38話 街の騒動、ゴーレム作成?
皆様、お読みいただきありがとうございます。
街の端の森から戻る最中からです。
兵士の慌ただしさを感じる
最初はちょっとピリピリしてるだけだったが、冒険者も数人集まって話したり複数で歩いたりしていた。
冒険者は街の巡回をする依頼もあるが、それとは違う変な感じだ。
そんな事を考えながら歩いている私に、シャーリーが話しかけてきた。
「お嬢様、一足先に戻り様子を確認致します。何かあれば、そこの男が何とか致しますので、命令をお願い致します」
私もシャーリーにお願いすると、頭を下げてから走って行った。
「そこの男って、毎回酷い言い方だな、俺でも傷つくぞ」
「うん、ローランには私すごく助かってるからね。シャーリーのあれはきっと照れ隠しだから大丈夫」
「あれが照れ隠しって…」
リディアは呟き、ため息を吐いた。
それを横目で見るだけで、心が癒される
街の中心に着くと、兵士がいつもより多く街を巡回していた。
何かを警戒しているのだろうか、もしくは探しているのだろうか、全体から嫌な感じがする
「何だか、あれだな、兵士達もいつもと違うな、俺が知ってる限り、巡回ルートが違うな、後は嫌な感じがするぜ」
「うん、何だか皆ピリピリしてる?」
ローラン、リディアも様子が変と感じている
確かに、シャーリーに情報収集をしてもらってるけど、私達も話を聞いた方が、良いかもしれないね
「少し話を聞くから、待っててくれ」
ローランはそう言うと、街の警備をしている兵士の方へ向かった。
「すまないが、今何が起きてるか、教えてもらえないだろうか」
ローランの後ろから、チラッと私が顔を見せる
ちょっと嫌だけど、この方が早いからだ。
「貴方は…!!アニエスお嬢様!!失礼致しました!現在街には非常警戒が出てますので、お早めに邸に戻られた方が、宜しいかと思います」
「非常警戒か…それは最大という意味だろうか」
「はい、私も理由は知らされてませんが、最上級の警戒と聞いてます」
「警備の最中に話しかけて、すまなかったな」
私も兵士に感謝の言葉を伝えて、その場を去った。
「アニエス嬢、これは大変な事が起きてるかもしれないな」
「えっと、非常警戒が出てるんだよね。それも最大級の…」
「ああ、最大級となると、大抵は大型魔物が襲ってきたとかだが、街の冒険者の動きを見ると、そうは考えれない街にいる者の殆どが、兵士やアニエス嬢の所にいる私兵だな、一部冒険者もいるが、数が少ないな」
「うん、そのせいで歩きにくいと感じてるよ」
私を見ると、すぐ頭を下げるのだ。
私は正直苦手で、隠れたくなる
「アニエスちゃん、私、お母さんが心配だから後で家に帰るね」
「なら今から先に帰る?」
「リディア嬢、先に邸に向かったがいいと思う、内容次第で動き方が変わるからな、領主様なら間違いなく内容は知ってるはずだ」
ローラン曰く、こんな時こそ冒険者としての経験が発揮されるらしい
情報は武器と同じらしく、話を聞いて動く事をリディアに進めたのだ。
門の前まで来ると、警備している私兵がこちらに話しかけた。
「お帰りなさいませ、外は危険ですので、中へお入り下さい」
「えっ、危険ってどう言う事」
「アニエス嬢、すまないが、早く中に入った方が良さそうだ」
ローランはそう言うと、私を抱えて中に入っていった。
失礼するぞ、と言って抱えたけど、本当に失礼だよ
「ちょっとローラン!話し聞けなかったよ!」
「あのなぁ、邸の中で聞けばいいだろ、警戒してる時点で危ないのに、危険と言われたら、その場で聞くのはダメだ」
「確かに…そうだね」
「アニエスちゃん、持ち上げられて、運ばれた事には怒らないんだね」
リディアの話であっと思った、言うタイミングを逃した。
そんなやり取りをしていると、先に戻ったシャーリーがこちらへ来た。
「シャーリー、何が起きてるか分かった?」
「お嬢様、現在発生してる問題は、この場では、お伝え出来ません。まずは旦那様がお呼びなので、執務室に向かいましょう」
