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前の世界で運営者に消されたNPC姉妹が新しい世界で生きて行く  作者: あいか
序章 この世界で妹と再会するまで
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42話 新たな魔法と使用テスト

皆様、いつもありがとうございます。

そして、ちょっと長めです。

読みづらい所が多くて、申し訳ございません。

序章終わったら、色々直すので、その時に調整いたします。


魔法道具を作った後に休憩をした所からとなります


何だか心地よい気持ちがするよ

ほわほわな気持ちで、空を飛んでるみたい

そんな気持ちを楽しんでると、目が覚める感じがした。


「あ、私眠っちゃってたんだ…」


椅子に座ったまま、どうやら寝てしまったようだ。

ふらふらと飛びながら、マリーが近寄ってきた。


「あら、アニエス起きたのね」


「マリー、私どのぐらい寝てた?」


「大体、2時間ぐらいかしら」


「2時間か、ありがとね。さて、魔力も回復してるし、リディアの分を作ろうかな」


「程々にしなさいよ」


「心配してくれてありがとね」


「私の強化をする前に倒れられたら、困るからよ」


マリーは照れたようにそっぽを向いて、部屋の隅に逃げていった。

それを見届けると、さて!と意気込みを行い収納魔法を使う

私は、上質なルビーを取り出した。

ルビー自体は火の属性を持ってるので、リディアには適してると思ったからだ。

刻印する魔法は、もう決めている

2つ魔法を組み込む予定で、1つはフレイムランス、もう1つは雷撃を刻印しようかと思っている

フレイムランスは、火の上位となる炎の槍を空中に作り出して、狙った方向や、物に飛ばす事ができる

炎の特性は、対象を強い炎上効果となり、大抵の魔物には有効となる

もう1つは特殊魔法の雷撃で、本来はクエストをクリアしないと使えない魔法だけど、ゲームじゃないなら、使えるのではと思ったからだ。

消費魔力が少なく速度の速い雷を放つので、使いやすく、私もよく使う魔法となる

指輪にするつもりなので、ルビーと古代遺跡で採取した金の鉱石を錬金釜に入れると溶液で充した。


「これで準備は完了だね。後は魔力注いで、大体1時間ぐらいかな?」


魔力を注ぐと、自動で作業が開始される

つい口ずさんでしまう鼻歌を歌いながら、終わるのを待つのみだ。

大体30分ほどで、錬金釜が光って完了を知らせた。


「ちょっと早いけど、終わったみたいだね」


収納魔法で取り込み、手のひらに取り出した。

金の指輪に、所々ルビーが組み込まれた魔法道具だ。


「しっかり完成してるね。これも魔力眼で見てみようかな」


腕輪が特殊な出来だったから、念の為と確認するが、特に指輪は変化はなく想定通りの出来だった。

当たり前だけど、ちょっと、しょんぼりするよ


「アニエスできたのね。中々いい感じの指輪ね」


マリーが近寄り、指輪を褒めてくれたので、嬉しくなり先程のしょんぼり感は綺麗になくなった。


「マリー、ありがとね」


「何のことよ」


「何でもない!」


不思議がるマリーを横目に、指輪を刻印台に置いた。

