第八話 幼馴染みは第一王子でした
大変ながらくお待たせしてしまい申し訳ございません。
少しリアルが忙しく、執筆に時間が取れませんでした。
空き時間を使い急ピッチで仕上げました。誤字脱字注意です。
あまりながながと前書きを書くのもどうかと思うので、本文をどうぞ!
俺の誕生パーティーが終わった後、みんな俺の部屋に来る回数が増えた。
どうやら、俺は喋れるようになってテンションが上がっているらしい。それと、毎日話しかけていればもっと喋れるようになるかも?という考えもあるようだ。
そうそう、例の国王様。名前はギルサンダー・ドラグライドというらしい。あれから、それなりの頻度で遊びに来ている。今までは子供が生まれたばかりということで自重していたそうだ。
本来なら、月一程度で顔を出していたとお酒を飲んで気分が高揚したパパさんが言っていた。
そして、俺の心境もだいぶん変わった。今までは、いきなり転生したと知ってこの世界で生きていくため、力を付けることを第一にしていたが、俺が喋ったときの反応を見てもっと今世での人生を楽しもうと思い直したからだ。
これからは、転生したことだしパパさんやママさん、アル兄さんやメイドさんたちとも触れ合ってゆっくり成長していこうと思う。
幼少時代の思い出が修行ばっかりとかどんな灰色の幼少時代だよって感じだからな。
あとは、これからはあまりステータスも気にしないでいくことにした。というか、オーブ爺たちに話では加護の効果によりほっといても強くなるらしいからな。
主に加護をつける神々が増えることによりだが。だんだん、ステータス見るのが怖くなってきていたしいい機会だと思う。
あっ、でも何かあったときのために強くなっておこうとは考えてるからな。
てな感じで現在俺は、アル兄さんに遊んでもらってます!
「リューカ~、こっちにおいで~」
「アルにい、まって~」
まぁ、追いかけっこだけどな。俺の密かな訓練が実を結び、まだ不安定なところはあるけど軽くなら走れるようになったのだ!
とはいえ、まだまだ全速力とはいかない。誕生日を迎え四歳となったアル兄さんに追いつけるわけがない。
アル兄さんはちゃんと加減して俺がぎりぎり追いつけない速度で走ってくれている。・・・・・・走っているというよりは速足で歩いているという方が正しいかもしれない。なんせオレはまだ一歳児だからな。
「アル、リューカちゃん。今日は天気もいいし庭で遊びましょうか」
俺とアル兄さんの追いかけっこをニコニコしながら見ていたママさんがそう提案してくれた。
確かに、今日は天気がいい。
千那澪に今の季節は春だ。そのため、ぽかぽかと春の陽気が心地いい。この地域は、冬でもそこまで寒くはならない。息は白くなるが、せいぜいそのくらいだ。
俺とアル兄さんはママさんの言葉に従い、庭に移動する。我が家の庭はかなりの広さでテニスコートよりも広い。
俺たちがテラスから庭に出るとそこにはすでに何人かの人がいた。
「おっ!アル、リューカ!元気そうだな!」
っていうか、国王様じゃん!パパさんもいるし、ママさんもわかっていて誘ったんだな?
そして、もう一人国王様に抱かれて俺と同じくらいの子供がいた。この年代は性別の違いがわかりにくいが、たぶん男の子だろう。
そして、国王様が抱いているということは、つまり、
「紹介しよう。俺の息子のエリオット・ドラグライトだ。リューカと同い年で我が国の第一王子だ」
やっぱり、王子だったよ!それにしても、王族の結婚って早めにするんじゃないのか?第一王子ってことは俺のパパさんの方が結婚したのは早かったのかな?なにか、事情があるんだろうか?
まぁ、なんにしても俺と同い年ということは長い付き合いになりそうだな。父親同士も仲が良いからね。
「じゃあ、これからちょくちょく連れてくるからリューカ遊んでくれるか?」
一歳児に何を言ってるんですかね?この国王様は。まぁ、引き受けますけどね。逆に、どうやって断れというんですかね?