「お父様が呼んでる?わかったよ」
「この場で言えない事となると、俺達は席外した方が良さそうだな」
「いえ、リディア様、ローラン様も、ご同席お願い致します」
この場で言えないほどの出来事となると、ますます分からない
お父様に会って伺うしかないね
そう思い、足早に執務室へと向かった。
「旦那様、お嬢様をお連れ致しました」
「ああ、入ってくれ」
シャーリーにドアを開けてもらい中へと入る
すると、お父様はいつもの服とは違い、貴族服を着ていた。
着ないといけない事が、起きてるという事だろう
「お父様、古代遺跡より戻りましたが、街の様子が慌しいですが、何があったのですか?」
「まずは無事戻ってきて良かった、アニエス、おかえり。皆もアニエスと行動してくれた事を感謝する」
「領主様、勿体ないお言葉です」
「えとえと、勿体無いお言葉です」
ローランが言った言葉を、リディアも真似する様に喋った。
私はあたふたするリディアを見守りたい気持ちだ。
「それでお父様、街の様子は何があったのですか?」
「そうだな、今現、在街の警戒レベルは最大となる。領民は全員自宅に警戒が解けるまでは待機させている」
なるほど、だから街で普通の人に合わなかったんだね
だけど、大袈裟すぎる気がする
「警戒レベルが最大って、何が起きたのですか」
私達が古代遺跡に向かって5日しか経ってないのに、何故この短期間で問題が起きるのだろうか
「まずこれを見てほしい」
執務室の机の上に一つ見慣れない形の物をお父様は置いた。
見慣れはしないが、私はこれを知っている
「触ってもいいですか?」
「大丈夫だ」
確認して手に取る
知識では知っているけど、初めて手に取った。
少し、私が知ってるものと作りは違うが、構造は殆ど同じ様だ。
中央のシリンダー内に、あった!やっぱり確定だ。
魔力眼を使い、シリンダーの中に入っていた石を取り出して見る
間違いない圧縮された魔力を石に付与させて、それを放つ魔法武器だ。
「これは魔導銃と言う物ですね」
「やはり、アニエスは分かるのだな。これを持ち武装した盗賊が、街道を襲撃したのだ。幸いにも近くに兵士が居たので、何とか大事にはならなかったが、1人捕え、残りは逃げて行った。その捕えた者の持ち物だ」
「ふむ…お父様、他に何か持っていませんでしたか?」
「他は携帯食料と通貨を持ってない代わりに、宝石を所持していた。おそらく身元を特定されぬ様に物品交換用の物だろう、その捕えた者も少し目を離した隙に自害した」
「食料と宝石以外、持ち物はない…ですか…」
予備の魔導石を普通なら持つはずだ。
何故なら石の中にある魔力は消耗品だから、数発撃つと魔力切れになってしまうはずなのに、何故持ってないのだろうか
「アニエス嬢、その悩み方は、変な武装集団が出ただけじゃないんだな」
数日、ローランは一緒に行動した為、悩む事が何を意図するか、わかってしまう様だ。
「んとね、私の知ってる限りにはなるけど、これは魔導銃と言って、中級魔法と同格の威力を使用者の魔力を使わず、詠唱もせずに使える魔法武器なんだよ」
「中級魔法を魔力なしで無詠唱だって!あの威力って事だよな」
おそらく、私の魔法を思い浮かべたのだろう
そのイメージは若干違うが、強力な魔法武器だ。
「うん、でも使うには条件があるんだ、使用者の魔力を使わない代わりに魔導石と言う石を媒体にするの、その魔導石に溜まった魔力を使い発動させて、空になると砕ける仕組みだから、使う人は替えの魔導石を持ってるはずなんだ」
「魔導石、初めて聞く物だな」
「魔導石は普通に手に入らない物だね。鉱石と魔石を使って錬金術で作り出す必要があるの」
私は、今まで暮らして魔導銃が出るほど、錬金術が優れている様には思えなかった。
それに魔導石も作れるとなると、高レベルの錬金術師もしくは準ずる人がいるはずなんだ。
「ふむ、やはりアニエスに聞いて良かった。この魔法武器の事を聞こうにも本人が死んでしまい、お手上げ状態だった。それで錬金術で作ると言うのは簡単なのか?」