フレイムランスは、リディアの魔力量を考えて発動数を2つに設定、威力などは弄らない

これなら今のリディアの魔力で、大体3から4回は使えるはずだ。

魔法陣をイメージして、刻印を行う

特別問題はなく、作業は完了した。

ここからが本番とも言える、雷撃の魔法陣をイメージする

私はオリジナルの雷撃を射程短くして、威力を増やしてるけど、慣れないと使いにくいので、通常のまま刻印を行う

魔力を流しつつ、イメージの魔法陣を刻印していくが、強烈な頭痛が発生した。


「痛!うぐっ…」


その痛みに涙が出てきてしまうが、途中で止めるわけにはいかず、そのまま続行する

時折起こる頭痛よりは痛くないが、針を刺されるような痛みが起き続けている


「アニエス!貴方、大丈夫なの?」


「大丈夫…もう少しだから…」


何かに反しているからか、どんどん痛みは強くなるが何とか完了した。


「お、終わった…痛い…痛いよ」


そのまま頭を両手で抑えてうずくまる

痛みは慣れる事ができない、何とか耐えつづけた。


「アニエス…」


暫くして治まったが、いつの間にか鼻血も出ていて、涙で服まで汚れていた。


「アニエス、本当に大丈夫なの?」


「うん、もう痛くないから大丈夫、心配かけてごめんね」


「ふん!心配なんてしてないわよ」


再度、マリーは部屋の隅に飛んでいった。

あの場所が好きなのだろうか

今回の事で分かった事がある

ゲームじゃないけど、何かしらのルールがある事だ。

急な頭痛も、元々刻印できない魔法を刻印したから起きたと思う

終わると痛みも無くなったし、あの刻印時しか発生しなかったからだ。

顔を布で拭いて、刻印台にある指輪を手に取った。


「特に変化は無さそうだね。後は魔法が使えればいいけど…」


上手くできたのか確認をしたいが、ローランのシールドとは違い攻撃魔法なので、安易に確認ができない


「マリー、私一旦外に行くけど、そこで待ってる?」


「一緒について行ってあげるわよ」


ふむ、マリーも一緒に着いてくるようだ。

テントから出て自室に戻り、服をまず着替えることにした。

涙はまだいいけど、鼻血で汚れたままだと皆驚いちゃうからね


「アニエス、その服似合ってるわよ」


「そう言われると、恥ずかしい…」


マリーに似合ってると言われた、フリフリの服を着て訓練所に向かう

誰にも会わない!会いたくない!と念じながら移動したけど、メイドの人達に今日は一段と可愛いです、とか飾りたいとか様々言われたよ

その度にマリーが笑いながら、可愛い可愛いって言い続ける

皆私の事、人形かぬいぐるみと思ってるよね

そんな事を思っていると、訓練所に着いた。


「はぁ、やっと着いたよ…誰も使ってないね」


運が良いのか、私が移動する事を察して離れたのか、誰も居なかった。

指輪を付けると、木の的を用意する

的から離れて、指輪に魔力を流した。


「フレイムランス!」


魔法道具(マジックアイテム)なので、詠唱は必要ない

私なら通常に使っても必要ないけど、これも魔法道具(マジックアイテム)の特徴となる

頭上に2つ炎の槍が形成された。


「問題無さそうだね」


的に目掛けて槍を飛ばすと、的に刺さり炎上する

威力も問題なし!

