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081⚫️帝王日記 その2
昨夜は眠れなかった。理由は定かではない。
海を歩いたため疲れているはずであったのだが。
海はどこまでも浅い。砂地が続く。腰まであれば深いと言える。
赤、黃、緑、様々な魚がいる。さらに、複数の色をもつものも目撃した。
背鰭が体長の倍はあるものなど、見たことがない。あれは食せるのか?
遥か彼方に島影が見えたが、体力が持たぬ。
一旦、引き返してきた。舟はないのか?大工はどこにおるのだ!
馳せ参じて我が命に従うがよい!
余の怒りはどこまでも留まらぬぞ、いや、留めぬぞ!
そんなことを考え、やたらと腹を立てたため、寝付けなかったのか?
いや、違う。
余が寝付けなかったのは、他の理由があるように思えてならぬ。
今朝も起きることができなかった。
目が覚めれば、もう陽が沈みかけておる。
余は夜行性になってきておるのか。
侍従が夜の森について話したことがあったな。
タイガーキャット、ドラゴンリザードなど恐ろしい魔物についてだった。
何をいうか、余の前ではひれ伏させるのみである。
余に恐いものなどないのだからな。
起きると星が見えた。
美しいが冷たい。
何の温かさもない。
星に呼びかけても、月に命じても、何も答えぬ。
無礼者め。
いつかまとめて天から引きずり下ろしてやる。




