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前の世界で運営者に消されたNPC姉妹が新しい世界で生きて行く  作者: あいか
序章 この世界で妹と再会するまで
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47話 移動魔法

いつも皆様ありがとうございます。

少し短めです。


フィリスを部屋に残し、外に出た私は辺りを見渡した。

ふむ、フィリスが部屋に来た時点で、メイドは居なくなったという事かな?

若干人が見てる気配は感じるけど、まぁあいいかな

多分呼べば出てくるとは思うけど、自分で行った方が早いんだよね

目的通り、リディアの部屋に行こう!


「アニエス嬢、ここで会えたのは丁度良いな」


廊下を歩いていると、手を上げたローランが話しかけてきた。

確かに今日殆ど見なかったし、食堂にも居なかった。

忙しいのかなとは思ってたけど、こんな所で会うなんて思ってなかった。


「ローラン、今日は忙しい感じだね」


「ちょっとな、話今いいか?」


何だろうか、頷くと近くの空き部屋に入りソファーに座った。

真面目な顔をしていたので、断るわけにもいかなかった。


「時間は取らせないから、まず話を聞いてくれ、今日の冒険者組合から聞いた情報だと、商業街は王都の冒険者を動員して発生する魔物を対処してるようだ。その分手薄になった王都がピリピリしててな…」


「商業街はマリーも向かったから、多分もう大丈夫だよ。王都は何でピリピリしてるの?」


王都に何が起きてるのだろうか、お父様が向かった場所だから心配になるよ


「あの人形なら問題なさそうだな、王都は城に侵入者が現れて、兵士に死傷者が出たりしてるらしい…」


「それ本当なの?」


「本当だ、王都は流石に外出を止める事はできないから、残った冒険者に依頼を出して見回りしてるが、俺の直感では変に感じてる」 


「冒険者を王都に戻して、対処させた方が良いんじゃないの」


「商業街は他国に繋がる砦がある。あの街に万が一が起きると大変な事になる為、戻せないらしい。それもあって俺が王都に召集されたんだよ」


「剣聖の制約だよね」


「ああ、国王自らの使命で、逆らうわけにもいかない」


「大体わかったよ。この街の事は心配しないで、ローランは使命を全うして大丈夫だよ。それにお父様の事も心配だから…動けない私に代わって守ってほしい」


「任せてくれ、そこで頼があるんだが、速度重視で王都にたどり着く方法って何かあるだろうか」


テレポートや移動魔法は私に使えない、精霊魔法を組み合わせれば可能だけど、私も一緒に行くか精霊を送る必要がある。どちらにしても魔力の消費は尋常ではない、他の手段というと前に雷鳥で使った、人間砲台ぐらいかな