さて、次は雷撃だね

刻印にあれ程の痛みを感じたので、ビクビクしながら指輪に魔力を流した。


「雷撃!」


指輪から、雷が放たれる

上手く発動できたのと、特に痛みも感じない

万が一、使うと痛みがあるようなら、リディアに渡せないので、それが無くて安心した。


「上手くできたけど、私の雷撃と違うよね」


そう、雷撃として発動はするのだが、色が赤色なのだ。

的を用意して、使ってみる事にした。


「雷撃!」


バチバチと雷の音が鳴るが、先程と同じく、赤い雷が発生する

的に当たると、炎上したのだ。

威力も増えてるようで、属性が風ではなく、見た感じは火に変わってる


「うーん、雷撃、何故か変わっちゃったね」


「アニエス、新しい魔法作っちゃったんじゃないの?」


マリーは赤い雷で炎上する的を見ながら、そう言ったのだ。

確かにマリーに言われると、火の雷という魔法が願ってもいない状況で作られた事に気がついた。


「風の属性と、火の属性も兼ねてるとなると、複数属性を持つ魔法かな」


特殊な魔法で複数の属性を発動する事はできるが、単体で発動する魔法は少ないので、私はテンションが上がっていく

魔力眼を使い、どのように発動するのか見ることにした。

魔法構成を見れば、何かわかるのではと思ったからだ。

同じように魔力を流して、視点を指輪に集中して確認し続ける

指輪に魔力が流れて、発動時に緑、赤と色が変わる

すると2色が合わさり、通常ではあり得ない、魔力色となる


「二色が混じり合う…ちょっと試してみようかな」


魔法道具に刻印された魔法陣は、通常見る事ができないので、自分の雷撃を改変して発動させる事にした。

いつもの短い射程ではなく、元々の状態で、属性は風だけど、火に変えてみる


「雷撃!」


掌から煙が出るが、発動しなかった。


「やっぱり無理だよね。マリー何かわかる?」


「詳しくはわからないわよ。そもそも、魔法って、重ねて使えないの?」


「重ねる…普通の雷撃に、火属性に変異させた魔法陣を同時に発動させれば!」


イメージを重ねる

当たり前のように1つの魔法陣を発動させようとしていた所に属性を変えた魔法陣を重ねる

集中しないと、ぐちゃぐちゃになる程、難しいよ…


「うう…雷撃!」


何とか集中して雷撃を使うと、指輪と同じように赤色の雷撃を使う事ができた。


「やった!マリーありがとね!」


「私は何もしてないわよ」


「マリーのおかげだよ!」


2つ魔法を重ねるという発想は、全く考えてなかった。

連鎖魔法(チェインマジック)を使えばできるけど、元の魔法陣に属性を変えた魔法陣を重ねるなんて考えた事なかった。

マリーの一言で何とかできたけど、すごく疲れるから、簡単に使うのは難しそうだね

しかし、雷で焼け焦げてるのか、火の焦げ目なのか分からないけど、威力高すぎだと思う

ふと気になったので、聞いてみよう


「マリー、この魔法当たったらどうなる?」


「並の防御だと、貫かれて中から燃えるわね。詳しくは、受けてみないと分からないけどって、私に使うんじゃ無いでしょうね」


「そ、そんな事しないよ。マリーなら耐えれそうかなとか思ったけど、私そんな事試さないよ」


「目が泳いでるわよ。前に散々私に試したアニエスなら、やると思ったわよ」


うぐっ、痛い所を突かれてしまったよ

リディアには、人に極力使わないでねと言っておく事にしよう

ここまで強いとなると、万が一を考えて、魔力認証で使える人を設定した方がいいかもしれない

そう思い羊皮紙を取り出して、いつものナイフで指の上を少し切る

最近痛い事が多かったからか、あまり痛みは感じなかった。

そのまま、魔法陣を血で書いていく


「アニエス、貴方、呪いでも使うつもりなの?」


「人聞の悪い事を言わないでよ、契約の魔法陣だよ。魔法道具(マジックアイテム)に使おうかなと思ってね」


人と魔法道具を結びつける契約、他の者が手に取り付けると、激痛を発生させる効果だ。


「マリー、色々終わったから、改造しよっか」


「もうすぐ夕方でしょ、明日でいいわよ」


「すぐやってほしいと言うと思ったのに、でも明日は予定あるから、明後日でもいい?」


「急いでないから、それで構わないわ」


「明後日に決定ね」


「それまでは、辺りを彷徨ってるわ」


そう言ってマリーは、空を飛んで何処かに行ってしまった。

人に見られたら、大騒ぎになる気がするような…

邸の人は、前の人形戻ってきたのですねって順応してたし、何とかなるかな

マリーなら、余程のことがない限り、危害を加えられる事はないと思うし

襲われた場合、襲った人や魔物を同情する強さだから大丈夫だね

魔法の可能性を改めて知ることができたから、寝ないで魔法を改良したい!睡眠無効とかないの!

