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074⚫️帝王の行方
次々と艦艇が沈没していく。
帝王はかろうじて、脱出艇に乗り組んだ。
従うものは僅かな水夫たちのみ。
「ええい、はやくせぬか!この海域から逃れるのだ!帆を張れ、漕げ!」
帝王は挺の中央に座り、少しずつ離れていく湾を見る。
なぜ、我が艦隊が沈んだのだ?船大工の怠慢か?
いや、航海は順調だった。
座礁か?だが、岩礁は見えなかった。
余の戦艦も海原の中に巡航していたのだ。
視野に流木などの障害物はなかった。
マストの見張りからも、警告も報告もなかった。
だれも何も見ておらん・・・。
では、あの衝撃はいったい、なんだったのだ?
脱出艇は、小島に泊まる。
帝王は、水夫たちに水と食糧を探すように命じた。
帝王自身は木陰で簡易椅子に座る。
ええい、水はまだか!と吠えようとした、その時だった。
それは起こった。
帝王の目前に光球が出現した。
片手で目を覆いながら、帝王はその中から誰かが出てくるのを見た。
ひとりの男が、静かに佇んでいる。
腰には僅かに湾曲した蛮刀を佩びている。
「帝王、会えたな。わたしが、ロイだ。ロイ・ラベンダー・エンジェラム。」




