46話 変わった本
まず初めに、皆様に投稿削除と間隔が空いた事の謝罪を致します。
今後無いようにしたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。
前回を読まれた方には、大変申し訳ございませんが、かなり変わってますので、宜しくお願いします。
後書きに少し理由を載せてます。
その為、マリーと別れた後からとなります。
マリーの見送りが終わると、時間もそこそこ経過した事に気がついた。
訓練所から移動しようとすると、タイミングよく、フィリスがやってきた。
「アニエスお嬢様、訓練終わりました?」
「うん、フィリス、タイミングいいね」
「ふふふ、皆さんにコツを聞いたので、すぐわかりましたよ」
コツ…なんだろう…気になるけど、聞いてはダメと直感がつげてる
実際とても助かってるから、文句はないけど…怖い…
「そ、そうなんだ。そう言えば、遅れたのって大丈夫だった?」
フィリスは全身を使って、疲れた表現をしながら話し始めた。
「全然大丈夫じゃなかったです!あの人とても優しいのですが、厳しくまるで鬼です!」
あの人と言うだけで、誰かすぐに分かってしまった。
確かにメイド長は、失敗が無ければ優しいけど、失敗するととても怖い
「間違いの指摘をしてくれる事は、ありがたい事なんだけどね」
私も言われたけど、怒られるのは済むのは優しい方で、貴族や爵位が高い者への粗相は自身の命や、親、主人も巻き込む可能性があるので、しっかり怒ると言っていた。
「確かにそうですけど…もう少し何というか、優しくしてほしいなと思うのですよ」
「メイド見習いやめたくなったらいつでも言ってね。お父様もお母様もメイド見習いやめても良いと言ってるからね」
「ありがとうございます。ですが、メイド見習いは、どんなに辛くてもやめる事はありません。前に恩を返したいと、アニエスお嬢様にお話ししましたが、それは建前で、苦しくても辛くても早く一人前になって、アニエスお嬢様と共に学園に行きたいからです」
フィリスの頑張りはそんな理由があったんだね
確かに学園は申請を通し許可されれば、身の回りの世話役を連れて行く事はできる
条件も様々あるけど、フィリスなら問題ないように思える
メイドの仕事をしなくても衣食住は提供すると言う話を断り、働く事を選ぶのは誰もができる事じゃないと思うよ
「あれ?前、お父様がフィリスを魔法学園に通わせる事もできるって、言ってたような」
「私は通いたい訳じゃないですよ。そもそも魔法下手なの知ってますよね。アニエスお嬢様の身の回りのお世話をしたいのです」
確か魔法使うと、何故か爆発するって、話だったね
苦労してメイドになって、私のお世話をしたいとは…
やはり、シャーリーに近い感じがするよ
「私はフィリスの事を応援してるからね.何かしてほしい事とかあったら教えてね」
私もできる限り、フィリスを助けるつもりだ。
あれ!フィリスの後ろに誰か…!!
「アニエスお嬢様、お話中の所、申し訳ございません」
フィリスの背後から声が聞こえると、フィリスはヒィッと声を上げて顔が青ざめた。
それはメイド長、リリアナの声だからだ。
私も急に聞こえた声に少し驚いてしまった。
「リリアナ、急に現れるのビックリするよ。シャーリーもだけど、気配を消してるよね」
「驚かせてしまい、大変申し訳ございません。メイドは如何なる時もお側に仕えなければ意味がないので、すぐ駆けつけれるように心得ております」
気配の事を言ったはずなんだけど、簡易テレポートでもしてるのだろうか
「本来なら、アニエスお嬢様のお話中に割って入る事は極刑なのですが、フィリスさんのお話を聞いて参りました」
「ヒィッ、す、すみません!リリアナさん!何処から聞いてました…」
凄い怯え方で、少し可愛く思ってしまったよ
「フィリスさん、メイドは如何なる時も、気品ある行動をしなさいと教えましたよね。一旦、その件は後にしましょう、メイドを目指す意気込みに感動しました。一人前に早くなりたいのですね。なら、1秒でも多く、私が教えますよ」
「え、あっ…うそ…た、たすけてー」
私に助けを求められても、これはどうも出来ないんだよ…
確実に鬼と言った事、聞いてたと思う
夕食後、優しくする事にしよう
「リリアナ、私が聞き出したのが悪いから、優し目にお願いね…」
上目遣いで、許してとダメ元の助け舟を出した。
私の思い届いて!!