古代遺跡から戻って、スキルポイントを振れるか確認したけど、ポイントは無かったし、コツコツ行うしか無さそうだけどね


「お嬢様、こちらにいらっしゃったのですね」


声の方を見ると、フィリスが私の方へ向かってきた。

呼び方から察すると、お仕事モードの様だ


「あっ、フィリス」


「あっ、じゃありませんよ。ご夕食のお時間なので、お部屋に向かいましたが、いらっしゃらなかったので、焦りましたよ」


確かにフィリスには、今日一日部屋にいると、いったような気が…


「よ、よくここが分かったね」


「他のメイドの方から、訓練所に向かわれたと伺いました」


邸の中だと、何処に行っても人に会うからそうだよね…

私とフィリスは食堂に向かい、夕食を食べる事にした。

美味しい食事を食べた後は、お風呂にフィリスと入って一緒にベッドで寝るまでが、流れになってしまった。

シャーリー、早く戻って来てよ、私多分潰されて死んじゃうよ

リディアは何か察してたのか、誘ったけどお断りされたし、フィリスはいい子なんだけど、もうちょっと私を優しく扱ってほしいよ


「ふぁ〜朝…気のせいか、疲れが取れにくくなってる気がする」


朝になり目を覚ますが、疲れが取れてない気がした。

おそらく原因は、この横に寝てるフィリスだと思う

昨日よりは寝苦しく無かったから、まだいいかな


「起きて、フィリス!朝だよ!」


「もう食べれませんよぉ」


体を揺すっても、起きるそぶりがない

いい夢を見ているのか、幸せそうな顔をしている

後に待つのは、多分恐ろしい結末だと思うけどね

私は一人で着替えて、朝食を食べに食堂に向かった。


「アニエスちゃん、おはよう!」


「リディア、おはよう。リディアだけ?」


「みんな忙しいみたいで、すぐ食べたら出て行ったよ。ローランさんは確認する事があるから、遅れて来るって言ってた」


「そうなんだ、朝食食べたら、訓練所に行こうね」


私を待っていたリディアと、一緒に朝食を食べて訓練所に向かった。

いつどのタイミングで向かっても、やっぱり人が使ってないね


「リディア!これが約束してた、魔法道具(マジックアイテム)だよ」


「綺麗な指輪!本当に貰ってもいいの?」


「うん、大丈夫だけど、ちょっとリディアの血をほんの少し、貰えるかな」


「えっ、な、何に使うの…」


私が血を頂戴と言った事で、リディアは後ずさりをした。

言い方を間違えたのだろうか


「んとね、魔法道具(マジックアイテム)に使用者の魔力認証を付けるから、少しだけ血が欲しいの、血液には魔力が含まれてて、血縁者は使えるけど、他人は装備すると激しい痛みを発生させて、拒絶する仕組みね」


