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前の世界で運営者に消されたNPC姉妹が新しい世界で生きて行く  作者: あいか
序章 この世界で妹と再会するまで
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60話 王都到着

皆様、いつもありがとうございます。

魔王アルテアの転移魔法で商業街から移動する所からです。

今後、一部の時を除き、魔王が省略されてアルテアと表記されます。



 金色の魔法陣に包まれると、眩しさを感じて目を瞑る。直前に無理やり引き寄せたマリーが胸で動いているが、離して何処かに行くと、場合によるが、異空間を彷徨う事になる為、ぎゅっと押さえつけた。


 「あっ、いつもの感覚で使ったから眩しいよって言うの忘れてたよ、ごめんね!」


 「えっと、アルテア様、この転移ってどのぐらいで着くのですか?教えて頂きたいです」


 到着する事に変わりはないのだが、先程からシャーリーが不安なのか、私を抱きしめている。しかもかなり強く力を入れてるようで身の危険を感じてアルテアに確認したのだった。


 「うーん、距離的にもう着くと思うよ。あっ、眩しさ以外で注意あるけど、足元の魔法陣から一歩でも出ると、謎の空間を彷徨う事になるから気をつけてね」


 もう着くという救済に聞こえる言葉と共に動くと、死を意味するような事を言った為、シャーリーの腕は一段と強く力が入った。


 「シャーリー!潰れる!私とマリー潰れる!!」


 「こ、これは小さなアニエスお嬢様が吹き飛ばされない為、致し方がない行為なので着くまで我慢して下さい」



 「王都に到着致しましたが、人気がないですね。もう目を開けても大丈夫ですよ」


 ラキアが到着を知らせると、目を開けて押さえつけていたマリーを解放した。

 

 「ちょっと!何で私を巻き込んでるのよ!!しかも思いっきり押さえつけて!!言葉も発せなかったわ!!」


 どうやら、完全に怒ってしまった様だが、作りとして口を動かしてないのに押さえつけたら声が出ないというのは、どの様に動いているか気になってしまった。


 「綺麗な噴水を見ていたかったけど、血の匂いがかなりするね…それに最近の王都って魔物出たりするの?」


 アルテアが言う前に微かに何か変な匂いがするとは思っていたが、離れているのか薄まり血の匂いとは思ってなかった。それ以上に魔物という言葉を聞いて辺りを見回した。


 「私の知る王都は噴水広場に魔物は居りませんので、確認次第対象致しますが、アニエスお嬢様は攻撃しない様にして下さい」


 私は魔法で倒そうと思っていた為、何故か聞くと、相手の標的になると危ないからという単純なものだった。勿論、誰か危険になるぐらいなら破って攻撃はするつもりだが、シャーリーの言い分も分かるので、ここは任せる事にした。


 転移中に震えていた者とは思えないキリッとした姿でシャーリーは剣を構えて近寄るゴブリンを倒し始めた。


 「シャーリー気をつけてね!マリーもとりあえず視界に入る敵倒して!」


 アルテアの話を聞いて、私は辺りを見回したが、見つけれなかった。そのはずなのにシャーリーは見つけることができて、倒そうと剣を構え、その群れに突撃していた。

 シャーリーは元々強いが、直近の出来事で強くなり、明らかな格下には負ける気配など感じさせない戦いをしている。その最中にアルテアは考えるポーズをすると、悩みこみ直後にラキアへ話しかけた。


 「ラキア、ちょっと空間変じゃない?調べれるかな?」


 「少々、お時間を頂ければ可能です。私も魔王様に御許可を頂こうかと思っていた所ですね」


 アルテアは何か違和感を感じた様で、ラキアに指示をすると、ラキアは慣れた手つきで袋の様な物を取り出し、空中に投げた。その投げた袋は空中で破裂すると中身の黒い粉を周囲に撒き散らした。