「アニエスお嬢様、フィリスさんを少しの間、お借り致しますので、その間は別の者がご対応致します。騒がしくしてしまい大変申し訳ございません。ではフィリスさん、参りますよ」
メイド長のリリアナはお辞儀をして、フィリスを片手で持ち上げると去っていった。
フィリスはもがくが、効果はないようだ。
それよりも力強くない?重さを感じてないような、歩き方だけど…
「アニエスお嬢様、フィリスさんの代わりに私、アルシアがご一緒致します」
メイド服を着た、シャーリーと同年代ぐらいの女性だ。
何度か、一緒に行動してるから知らない人じゃない分、楽に話せそうだね
薄い青色の髪はいつ見ても綺麗に感じる
同じメイド服でも髪の色が変わると、印象がかなり変わるのだ。
「アルシア、よろしくね。フィリスって、大丈夫なのかな」
「問題ないと思います。ああ見えて優しい教え方なので、ご安心ください」
優しいなら大丈夫そうだね
アルシアと共に夕食まで時間があるので、図書室へと向かう事にした。
最近は図書室に行く事が少なくなかった事もあり、こんな時だけど、心を落ち着かせるには本を読むしかないと思った。
アルシアが扉を開けてくれたので、中に入って行った。
「この本の香り、大好きなの…」
あっ!声に出ちゃった!
恥ずかしくなり、顔が赤くなった気がした。
「アニエスお嬢様は、昔から本がお好きですよね」
「うん、本は昔の事を知るきっかけだったり、新しい閃きを感じたり、自身の知らない情報を知識として知る事ができるから大好きなの!」
ここよりも大きい王都の図書館、魔法学園内の書庫は絶対見に行く!
できる事なら、そこに住みたい!
後はゲームの時みたいに本を沢山作れれば…
内容はゲームのシナリオが私の記憶に保存されてるから、作る手段があれば問題はなさそうだ。
「確かに本は読めると楽しいですよね。私も好きですが、本自体が高いですし、一部読めない文字があると、悲しくなる事がありますね」
「本の価値は確かに高いね。もっと安くなればいいけど、現在の手書きだと時間と労力、紙とインクで相当な額になっちゃうからね。ちなみに読めない文字ってどんな本のやつ?」
「えっと、確か図書室の掃除中に読んだのは…」
邸のメイドは、全員文字を読み書きできる。手紙などで様々な方面に連絡を送る必要があるからだ。
読めない文字って何だろうと気になっていると、アルシアは本を取りに行った、今更だけど、掃除中に読んでたんだね…
時間はかからず、1冊の本を手に持ち戻ってきた。
「この本ですねって、申し訳ございません!アニエスお嬢様、こちらのソファーにお掛け下さい」
特に気にしてないけど、言われたソファーに座る事にした。
ソファーの前にはテーブルがあり、本を置く専用のスペースが付いている
そこに本を置き、飲み物が必要か聞かれたけど、喉は乾いてなかったのでこのまま本を読む事にした。
「アルシアも椅子に座ってね。本って結構時間かかるから、立ったままだと辛いからね」
「お心遣いありがとうございます」
「さて、この本は魔導術の心得(上)…アルシアは、これ読んでたの?」
「はい、私は魔法が得意ではないので、本を読み知識だけでも覚えようと旦那様に許可をもらい、読ませてもらってます」
ふむ、魔導術の心得ね…
「魔法の勉強なら初級魔法書とかの方が、わかりやすいかもしれないね」
「その種類は、全て何回も読ませてもらいました」
「そうだったんだね、とりあえず読んでみるね」
表紙は、保存魔法が使われてそうだ。
作者名は記載なし、紙は普通の紙じゃ無さそうだね
そして、書いてある文字が所々、確かに読めない…
読めない文字を抜いても言葉になっているようだね
