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ルミナ☆オーバードライブ  作者: コルミ
第11話 人形の誤解(のし掛かり)
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ep.59 ノワール の のしかかり こうげき!

 ホールから出て行く警官たちを見送り、琴乃はヒロ男に向かって声を張る。


「ティアちゃん! 戦ってた人たちは逃げたよ!」

「わかった!」


 ヒロ男はすぐにティオリアに確認を取る。


(ティオリア! 魔力感知でこの建物に残ってる人がいるかどうかわかるか!?)

(大丈夫! もう誰もいないわ! 攻勢に出るわよ!)

(おう!)


 そして琴乃へ伝達。


「ルナちゃん! この建物にもう人はいない! こいつぶっ倒すよ!!!」

「わかった!」


 琴乃も戦線に加わり、二人で荒れ狂う触手の乱舞を躱していく。


(おーが! 建物の中だからルミナ☆キャノンみたいな強力な魔法は使えないわ! 倒壊の危険がある! ルミナ☆ストライクでぶち抜くわよ!)

(了解だ!)


 続いてティオリアは距離が近づき言葉が届くようになった琴乃にも作戦を伝える。


(琴乃さん! ラベスの動きを止めて! おーがが核をぶち抜く!)

「わかった!」


 丁度その時、ノワールがホールに走って来た。


「お前たち!!! "いい所"は残っているか!??」

「すごく"いい仕事"が残ってるよ! あいつにのし掛かって動き止めて!!!」

「ふははははは! 我にしかできぬ"いい仕事"ではないか! 行《ゆ》くぞラべ公! プロレスに付き合うのだ!」


 ノワールが元気に走り出した瞬間、琴乃は大杖に魔力を収束し、ズバアアア!とショットガンの様に幾重にも光線を放射。


「うがっ!!?」


 ラベスは光線を避けようとするも壁や天井に阻まれ思うように動けず、ズバババババと右半身に光線の雨を受け、右手と右足が千切れる。そして光線の着弾地点の全てでボガアン!と爆発が起き、爆風に乗りホール内部に壁の破片やラベスの肉片が飛び散っていく。


「ふははははは!」

ぶわああああ


 その爆風を突っ切ってノワールがラベスに襲い掛かり、バタバタと取っ組み合いを始める。ラベスはノワールに触手を巻きつけ取り込もうとするが、ノワールのサイズが大きすぎて腹に収めることができない。


「無駄よ無駄ぁ!!! 大人しくひれ伏していろ!!!」

ドガンッ!

「ぐがぅっ!!!」


 ノワールがラベスの頭を勢いよく床に叩きつけ押さえ付ける。そしてその間にヒロ男は詠唱を開始。


「ルううミいいナああああ☆!!!」


 するとヒロ男の周囲に光の粒子が現れ、残光を残しながら急速に渦を巻きヒロ男に集中していく。光の粒子の輝きがどんどん増していく。


「がぅ!!!?」

ビュルルルルルル


 それに気づいたラベスがヒロ男に触手を向かわせる。魔力を集中し詠唱しているヒロ男は硬直を余儀なくされており動けない。


「させない!」

ズババババババ


 琴乃が大杖から前方へ魔力の刃を拡散させ触手を切り刻む。

 守られたヒロ男は無事に魔力の集中が完了し、叫んで詠唱を締め括る。


「ストラあああああああああああイク!!!!!」


 ドオオン!とラベスに向かって射出されるヒロ男。右足をラベスに向け一直線に伸ばし、閃光となってラベスに突っ込んでく。


「があああ!!!」


 ラベスは尚も抵抗し、ヒロ男を触手で止めようとする。しかし高出力の魔力を纏ったヒロ男はその全てを消し飛ばしていく。

 そしてノワールがぎりぎりで離脱し、ヒロ男はうつ伏せ状態のラベスを頭から削り取るように突き破る。

 ドガガガガガガァ!!!と何枚も壁を突き破り、建物の外まで飛び出したヒロ男。最後は格好良く着地し、バッとポーズを決める。その背中の向こうではラベスの身体の残骸に急激に光が集まり、ドカアアアアン!と爆発四散した。爆発の圧力で警察署内のガラスが何枚も外に向かって弾け飛ぶ。


パリィィィィィン! ガシャァァァァァン!!!

「うわあああああ!!!」「きゃああああああ!!!」


 外では野次馬たちの悲鳴が上がり。建物から退避した警官やSATたちも身を屈め、ガラス片から身を護る。

 特殊車両のバリケードとは反対方向へ飛び出したヒロ男は振り返り、ティオリアに話し掛ける。


(ティオリア、最初に取り込まれた人たち大丈夫だったかな?)

(最後は再生させる余裕も与えなかったから、きっと大丈夫よ。皆良くやったわ)

(…そうか、良かった)


 ほっとし、安堵する。そこへ、ヒロ男が開けた建物の穴を通って琴乃とノワールが走って来た。そしてノワールの飛び乗りながらヒロ男に叫ぶ。


「ティアちゃん! 急いで離脱するよ! モタモタしたてら絶対捕まる!」

「!!! 確かに!」


 琴乃に急かされ、ヒロ男もノワールに飛び乗る。そうして二人を乗せたノワールはすごいスピードで警察署から逃亡したのだった。

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