 「えっと、アルテア様、魔物の接敵や今仰った空間ってどうやってわかったのですか?」


 「うーん、ボクは説明苦手なんだけど、簡単に言うなら魔族の角って一定範囲に自身の魔力量に応じた波動を出せるんだけど、魔力を持つものなら反射されるから、分かるんだよね。後はラキアの報告聞いてね」


 あの角って装飾の類かと思っていたが、違ったようで、そんなことまで出来るなんてと驚いた。感心していると付近の魔物は掃討された様で、シャーリーと不機嫌そうなマリーが戻ってきた。


 「えっと、シャーリーさん、魔物どうだったかな?変な箇所とかある?」


 「そうですね、特に強いとは感じませんが、気になるのは辺りをご覧頂ければ、お分かりかと思いますが、倒した後の魔物が残らず消えてしまいました」


 「私が倒した魔物も全部消えちゃったわね。しかも、ゴブリンなのに闇の魔力を感じたわ」


 倒した後の魔物が残らず消える。ゴブリンから闇の魔力を感じる。少し聞いただけで異常さを感じた。


 「やっぱそうだよね。アニエスちゃんが感知できない理由もそこにあるかもね。多分、魔物の形をした何かだとは思うけど…」


 「どういう事…です?…」


 「魔王様、お待たせ致しました。空間を粒子で確認した所、この噴水広場はまるで魔力の檻で閉じ込めてる様な隔離空間に近いですね」


 「やっぱり、そうだよね。ボクの角でも広場から先がわからなかったからね」


 二人だけで話が飛び交い、理解が追いつかない言葉通りの頭にハテナを浮かべるとラキアが説明を行った。


 「二人で話してしまい、失礼致しました。私の調べた事と魔王様のお話を合わせると、王都に転移は成功してますが、この噴水広場から出れないようなのです。現状、何が使われたのかわかりませんが、結界系の魔法と言う前提でお話を進めます。シャーリー様とマリー様が倒した魔物、あれは結界から出現したと考えて良いでしょう、私達が転移してきた事を感知した者もしくは、元々の工作か分かりかねますが、罠に嵌められたという事です」


 「そういう事ですか…もしかして王都に連絡が通じなかったのって、この結界のせいです?」


 「現状分かる範囲の話ですが、可能性は高いですね。一応、外に魔力を送れるか試しましたが、無理でした。連絡の仕組みが分からないので確証は言えませんが、魔力を送るものなら遮断されて繋がらない事は十分あり得ます」


 (大体わかったよ、わからないのは現状説明できない技術が使われてると言う事かな…)


 「ご説明ありがとうございます。正直理解し難い状況が起きてる事と私達を引き離す目的なら王都が危ないと思うのですが、ここから出る事は可能ですか?」


 無理やり高魔法を使えば貫ける可能性はあるが、王都に被害が出る可能性もある。アルテアやラキアが何か作戦を考えているなら使わない手はないと考えた。


 「申し訳ございません、今すぐには思いつきませんが、魔王様が体を張って確認いたしますので、お待ち下さい」


 「えっ、何でボクが…強い魔法ぶつけるのでいい?」


 ラキアの話にアルテアがそう言うと、そんな事をしたら結界外に影響がでるので絶対にやめて下さいと強く言われた後、何やら耳打ちを行い、トボトボとアルテアが歩いて行った。


 「アニエスお嬢様、この前お話し頂いた襲撃を受けた時と似ていませんか?その時の手段は使えませんか?」


 一度考えたが、違いがあるので可能性としての候補から外していた。


 ラキアはシャーリーの話が気になり、私は話せる範囲で説明を行うと少し考えた後、似てはいますが、今いる場所は間違いなく本物の王都で間違いないと言ったのだ。


 私も考えてみると、違いとして、あの空間に魔物は出ない事、異空間に閉じ込められた事は同じだが、この噴水広場は異空間ではなく、本物の王都を切り離すという状況で、似てる様で似てないのだ。