初めに魔導術とは、魔導師が行使する、一段階上の魔法の事である。
魔法を自由に操る事ができなければ、この本の内容は意味を持たず、時間の無駄となるだろう。
魔法は自身の魔力を使い発動させる事が多い、対する魔導術は、世界そのものから魔力供給を受けて発動可能となる。
その為、魔法では行使できなかった事も可能になり、組み合わせ次第では無限の可能性を秘めている。
1ページから中々興味が湧く事が書かれてるね
でも間の読めない字は、何を示してるのだろうか、飛ばして読んでも言葉として成立しているから、ダミー文字なのかな
ページが進むと、魔法の魔力量で威力が向上する話や新しい回復魔法の説明もあった。
私は殆ど図書室の本は読んだはずだけど、こんな面白い本がまだ残っていたとは、まだまだ読み足りない様だね
気を引いたのは、印を使った簡易魔法の事が書かれている
魔法陣とは違い独特の印に魔力を送れば、印に応じた魔法が発動するらしい
面白いのは、普通の魔法ではなく、能力向上系が多い様だ。
装備に印を付けれたら魔法道具以外でも、ある程度の強化が出来るかもしれない
詳しい解説は(中)で行うのでお待ち下さい。ワクワクしたこの気持ち抑えれないよ…
「アルシア、読み込んじゃって、ごめんね」
「いえ、私はアニエスお嬢様が、本を熱心にお読みになる、そのお姿を目に焼き付けれたので大丈夫です」
本を読み込んだのが原因なのか、聞き間違いをしてしまったみたいだね
「えっと、この本の中ってある?」
「図書室には、その表紙の本は他にありませんね」
「中途半端すぎてモヤモヤする!」
「そうですよね、私も魔法の現象について記載がある所が、気になって仕方がないです!」
「えっ?アルシア、読んだけどそんな事書いてないよ」
「私が読んだ時は書いてありましたよ。アニエスお嬢様、失礼致しますね。えっと、ここです!」
本を捲り指を刺した所には、私の読めない文字が書かれた所だった。
どう言う事なの?
「アルシア、その部分私の読めない文字が書いてあるのだけど、アルシアが読めなかった箇所ってどれかな」
「私が見る限り普通の文字なんですけど…読めない箇所はここですね」
そう言って指差した所は、私が読める場所だった。
どうなってるの…
「そこの文字は魔法を魔術に置き換える話が書いてある所だけど…」
魔法そのものは魔術より発動が楽で自由に使えるのが特徴だが、術者が基本的に詠唱を行い魔力の提供を行う必要がある。魔法の発動に必要な工程を魔術の儀式を応用する事で、詠唱ができない者も発動したり、時には命を捧げて使うこともできる
「魔術ですか?魔法の元ですよね、おかしいですね、私が読んだ時は魔力を通して魔法が発動する流れや魔法現象の解説が書かれた本だったのですが…」
私が行ってる紙を使った魔術や血を使った魔法陣、生贄を使った儀式魔術などが書かれている
肝心な魔法陣の説明は曖昧で、こんな物を描いたら発動したという曖昧な物だ。
「内容が完全に違うね…」
もしかして…ありえない…
読み手の何かを参照して書かれた文字が変わる本と思ったけど、そんな本の作り方が思いつかない、思いつかないけど、そう考えるのが一番近い気もする
読めない文字の部分にその秘密があるのだろうか
見る限り、そんな事をしてまで隠すような内容じゃないけど…
「アニエスお嬢様、そろそろ夕食のお時間です。この本はお部屋に持ち帰りますか?」
他の人にも確認してもらい考えることにしよう
「うん、私の部屋に持っていくよ」
「畏まりました。それでは後程、お部屋にお持ちいたしますね」
「ありがとうね。食堂に行こうか」
本は一旦置いておいて、夕食を食べに行こう!