「そんなに厳重にする必要がある物なんだね…わかったよ。でも痛いのは嫌だよ…」


「指先、ほんのちょっとだけ、一瞬チクっとするだけだから、気を楽にしてよ」


「うう…痛くしないで…」


悲しげな表情で、リディアは私を見つめた。

なんか、凄い罪悪感を感じてしまうよ

収納魔法から、いつものナイフではなく、針を取り出す

クエストで渡すアイテムだったはずだけど、思い出せない物がいくつかあるんだよね

特殊効果や呪いがない、通常のアイテムだから使うけど、一度中身を整理しないと、何があるのか、ちょっと怖く感じるよ

念の為に火の魔法で針を炙り、消毒をする


「リディア、いくよ」


「う、うん!」


ぎゅっと目を瞑り我慢するリディアを見つつ、チクッと指先を針で刺した。


「痛っ!チクってした…」


「もう終わるから、痛くしてごめんね」


指先から血を垂らして、瓶に集める

いつも作る特殊ポーションとは違うので、沢山の血は必要ない

ほんの少し集めると、リディアの指に塗り薬を付けた。


「これで血が止まって、直ぐに治るからね」


「うん…それでどうやって、指輪に血を記憶?させるの?」


1枚の紙を取り出した。

私の血液で、魔法陣を書いた物だ。


「凄い複雑な模様だね」


使い方を間違えると、かなり危険な魔法陣なので、これは教えるつもりはない

人を永遠に束縛したり、いう事を聞かせたり、大抵の事は魔法陣を弄るとできてしまうからだ。


「契約の魔法陣だね。魔術的な契約って人同士もできるけど、物も出来るんだよ。物とする場合は、魔法道具(マジックアイテム)魔法武器(マジックウェポン)になるけどね」


PK等で装備品を奪われないようにする為、実装された機能の一つだ。

テントの魔法錠が機能してるから、こちらも問題なく機能すると思う

紙の中央に指をを置いて、上から瓶に入った血液を垂らす

同時に魔力を注ぎ、契約魔法を発動させる

指輪全体に血がつくと、紙と一緒に指輪に吸収された。


「えっ!えっ!吸い込まれて紙消えた…指輪に付いた血も消えてる…なんで!」


反応が何というか、新鮮で楽しい

永遠に魔法を見せたくなるほど、可愛く思える

その驚く仕草をしてる間に、血が残っている瓶を収納魔法でしまう

今後の研究に使うなんて事はしないよ

安心していいからね、と自分で自分に言い聞かせた。


「リディアの血の契約が終わって、指輪の中に刻まれたんだよ。だから吸い込まれたように消えたの」


「これで私専用になったって事かな」


「正確には血縁者は使えるけどね。これで完成だよ」


そう言って、完成した指輪を渡した。

リディアは受け取ると空にかざしたりして見つめている


「凄く綺麗…所々、赤く光ってるね」


「ルビーを加工してるから、それと中に血が入ってるから、赤く光るね。かなり強力な魔法道具(マジックアイテム)だから、本当に危険な時以外は人に使っちゃダメだよ」


血が入ってるからは冗談だけど、嬉しさで気がつかないようだ。


「うん、約束するよ。これは指にはめればいいのかな?」


私はリディアに使い方を教えた。

魔力を指輪に送り、詠唱せずに発動魔法名を言うだけで使える為、難しくはない

だからこそ、魔法道具(マジックアイテム)を手に入れると、強くなったと勘違いして、性格が変わるものもいると聞いたこともある

それもあり、奪われたりする事も考えて、魔力認証を血液で行ったのだ。

リディアなら大丈夫とは思うけど、念の為に注意として伝えた。


「絶対に間違った使い方はしないよ!指輪使ってみたいけど、いいかな?」


「的にする?それとも魔物と戦う?」


「的かな…魔物怖いし」


「古代遺跡であんなに戦ったのにね。用意して来るから待っててね」


そう言って、木の的を取りに行き設置をした。


「それで、この魔法道具(マジックアイテム)には、何の魔法が入ってるの?」


「2つあるけど、まず1つ目はフレイムランスだよ。炎の槍を作って飛ばす魔法ね。まずこれを使ってみてね」


「う、うん。えっと、魔力を指輪に流して、フレイムランス!」


リディアがそう言うと、頭上に炎の槍が2つ現れた。


「これが、フレイムランス…凄い!」


「うまく使えたね。出しただけだから、後は飛ばす場所を決めるだけだよ」


「うん!的に飛ばすよ!」


的に向かって、炎の槍が2本飛んで、刺さると炎上した。


「凄い威力だね。でもこれ何で、2本出るの?」


「昨日やってもらった、魔法陣と近い原理だよ。通常に発動させる魔法だと違うけど、刻印や紙に書く時は、魔法陣の構成を変えれば、効果が変わるからね」


「そうなんだ、それでもう一つの魔法って、何があるの?」


「私の使ってる雷撃だよ」


「あの魔法、私も使えるの!」


「その予定だったけど、ちょっと変化したけど、雷撃には変わりないかな…」


「えっ…」


「とりあえず、的持って来るから、使ってみてよ」


私は再度的を設置した。


「使ってみるね!雷撃!」


使い方も慣れてきたのか、リディアはすぐ魔力を込めて発動させた。

アニエスの使う雷撃とは違い、赤い雷撃が放たれて的を貫く

すぐに炎上して塵となった。


「赤い雷撃がでたよ!」


「本来は通常使えない魔法だからなのか、ちょっと変わったんだよね。消費魔力はどう?」


「まだ大丈夫みたい。でもアニエスちゃん本当に凄いね!魔法道具を作る事自体も凄いのに、改良しちゃうなんて!」


「喜んでもらえてよかったよ。使って分かったと思うけど、フレイムランスも威力高い魔法だけど、雷撃はかなり強いから、本当に危険な時しか人には使わないでね。多分、凄い事になるから…それと、絶対に何があっても指から外さないでね。他の人が付けると大変な事になるからね」