 「マリー、空高く浮かび上がって街全体を見ることできる?」


 私がそう言うと、余裕よと言って空に飛んで行った。

 結果、すぐにマリーは空から落ちてきて、どうやら見えない壁にぶつかったわ!と怒っていた。完全に閉じ込められたと思って良さそうだ。


 「解除魔法!」


 ラキアが他を調べてる間に魔法なら解除できるのではと思い使ったが、特に変化もなかった。

 この時点での可能性は、解除魔法より上位の結界魔法、魔法ではない事象、この場所が元の場所から切り離されて道の先は何もないという可能性だ。


 怒るマリーを可愛いと思いながら見つめていると、地面を触ったり、様々確認をしていたラキアが話しかけてきた。


 「皆様は適正属性と魔力の関係性についてご存知ですか?」


 適正属性はわかるが、魔力との関係性と言われても消費魔力量の軽減とか威力向上とかそう言う事だろうか、この二人に出会ってから知らない事が増えた事もあり、話を聞きたいので知らないと答えた。予想外だったのは、シャーリーが適正属性は存じておりますと答えた事だった。マリーは知らないし、私は普通の生物じゃないから興味ないわと、そっけない態度をとったので、邸に戻ったらお仕置きする事にした。


 「適正属性は各々が持ち合わせる得意属性の事ですが、細かい話はシャーリー様から伺うと良いでしょう、ここからが大切です」


 そう前置きをした後にラキアが話した事は、私の知らない話だった。


 それは適正属性を魔力に乗せて放つ事ができると言う事だった。魔力が属性を宿す事は知っている。知らなかったのは人がそれを使える事だ。細かくは時間がないのでと言われて、やり方は適正属性のイメージ、火なら燃える感じを体の内側で発生させたまま魔力を体から外に流す感じでできる様だ。魔法ではないが、その魔力で物を温めたり、一点に集めれば火も付けれるらしい、あくまで魔力なので、魔法と違いその特性を反映させるのが現状では限界らしく、後はこの状態で適応する属性魔法を使うと威力は倍近くになる、問題は属性を付与させるにはそれなりの魔力が必要なので、通常に魔法を使った方が効率が良いといった。


 「全く知らなかったです…ラキア様がお調べになったのですか?」


 「自分で言うのは恥ずかしいのですが、私自身様々な研究や開発を行なっています。ですが、魔力の属性付与は初代魔王様が自ら発見された事なのです。その他にも転移結晶等、様々な魔法道具を作り後世に残してます。私達は残っている膨大な資料のおかげで日々研究が続けられるのです」


 ラキアが見つけたなら様々話し合ってみたかったが、違った。初代魔王が残したと聞いて、やはり一度魔族領には行かないといけないような気がした。時間をかければ研究できるかもしれないが、元々ある程度の知識がなければ難しいと思う、そうなると、私のような者なのだろうか、考えだすと止まらないが、もう亡くなったと聞いたのと、今考える事ではないので一旦考えない事にした。

 

お読みいただき、ありがとうございます。


読みづらい箇所も多い中、皆様の温かいご支援に感謝してます。

いいね、ブクマに追加頂くと更に喜び叫んでますので、宜しければご検討下さい。

何か気になる事があれば、お気軽にコメントをお送りいただければと思います。


遅れてしまい大変申し訳ございません。

体調が優れず以前書いた時のチェックが遅れました。

一度、書き込みミスして少々変な箇所があるかもしれませんが、他と同じで序章終わりましたら改変したいと思います。


ラキアが説明してる時に魔王様は一人で頑張ってます。

次回はサクッと突破予定です。


今更ですが、私は説明下手くそなので、分かりにくいかと思いますので補足を…

魔力に属性はありますが、本来人が扱えるのは無属性なので、アニエスは驚きました。

現代の血と同じで、魔力には様々な情報が入ってます。

魔力や魔法はその属性に応じた主な効果以外にほんの少し副次効果を持つと言うことを伝えたかったです…

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