「一応あるけど、かなり危険だよ」


私がそう言うと、ローランは危険でもいいから送ってほしいと言った。

その方法、体を風魔法で弾いて目的地に飛ばすことを伝えると、着地緩和の風魔法がローランは使えないと言った。


「着地緩和できないなら無理だよ。地面にもの凄い速度でぶつかるから、原型は止めない即死になるから…」


「即死か…都合がいいから送ってほしい」


「何言ってるの、失敗すると確実な死、いやその最中の負荷で死ぬ可能性もあるんだよ」


「落ち着いてくれ、簡単に話すと前に伝えた俺の鎧はダメージが大きければ確実に発動する。即死なら間違いなく顕現するから死ぬ事はない」


着てるけど見えない鎧だったっけ、魔力眼でも見えなかったんだよね


「でも…もし発動しなかったら…」


「絶対に発動する!何があってもアニエス嬢の魔法では死なないから信じてほしい」


凄い強い意志を感じた。

私は失敗の不安もあるけど、魔法に対する実験もしたい気持ちもある。人を巻き込んでするなんて酷いけど、これが私の本質なんだろう、()()()()する自分が少し嫌だ。


「わかったよ、雷水晶(ライトニングクォーツ)は持っててね」


「ああ、あれ以降胸ポケットに入れっぱなしだ、引き受けてくれるのか」


何を言っても折れそうにないので、渋々承諾した。

ある程度は、雷水晶(ライトニングクォーツ)で即死は防いでくれるはずだ。

今すぐ頼むと言われたので、訓練所に向かう事にした。

訓練所の中央に立ってもらうと注意するポイントを伝える


「腕は足につける感じでまっすぐ伸ばしてね。王都の正確な座標ってわかる?」


「座標?距離なら大体わかるが、この街からだと早馬で3日ぐらいの所なんだが、こんなのでいいのか?」


「全然良くないね…ちょっと待って計算するから…」


距離が明確じゃないのは危険すぎる

ゲームだとマップを呼び出して指定するだけでわかるけど、プレイヤーにしか備わってないシステムの1つだ。

この騒動が終わったら、マッピングをした方がよさそうだね


「ローラン、この街から商業街に行くまでに村あったよね。それってどのぐらいで着く?」


「さっきの早馬に当てるなら、大体半日だな」


「この邸から北の見張り台だとどのぐらいで着くかわかる?」


「確認した事がないが、大体10分ぐらいか?」


ある程度はわかったけど、大丈夫だろうか

本来はもっと精密に計算して割り出すけど、直感を信じるしかないかな


「大体の距離はわかったけど、多分ずれるよ、それでもいい?」


「普通に行くよりは早いから構わない」


本当はやりたくないけど、本人の希望だから、なるべく成功するように…

いや違う、本当はやりたくない?この結果が気になる…

実験なんて言いたくないけど、気になる、試したい!

やはり()()()()してしまう


二重魔法(デュアルマジック)、シールド!」


シールドを2回発動させる

普通に発動ではなく、包み込む用に伸ばして丸める即席改良だ。

魔力を使うだけではなくイメージと精密な調整がいるので、二重魔法(デュアルマジック)で再度発動させる必要があった。

1つ目が覆い尽くすと、2つ目はその上を覆う様に発動させた。

これなら風の抵抗も緩和しつつ、物理緩和も使えるから何とかなるはずだ。

本来なら飛びながら調整するけど、仕方がないので、これで耐えてもらう


「真っ暗で見えないな、何が起きたんだ」


本来盾として出すシールドで、2重に包み込んだ事を伝えた。


「凄い厳重だな、外が見えないのは何とかならないのか?」


「それだけ危険だからね、試行錯誤する時間なかったからシールドで包んだ方が一番間違いないから我慢してほしい、それとも中止にする?」


「いや、頼む、このままやってくれ」


「マジックブースト、二重魔法(デュアルマジック)、エアロシュート、チャージ開始!」


距離が遠いから、いつも以上に加速させて飛ばそう

魔力を必要な分引き出して発動に使う風を溜め続ける

ローランの周りに風の渦が集まっていく

もう少し…あと少し…もう少し!


「今だ!発射!」


ものすごい勢いで風が巻き上がり、一瞬で空に飛んで行くと見えなくなった。

圧縮した風による射出は重ねがけしたこともあり、凄い威力だった。

先端を尖らせた事で抵抗が少なく、速度を増した可能性はありそうだ。

これも何か魔法に流用できそうだね

あとは無事に着く事を祈ろう…


時間は経ってないから、目的のリディアに会いに行こう

今日は一度も会えなかったので、自然と足が早く動いた。


通路の角を曲がった直後、目の前に人が!!


「わっ!わっ!!」


あっ!私弾き飛ばされた?

受け身を取ろうとしたが、地面に倒れる直前にサッと受け止められる

私は誰か受け止められると、ゆっくり下ろされた。

えっ?誰!?

呆然とする私の目に泣きそうなリディアの顔が映った。


「アニエスちゃん、ごめん、ごめんなさい!!怪我とかしてないよね…」


「走っちゃ危ないよ、って私も早足だったから私も悪いね、怪我してないから大丈夫だよ」


あれ?よく考えるとリディアが普通に立ってると言う事は、私が力負けしてるんだよね、年齢や体格の関係で仕方がないけど、ちょっと悲しい

あっ、受け止めてくれた人にお礼を言わなきゃ!