「うん、約束するよ」


魔法道具(マジックアイテム)のテスト終わった事だし、昨日の魔法陣を上手くかけてるか、チェックするよ!」


「うう…何度も練習して書き直したけど、これだけしかうまく書けなかったよ」


「ふむ、ちょっと、図が綺麗じゃないけど、これなら発動すると思うね」


丸がなんというか、丸じゃないけど、恐らく問題ないと思う

それにしても、リディアは図を書く事が苦手だったとはね

大抵の事を問題なくこなすから、大丈夫とは思ってたけど、数こなせば大丈夫かな


「リディア、この紙に魔力を込めて、丸めて投げてみて」


「うん、丸めるのって、アニエスちゃんがいつもしてる感じに、くるくるってすれば良い?」


「それでいいよ。一応、丸める行為は意味があって、魔力を魔法陣に閉じ込める必要があるからするんだよ。だから丸める時は、魔法陣が内側になる様に丸めないと発動しなかったり、威力が下がったりするんだ」


例外もある、血液を使って魔法陣を書いたりすれば、減少しにくいけど、邪道だから正しい教え方にした。

丸める動作は何でもいいけど、紙を巻く様にするのが、私は好きなのだ。


「そうなんだね。よし!えっと紙を手に持って、魔力を込めて、こうやって、これでいいかな」


くるくると丸め終わり、リディアが目線をこちらに向けた。

私は頷くと、手に持つ丸めた紙を投げる

すると、辺りに眩い光が発生した。


「ま、眩しい!」


「うまく発動できたね」


「これが魔術…私にも使えた!」


リディアは嬉しいのか、その場で飛び跳ねて喜んでいた。

それを見て私は、ニッコリしてしまう


「暗い時にも一応使えるけど、効果時間短いから、大抵は目眩し用に使うのがいいかな。この魔法を使った後に攻撃魔法に変えるのもあるけど、光源を使う攻撃魔法は危険だから、まだ教えないつもりだよ」