考えるにしても、お腹が減ったら考えもまとまらないからね
「あれ?誰もいない?」
いつもは誰か入る食堂だったが、どうやら私が一番目のようだ。
アルシアに椅子を引いてもらい、私は座った。
その後、食事を取りに奥へと向かって行く
暫くして戻ってくると、テーブルに食事が並べられる
今日はシチューという美味しいやつのようだ。
最近手に入れたレシピで、私も初めて食べる物だ。
王都で流行ってるらしく、街の食堂でも作られてると、話を聞いた事がある
皆パンをシチューにつけて食べるのが美味しいと言ってたけど、多分やると怒られるので普通に食べることにした。
「美味しい!何これ!」
お肉も柔らかいし、味も濃いめでしっかりしている
これ無限に食べてるかも…
パンを口に入れてからシチューを頬張ると、何だか幸せな気分になるよ
これなら付けてないから、怒られないよね…
おかわりすると他の人の量が減るので、堪えて食後のデザートを食べる事にした。
この名称不明の果物は、飽きないから大好きなのだ。
「ふう、満足したよ、ご馳走様でした!」
アルシアは食器を裏へ持っていった。
食べ終わる頃でも誰も来ない?皆忙しいのかな
お母様は寝る時間を削ってると言ってるし、ローランは色々情報集めてるし、フィリスは…うん…リディアはわからないけど、きっと忙しいのだろう
部屋に戻り、アルシアから本を受け取ると、再度本を読み直してみようかと思った。
「アニエスお嬢様、何かございましたら、お申し付けください」
「うん、ありがとうね」
アルシアと別れると、椅子に座り本を手に取った。
魔力眼を使ってみても特に何も感じれない
「普通の本なんだよね…」
様々な角度から見ても違和感は感じない
そうなると開いた時にでも認識しているのだろうか
考えてもよくわからないので、本を開くが私が見た内容のままだった。
もう一度本を読み直してみよう
「アニエスさん!アニエスさん!」
本を読む事に忙しいのに…
気がつくと普通の服を着たフィリスが目の前に居たのだ。
「あれ?フィリス?」
「あれ?じゃありませんよ!」
「ごめん、つい熱中しちゃったよ」
「何度も何度も呼んだのですよ!飲み物持ってきてますので、飲んでくださいね」
確かに喉が渇いている気がする
本に夢中になるとつい…
「フィリス、あの後大丈夫だった?」
「あーあの後ですか…色々ありましたが、大丈夫です…」
えっ…顔が大丈夫な顔じゃないよ!
「辛かったらいつでも言ってね。私がやれる事あったら、やるからね」
「厳しいですけど、辛くはないですね。アニエスさんにしかできない事があります!一緒に寝てくれるだけで満足です!」
「うっ…苦しくしないなら…私の体温を奪わないなら…抱きしめなければ一番いいけど…」
「善処します!」
約束してほしい所なんだよ!
「そうだ!この本読んでみてほしいけど、いいかな?」
「本ですか!さっき読んでた本ですよね?」
「うん、読んだ後に感想を聞きたいなと思ってね」
「私は喜んで読みますけど、アニエスさんと同じように夢中になると思いますよ」
「私もその気持ちよく分かるからいいよ」
「そこは寂しいよ!っていう所なんですけどね」
何を言ってるのか分からない…
「その間に用事済ませておくから大丈夫だよ」
私も行きます!というフィリスだったが、本を捲ると静かになったので部屋から出る事にした。
お読みいただき、ありがとうございます。
よければブクマなどいただけると、転がって喜んでます。
評価、いいね、ありがとうございます!!
変わった本は不思議な本です。
何か気になる事や、こうした方が良いのでは、とかここはダメという所など、あればコメント頂ければ幸いです。
今後の流れを組み直した所、ネタバレでは無いですが、表現をするならば、難易度がノーマルからイージーに変わる感じです。
以下理由を少し書いてます。
私なりの読み易さを何とか纏めたかったのですが、
わかりにくい状態と、知り合いや読まれてる方からのご意見を参考に考えた所、前回の話を取り下げました。
それにより、この先の話を再度構築して変えていった所、投稿の時間が空いてしまいました。
このような事になり、大変申し訳ございません。
しかしながら、皆様からのご意見等はとても嬉しく、これからも何かあれば、お気軽にお送り下さい。




