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064⚫️夜襲は選ばぬ
夜明けと共に、大艦隊がその威容を現した。
遠い大陸より遠路はるばるやって来たその艦隊は、
ついに公国の沖合へと到達した。
帝王は、艦橋からその光景を見つめ、静かに呟く。
着いたぞ。ラベンダー公国。
夜陰に紛れて攻め込むなど、臆病者のすることだ。
余の力を、奴らの目に焼き付けねばならん。
恐怖とは、見えぬ闇に怯えることではない。
光の下で、自らの敗北を、力の差をまざまざと見せつけられることだ。
ロイ・ラベンダー・エンジェラム、
貴様には、夜の帳の中でではなく、白日のもとで絶望を味わわせてやる。
この大艦隊を夜間に統率するのは至難の業だ。
わずかな混乱が全軍の混乱を招きかねん。
奴らを完全に包囲し、
一人たりとも逃すことなく殲滅するためには、日の光が必要だ。
全ての船が、全ての兵士が、互いの動きを視認できる状況でこそ、
この圧倒的な数の力が最大限に発揮されるのだ。
奴らは、何やら不気味な技術を持っていると聞く。
夜の闇は、我らだけでなく、奴らの奇妙な仕掛けをも隠す。
何が潜んでいるか分からぬ夜よりも、
全てが明らかになる日の下で、
奴らの卑劣な罠を一つずつ見破り、叩き潰すのが上策だ。
卑怯な技術の全貌を白日のもとで暴き、
我が力が、奴らの幻想を焼き尽くすのだ。