範囲攻撃となるので、コントロールを間違うと、近くにいる人も巻き込んでしまうからだ。


「うん、強力な魔法は、あまり知りたくないかな、間違って他の人を巻き込むと怖いし…」


私は今使える魔法もそれなりに強力だよ、と使えようかと迷ったが、ぐっと堪えた。

フレイムランスは上位魔法に違い魔法だし、雷撃は特殊扱いだけど、威力から考えると、上位魔法と変わらない

弱点がかなりあるから、通常の上位魔法の方が使いやすいけど、威力面は保証できる強さだ。


「リディアが間違った魔法の使い方をしない様に、私はずっと願ってるよ」


時と場合によるけど、人を悲しませる使い方の事だ。

勿論、悪事を働く人は例外なので、盗賊等は使ってもいいと思う

相手も反撃をされる事を理解した上で、行ってるはずだからだ。


「絶対に間違った使い方はしないよ!」


私はリディアの真っ直ぐな性格を信じて、魔法を教える事にしたんだよ

いつもお日様のように暖かくて、優しく人を助ける強い心、私の考えが変わったのも、リディアの影響が大きいと思う


「リディア、もう1枚の紙も使ってみて」


私がそう言うと、頷き魔力を込め丸めると空中に投げた。

すると、シールド魔法が発動した。


「うん!成功したね!」


「こんな簡単に魔法が使えるなんて、本当に凄い…」


「沢山作っておけば、いざという時には便利になるよ」


「沢山作るのはちょっと大変だけど、確かにアニエスちゃんの言う通りだね」


何か起きた時に咄嗟に使えるので、詠唱魔法より便利だ。

無詠唱で使えるならそれでいいけど、魔力を込めて投げるだけで使えるのは正直便利だと思う

場合によっては、書いた紙を他の人に渡して使ってもらうと言う事もできるので、有事の際には様々使える


「2つの魔法陣をしっかりと覚えたら、他の魔法陣も教えるからね」


「うへぇ…これに加えて、普通の魔法も覚えるとなると、私死んじゃうよ!」


「リディアのペースでいいからね!」


今の私は寿命が永遠にあるわけではないけど、それでも長い時を生きることはできる

リディアにも、焦らずゆっくりと覚えてほしいと思ってる


「待たせて、すまなかったな!」


ひと段落した所で、ローランが到着した。


「今、リディアの魔術見てた所だから、大丈夫だよ」


「魔術?魔法とは違うものか?」


「説明すると長くなるから簡単に言うと、魔法道具(マジックアイテム)みたいな物と考えて大丈夫だよ」


ローランは興味ないと思ったから説明を省略したけど、本人頷いてるからいいかな…


「それなら、分かりやすいな。リディア嬢はどんどん強くなるから、簡単に銅ランクまでは上がりそうだな」


「私は、まだまだだから、それに冒険者ランクは多分上げないと思います…」


「そうなのか、まぁ、すぐに決める必要はないさ、それに銅ランクになるには、年齢がまだ足りないからな、後は一気に銅になるのは無理だから、上げたくなったらコツコツ上げればいいさ」


確か、銅ランクは指定された討伐依頼をクリアしないとダメと、聞いた事がある

リディアは安全に過ごしてほしいとは思うけど、思い返すと無茶させてる気がしてきたね

そんな事を考えるのはやめて、ローランに魔法道具(マジックアイテム)を渡す事にした。

収納魔法から腕輪を取り出すと、ローランの近くに向かう


「ローラン、これが話してた魔法道具(マジックアイテム)ね」


「急いで作らなくて良かったのに、無茶させてないか?」


「簡単に作れたから、大丈夫だよ」


「それならいいが…ありがとな!」


「ちょっと待って、ローランの血少し貰ってもいいかな、魔法道具(マジックアイテム)に魔力を記憶させたいの」


「ん、ああ、契約だな、何回か見た事があるから、知ってるぞ。ちょっと待ってくれ」


冒険者をやってると見る事があるんだね

使える人がいるという事は、間違った使い方をする人もいそうな気がした。

ローランはナイフを取り出すと、腕に当てて切ろうとする


「まっ、待って!そんな量要らないから!ほんのちょっと、指先チクってするぐらいでいいから…」


正直焦ったよ

間違いなどない様な流れるような動作で、腕にナイフを当てにいくから、一瞬思考が停止したよ


「そうなのか、俺が見た時はかなりの量必要だったが、指先で良いんだな、これでいいか?」


ナイフで少し傷をつけて、血を出した。

リディアと同じ様に瓶に回収を行う

それにしても、かなりの量が必要な契約って何…

素早く集めると、リディアと同じ様に発動させる

ローランも珍しいのか、腕輪に紙が吸い込まれるのをじっと見ていた。


「これで完了だよ、ローランとローランの血縁者専用だから、他の人に触れさせないでね。その人、死ぬほど痛い激痛を味わう事になるから」


「わ、わかった。にしても凄いな、紙が腕輪に吸い込まれるなんてな」


「魔法だからね、とりあえず付けてみてよ。魔法道具(マジックアイテム)だからサイズは自動で変わるからね」


ローランは腕輪をはめると、サイズが調整されてちょうど良くはまった。


「ピッタリになるんだな、これはいい!サイズが大きいとガチャガチャ鳴ったりするから、中々合う腕輪って探しにくいんだよな」


他の装着する魔法道具(マジックアイテム)と同じだよと思ったが、言う必要はないかな、とそのまま言葉を飲み込んだ。


「重さとかはどう?違和感とかも剣振ってみてほしい」


ローランは剣を抜くと、数回振ったり、腕を動かしたりした。


「問題ないな、とにかく軽いな、まるで腕輪を付けてないと思うほどだぞ」


「一応、軽くなる効果が出てると思う」


「そんな高価な物までって、そもそも魔法道具(マジックアイテム)が高いな。魔法が付与されてる装備や道具は、安くても金貨50枚以上はするし、強い物だと国宝級だからな」