「うん」
ポケーッとした顔で頷いてやったよ。一歳児があんまり言葉の意味を理解しているのは周囲から見たら気味が悪いですからな。
「そうか!それはよかった!ほらエル、リューカと遊んできなさい」
そういいながら、国王様は王子様――エルくんでいいか――をママさんに預けた。どうやら、ママさんが監督役であるらしい。まぁ、一歳児二人だけで遊ぶのは危ないからな。
「それじゃあ、こっちで遊びましょうか~」
遊ぶ場所は庭だ。俺の部屋はカーペットが敷いてあるけど、それでも床が硬くて危ないからな。アル兄さんも一緒に遊ぶようで俺の手を引いてくれる。
それじゃあ、思いっきり遊ぶとしますか!
さてと、何をして遊ぼうか。というか、どういう風に接したらいいんだ?ママさんは少し離れたところで見ているだけだし、これは自力でなんとかしなければいけないのか?
「エルくん、ぼくの名前はアルバートっていうんだ。それで、こっちがぼくの弟のリューカだよ」
「・・・・・・ありゅばーと、りゅーか」
おおっ!喋った!っていうか、アル兄さんありがとう!流石、年長者は違うね!精神年齢的には俺の方が年上なんだけどね!
でも、アル兄さんのおかげできっかけは掴めた。よし、後は勢いでなんとかなるだろう!
「よろしくね、エルくん」
「・・・・・・うん」
「リューカ、エルくん。何をして遊ぼうか?」
おおっ、アル兄さんファインプレーだ。ナイス質問だ。これで話に乗っかることができる。
「かけっこがいい~!」
「・・・・・・かけっこ」
あ、エルくんもつられてかけっこって言ってる。これは決まりでしょう!
「あはっ、じゃあ、かけっこにしようか。じゃあ最初はぼくが追いかけるね」
よっしゃ!じゃあ、逃げまくってやるぜ!
「わーい、にげろ~!エルくんもにげよ~?」
あっ、もちろんエルくんのことも忘れないよ。
「うん、にげる!」
おぉ~、素直なええ子やね。お兄さんビックリしたわ~。
よし!エル君にも一歳になった俺の実力を見せてやるぜ!
本気になった俺は、クラウチングスタートを切る―――ことはせずにアル兄さんの方にトテトテと歩いていく。それを見たエルくんは不思議そうな顔をしているが、俺についてくることはない。よしよし、それでいい。
アル兄さんも不思議そうな顔をしていたが、俺が手の届きそうな範囲に入ると捕まえようとしてきた。
―――ここだ!
その瞬間に俺は、アル兄さんにぶつからないように少し方向を変えアル兄さんの隣を走り抜ける。
「・・・・・・あれ?」
アル兄さんは俺が急に走り出したことに反応できず、スカッと手を空振りさせた。
「わ~!りゅーかくんすご~い!」
「あらあら~」
ふっふっふ、もっと褒めたたえるがいい!伊達に、前世で何度も自分に近づいてきたネコさんたちを捕まえようと躍起になっていたわけではないのだ!
どうして、自分から近付いてくるのにいざ捕まえようとしたら逃げるんだろうね?毎回、このツンデレさんめ!と突っ込んでいたような気がする。
まぁ、そんなことは置いておこう。これで、俺とエルくんは二手に分かれた。二人とも一度に捕まえることはできないぞ!何せ方向が真逆だからな。
さぁ、アル兄さんよ!いざ、尋常に勝負だ!
アル兄さんは、先ほど目立つ行動をした俺を標的に決めたらしい。俺の方に向かって走ってくる。手加減してくれるようで、走り方は小走りに近い。それでも、エルくんと会う前の速度よりは早くなっている。
俺は、庭に生えている大きな桜の木に向かって走り出す。木に着いたところでアル兄さんが俺に追いついた。
むぅ、意外に早いなアル兄さん!だが、ただで負けてなるものか!
「ちぇすとー!」
俺は桜の木の幹を利用して遠心力を使い百八十度方向転換をする。
「うわぁ!・・・・・・びっくりした」
俺は、再びアル兄さんとすれ違い、少し距離を取ってアル兄さんにドヤ顔した。
どうだ!一歳児をなめんな!俺の横に来たエルくんも一緒にドヤ顔した。
・・・・・・あれ?エルくんって俺とは逆方向にいなかったっけ?・・・・・・あっ!?俺が方向転換したんだった!
まずい!バラバラにかく乱するはずだったのにこれじゃあ意味がない!
くそっ!こうなったらヤケだ!