「受け止めてくれて、ありがとうね」


立ち上がると後ろを向きつつそう言うが、誰もいなかった。


「えっと、さっき一瞬だったけど、人が出てきて受け止めたら消えていったよ」


お父様から表に出てこない人が邸の中にいるとは聞いたけど、初めてお世話になったよ

助かるけど、部屋の中は見られてないよねと不安を感じた。

流石に部屋の中まで見られてるなら対処を考えないと、守ってもらってるとはいえ…怖いよ…


そんな事を考えているとリディアの顔に笑顔が戻った。


「ふふ、アニエスちゃん、また考え事してるね。難しい顔になってるよ」


「助けてくれた人は部屋の中とかも見てるのかなって、考えてたら止まらなくなったよ」


リディアも落ち着いたみたいだから、急いでた理由を聞くことにした。

話を聞くと、ローランから王都に向かうとだけ伝言を聞いたらしく、焦って探しに行こうとしたらしい、冒険者として手伝える事があるかを聞きたかったようだ。


「ローランはもう旅立った後だね。リディアはできる事しっかりしてるから、信じてローランは伝言を残したんだと思うよ」


「うう…ローランさんは早馬で向かったの?」


「すぐ着く凄いやつかな…ま、まぁ、ローランは大丈夫だからね!」


流石に言うのは気が引けると言うか、ちょっとした実験という事もあり後ろめたい気持ちを感じた。


「アニエスちゃん、目が泳いでるけど、何か隠してるよね」


!!

私顔に出てる!


「そ、そんな事ないよ!」


ジーと見つめ続けるリディアに私は耐えきれなくなった。

あの可愛い瞳に見つめられると、耐えれないよ


「うっ…ローランは飛んで行っただけだよ」


「飛んだってまさか!あの人飛ばすあれ使ったの!?アニエスちゃんが操作しないと肉片になるんじゃ!!」


肉片って、何を想像してるのだろうか、リディアにしっかりと安全で確実に届けたよと伝えた。

必死に伝えたら信じると言われて、少し心が痛くなってしまった。

みんなを守りたいけど、色々試したいこの気持ちモヤモヤする…

私は元々そんな性格なのだろう、確かにゲームだと魔法研究に人体実験とかもしてた設定だったはずだ。

自分が嫌になるけど、その場になると抑える事は難しいと思った。


「アニエスちゃん?」


心配そうにリディアがこっちを見ていた。

ダメダメ!私の意思を貫かないと!

元々の目的だったリディアに本を読んでもらう為、部屋に来れるかを聞いた。


「えっ!うん!もちろん!一度お母さんに話してからになるけどね」


何やらすごく喜んでくれたようだ。

話がまとまるとリディアは一度部屋に戻り、母親に説明をしてから私の部屋に来ることになった。

私も早く部屋に戻ろう!

お読みいただき、ありがとうございます。

よければブクマなどいただけると、転がって喜んでます。

評価、いいね、ありがとうございます!!

モチベがもの凄く上がり、頑張る力が漲ります!


様々な所でゴタゴタが起きてるので、ローランは王城を守る為に飛んで行きました。

とても安全な運用ですが、目的地に飛んだのかは…

某ゲームの人間大砲のイメージの通り、安全なので問題ないはずです。

本来は飛ばした瞬間に原型を止めないですが、シールドで緩和してる物とお考えいただければと思います。


前に使ってますが、マジックシールドは魔法防御に適してる盾で、物理も防げますが効果が減少します。

シールドは物理防御に適してる盾で、魔法も防げますが効果が減少します。


元々ゲーム用に考えてた魔法をそのまま使ったので、無理矢理感あります…

マジックシールドは半透明ですが、シールドは透過しないのでローランは銃の弾のような感じになり、飛ばされてます。

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