ぽんぽん作ってるけど、そんなに高いんだ…

お父様沢山持ってるから、もっと手に入れやすいと思ってたよ

ふと横を見ると、青ざめた顔でリディアが指輪を眺めていた。


「リディア嬢、顔が真っ青だぞ、大丈夫か?」


「だ、大丈夫です。ちなみに魔法が2つ込められた魔法道具(マジックアイテム)って、貴重な物ですか」


「複数か…殆ど聞かないが、間違いなく国宝級だろうな」


「こ、国保級…」


「リディア、気を確かに持ってね。大丈夫!時間で言うと、数時間で作れる物だから高くないよ」


作れはするけど、あの痛みをもう一度受けるのは遠慮したいね

この事は秘密にするけどね


「う、うん。大切にするよ…」


「ローラン、魔法使ってみて、シールドを付与させてるから、使い方は大丈夫だよね」


「使い方は大丈夫だ。シールドだな!よし!シールド!」


ローランが魔力を腕輪に込めて言葉にすると、目の前にシールドが現れる

ふむ、やはり私が使った時と同じシールドだね

魔力を多く持っていかれたのは何だろう

悪い効果じゃないと思うけど、わからないと伝えれないし…

暫く様子見で、ローランから定期的に話を聞くことにしよう


「これはいいな、避けきれない攻撃を受けたり、受け流したり出来そうだ」


「魔力を少なくする為に通常に比べて、かなり時間を減らしてるから気をつけてね」


「その方が俺にはありがたい、本当にありがとな!試したい事があるから、魔物を出してもらえるか?」


「うん、いいけど、ゴブリンでいい?」


「構わない」


私は収納魔法で召喚スクロールを取り出し、ゴブリンを指定して投げた。


「ちょっと、試してみるか」


ローランはどうやら、ゴブリンの攻撃を受けて確認するらしい

ゴブリンがローランを敵として認識したようで、走り近寄る

手に持つ武器を振り上げて近寄ると、ローランは腕輪に魔力を送った。


「シールド!」


そう言うと、シールドを作り出して、ゴブリンを押し潰したのだ。

シールドの耐久は高めなので、簡単には割れず、先にゴブリンが消えた。


「えっ…」


私は正直、予想外の使い方に驚いてしまった。

攻撃を受けるではなく、攻撃に使うなんて…


「おお!やっぱりうまく使えるな、これなら魔力消費も含めて使いやすそうだ」


「ちょっと!シールドの使い方違うよ!攻撃受ける魔法だよ!」


「勿論知ってるが、盾を武器として扱う奴がいるんだ。よく盾で押し潰してるから、同じ事できるかなって思ったんだよ」


「なにその人…」


「勿論攻撃を受ける為に使うんだが、攻撃にも使えると便利だろ、知り合いも防御は最大の攻撃って、あれ?攻撃は最大の防御だったか、まぁどちらにも使えれば、万能だからな」


「ローランのやる事に驚かされてるよ…まぁ、魔法も沢山使われた方がいいから、使い方はローランの自由だけどね」


考えた事は少しあったけど、ローランの使う所を見て魔法の万能さを再認識したよ

使い方が自由なら、使い道も多くなって事だね

横で固まってるリディアも良い刺激になったようだし、今回知った事を考えると、二人に作る事ができて良かったと思うよ

私は一人で納得して頷いた。



お読みいただき、ありがとうございます。

よければブクマなどいただけると、転がって喜びます。

評価、いいね、ありがとうございます!


血液はサンプルとして保管運用されますので、安心です。

監視されてるわけではないですが、訓練所に向かうのを目撃されると、直ぐに空けて使えるようになってます。

見られてはまずい魔法などを使用する時は、毎回結界をはってるので安心です。

リディアはローランの事を尊敬してるので基本的には丁寧に喋ってるはず…です…

盾やシールド魔法は攻撃扱いなので、使い方は間違ってないはずです


何か気になる事や、こうした方が良いのでは、とかここはダメという所など、あればコメント頂ければ幸いです。

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