「エルくん!とつげきだー!」
「お、おぉー?」
俺とエルくんはアル兄さんに向かい突撃を開始する!アル兄さんは自分が鬼だと思っているが、この状況なら勢いに負けて逃げに回ってくれるかもしれない。
俺とエルくんは勢いよくアル兄さんに向かっていく。アル兄さんは突然のことにしどろもどろしているようだ。よし!これならいける!このまま、押し切るぜ!
―――そして二人仲良く捕まった。そりゃそうか。
アル兄さんとエルくんと一通り遊んだあと、ママさんに連れられてダイニングルームへと向かった。少し汗もかいたし、休憩というわけだ。
去り際、パパさんと国王様の方を見たが何やら真剣な顔で話しあっているみたいなので邪魔しないことにした。
「おいギル!みたか、今のリューカの動き」
「ああ。あの年であの動きとは目を見張るものがあるな」
「だよな。アルバートも天性の剣術の才能と武術の才能を持っているし、リューカももしかしたら剣術の才能があるかもしれないな!」
「それはお前の願望だろう。見たところ、頭を使って動いていたようだし、意外に魔法の才能の方があるかもしれんぞ?」
「なんだと?じゃあ、どうすればいいんだ?魔法ならソフィの得意分野だし俺の出番が!」
「落ち着け。まだ決まったわけではないだろう。とりあえず、どちらも教えてみたらどうだ?」
「おぉ!そうだな。よし、じゃあ今から・・・・・・!」
「バカ、やめろ。まだ体も出来上がってないのに剣術なんか教えたら、体の成長に影響が出る。・・・・・・そううだな、幼学園に通う一年前くらいまで待て」
「む、それもそうか。つい、嬉しくなって忘れていた。幼学園の一年前ってことは三歳か。あと二年か、待てるかな」
「はぁ、お前はいい加減その親バカを直せ」
なにか、大事な話をしているんだろうな。この国の王様と英雄の話し合いだしね。まぁ、俺には関係ないか。それよりも、今はメイドさんたちの作ってくれたクッキーだ。
ようやく、普通の食事がとれるようになったんだ。せっかくのお菓子をいただくとしようか!
「食べる前に手を洗いましょうね」
「「「はぁ~い」」」
おっと、確かに外から帰ってきたら、手洗いうがいは重要だったな。特に今の体は一歳児だ。病気には気をつけないといけない。
というわけで、エリベルさんに連れられてアル兄さんとエルくんと一緒に手を洗いに行く。
流石にまだ一人で手を洗うことはできないので、エルベルさんに手伝ってもらう。エルくんも同じだ。
アル兄さんは一人で手洗いができるので一番最初に手を洗う。三人ともまだ背が届かないので台に上がる。
俺とエルくんは後ろで待機だ。
「はい、次はリューカの番ね」
「はーい」
アル兄さんが手を洗い終わって俺と替わってくれる。俺はエリベルさんに手伝ってもらいながら、なんとか手を洗い終わる。う~ん、まだまだ一人でではできないか。
「おわったー。つぎは、エルくんのばんね?」
「・・・・・・うん」
そういって、エルくんが台に上がった。横にはエルベルさんが付いている。というか、エリベルさん二回も手を洗ってるけど、まぁいいか。きっとエリベルさんは病気にはかかりずらいだろうね。
エルくんが手を洗っている間、後ろで俺たちが手を洗い終わるのを待ってくれていたアル兄さんとが話しかけてきた。
「それにしても、さっきはすごかったねリューカ」
「あははっ、ありがとー」
おお、今回はちゃんとありがとうと言えたぞ!あの後、密かに練習しといてよかった!
「捕まえようと思ったらいつの間にかぼくの後ろにいるんだもん。ぼく、ビックリしたよ!」
「うん!ふつうにやったらつかまりそうだったから、がんばったんだ!」
「今度、ぼくもパパとの訓練でやってみようかな?」
おっ!いいね。パパさんもビックリすると思うよ?まぁ、英雄と呼ばれているわけだし、通じるかどうかはわからないけど。
「アル様、リューカ様。エリオット様のお手洗いが終わりましたのでダイニングルームへ行きましょう」
「「は~い」」
エリベルさんって話し方が硬いんだよな。まぁ、でも慣れればもう少し砕けた口調になるだろう。
さて、今はそんなことよりもおやつだ。美味しいクッキーとホットミルクが俺を待っている!
感想・アドバイスなどお待ちしております。
未だ、執筆時間が取れない日々が続きそうですが、気長にお待ちください。
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『チート問題児』ともども応援、よろしくお願いします!




