんも帰ってきそうだ。


「おーい、リューカ~今帰ったぞぉ~!」


 とそんなことを言っていたら、ちょうどパパさんが帰ってきたようだ。いつも通りのハイテンションで部屋に入ってくる。


 パパさんが帰ってきたということは、パーティーが始まるということだ。

 どうやら、ママさんたちはリビングで待っているらしく、パパさんは俺を呼びに来たようだ。その証拠に「パパと一緒にママたちのところに行こうなぁ~」とパパさんがご機嫌に言っている。


 パパさんに抱かれて、リビングへと移動している間俺は少し緊張していた。そもそも、俺は自分の部屋から出たこともないのだ。

 そして、うちにはパパさんママさん、アル兄さん、エリベルさん、猫耳メイドさんのほかにメイドさんが一人、執事が一人いるらしいが未だに会ったことが無い。

 今日は全員揃っているみたいなので初顔合わせになる。まぁ、向こうからしたらそこまで緊張しているわけではないのだろうけど、こっちからしたら心臓バクバクしっぱなしだ。


 リビングに入るとまず目に入ってきたのは、テーブルに並べてある料理だった。俺はすでに、離乳食を食べているので、消化に良いものなら食べることができる。


 そして、リビングには俺の見たことのない人達もいた。ママさんよりも少し年上っぽいメイドさんとパパさんの右腕って感じのパパさんと同じくらいの年齢の執事さんだ。

 メイドさんは、この中では一番大人っぽくて、たぶん家事なんかはこの人が仕切ってるんだろうなぁとすぐにわかる。

 執事さんの方は、出来る男って感じだ。個人的には、執事といえば初老を迎えたくらいお爺さんで完璧超人ってイメージだったんだが、この執事さんでも納得できる。


 そして、この場にはもう一人俺の知らない人がいた。どうやら、パパさんママさん両方の知り合いのようで年齢もパパさんと変わらないくらい。執事さんとも面識はあるようだ。

 ・・・・・・う~ん、なんだろう。パパさんとママさんが学園にいたときのクラスメイトかかな。

 なんか、お互いに気安い感じだし、親友とかありそうだな。それにしても、この人もイケメンだ。パパさんが爽やか系のイケメンならこの人は文学系イケメンだ。なんとなくわかるだろ?頭良さそうってことだよ。


 パパさんがママさんに俺を渡したあと、みんなが座りパパさんの合図で食事を始める。


『リューカちゃん、誕生日おめでとう~!』


「おぉう!?」


 うわっ!ビックリした!そういえば、俺の誕生パーティーだったな。すっかり忘れてた。これは、お礼を言った方がいい雰囲気かな?ならば、俺の訓練の成果を見せてやろう!


「・・・・・・あいあとー」


『!?』


 ・・・・・くっ!惜しい。やっぱりまだうまく発音できないな。五回に一回くらいは成功するんだけどなぁ~。

 っていうか、みんな静かだな?どうかしたのか?


「リュリュ、リューカが喋ったぁあああああー!?」


 ちょっ、パパさん近所迷惑だから!声大きすぎ!ビックリしたわ!

 でも、みんな俺が喋ったことに驚いてたんだな。でも、一歳くらいならもう話し出してもおかしくないよな?


「今までほとんど声も出さなかったから、てっきり喋るのはまだ先だと思ったのだけど~。いつの間にか喋れるようになってたのね~」


 ママさんは、いつものようにほんわかとそんなことを言った。

 そうだった。喋る練習はママさんやメイドさんたちに隠れてやってたから、ママさんたちから見れば今まで喋るそぶりが全くなかったのにいきなり喋り出したように見えるのか。


「まま~?」


 ここは適当に誤魔化しとこう。


「きゃあ!今私のことをママって言ったわ~♪」


「リューカ!パパだぞ~!パーパーだーぞー!」


 うっさいわ!耳元で大きな声だすな!


「ぱ~ぱ~だ~じょ~?」


「おおっ!俺のことパパって言ったぞ!?」


 いや、正確には「ぱ~ぱ~だ~じょ~」だけどね。なんか、「パパ、大丈夫?」って言ったみたいに聞こえるな。


「もう一回!もう一回言ってくれ!ギル!録音の魔道具持ってきてくれ!再生回数制限がないやつあったよな!?」


 ・・・・・・ダメみたいだな、このパパさん。


「おいバカ、それは我が国の国宝だ。というか、それにはすでに初代国王様の言葉が録音されている。いくら私でもお前のためにそれを使うことはできん」


 へぇ~、録音の魔道具って国宝なんだ。いや、初代国王の言葉が録音されてるからかな?

 ・・・・・・ん?我が国?


「いいだろうが!うちの息子が初めて喋ったんだぞ!?国王なんだからそれぐらいできるだろ?」


「出来るか!お前は国王を何だと思ってるんだ!?」


 ってこの人国王かよ!?パパさん国王にどんだけ無茶なこと言ってんの!?国宝持って来いとか馬鹿なの?死ぬの?


「でも!だって!うちの息子が喋ったんだぞ!?これがどれだけすごいことかわかってんのかお前ぇええ!?」


「うっさいわアホ」


「そんなこと言ったってお前」


「ぱぱ、うるちゃい」


「・・・・・・はい」


 少し落ち着きましょうね。


「・・・・・・リューカは将来大物になりそうだな」


 え、そう?ありがとうございます、国王様。でも、冒険者とかしてのんびり暮らしたいです。


ありがとうございました。

今更ながら、パパさんって未だに名前すら出てないんですよね。

でもまぁ、キャラ濃いからいいかなって思ってます。


感想、アドバイスなどお待ちしております。

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