「設備の規模にもよりますが、私の基準で言うと普通です」
「アニエス嬢が普通って言うと、難しく感じるな」
「うん、魔法道具も作れるアニエスちゃん基準だと、難しいと思う」
何だろうか、馬鹿にされてないはずなのに、ちょっと心にチクチク来るよ
「使う鉱石は、何でもいいのか?」
「魔石の魔力を鉱石側に移動させるので、魔力適応の高い鉱石、ミスリルが定番ですね。その魔導銃を調べる必要がありますが、撃ち出す魔力弾に耐えれる様、殆どの部品もミスリルを使うはずです」
「ミスリル鉱石か…それ自体も魔法で作る魔法鉱石となり価格も高い、そんな高価な鉱石を使って作る物を、盗賊が持っている…さらに練度が高く、簡単に命を絶つ事を考えると嫌な感じだな」
私もそこには引っかかる
ゲームでも魔導銃は高価な分類だった。
この世界で、それが安価になると言う事は無いはずだ。
魔導銃を作るのもバラバラの専用部品を作成して、それを組み立てる必要がある
通常だと作成所のカスタムで製造数を向上させて、自動生成を使わなければ、1つ部品を作るのも数日かかってしまう
それを持つものが、街道を襲うなんて考えられない
「お父様、ミスリル鉱石は、金鉱石を元に魔力で変異させて作るのですが、大量に集めた人や商会って、確認できますか?」
「金鉱石から作れたのか、王都でも知ってる奴は居なさそうだな。この国のミスリルは、大抵古代遺跡から持ち帰られる物のみで、価格もかなり高いからな、金鉱石の件はこちらで調べよう、アニエスありがとう」
「それで、警戒レベルはいつまで引き上げるのですか?」
「逃げた連中が捕まるで、と言いたい所だが、おそらく難しそうだ。領民の安全を考えると捕まえるか、排除した後に解除をしたいのだが、一部の者が食べ物等、不足してるとも聞いている。後数日で解除するしかないだろうな」
「わかりました。では最短でゴーレムを製造します」
元々、防衛の為に素材を取りに行ったので、作るのが早まったに過ぎない
数日でとなると1体が限度だが、街道を巡回させる事で、相手は手出しできなくなるはずだ。
「何から何まで頼ってしまって、すまないが、領民の為に頼んだぞ」
お父様はそう言うと、私に頭を下げた。
「お父様、頭を上げてください。1体がおそらく時間の都合上限界となります。これから作製に掛かりますので、後の事はお父様、宜しくお願いします」
「あの、私家に帰ってもいいでしょうか、お母さんが心配なので…」
「リディアの母親は邸に来てもらっている。シャーリー、一階客間に案内を」
「畏まりました。リディア様、こちらです」
流石、お父様、その辺の事はしっかり手を打ってますね
「領主様、俺も待機した方が良さそうですね」
ローランの力を借りれるなら心強いので、私も賛成したい
「ああ、場合によっては、切り札として出てもらう必要もあり得るからな」
「お任せ下さい」
「何処となく、あの人に似てきたな」
「まだまだですよ、そうなると疲れを取りたいのですが、宜しいですか?」
お父様がメイドを呼び、ローランを部屋に案内する様に伝えた。
事が終わるまでは、邸に滞在してもらうらしい
「アニエス、すまないな。親として、領主として、力の無さが恥ずかしい」
私がかなり自由に動けるのも、お父様の働きあってなので、力が無いなんて事は一度も考えた事は無かった。
話が一段落した事で、当初の予定だった古代遺跡の報告を済ませよう
「お父様、この場で報告しますが、今回調査をした古代遺跡は危険度が私の中で最大級です。誰も立ち入りを許可しないで下さい。下手に何か起こすと、予想ができない事が起きる可能性があります」
魔物の異常な強さもあるけど、最下層が私の想像通りなら、刺激しない方が良いと思ったからだ。
とは言っても、普通の冒険者だと、10階層を超える事はできないとは思うが、様々な事態を考えての事だ。
「それほどの所だったのか…わかった。権限を使って封印指定処理を行うから安心するといい」
確か封印指定って、専用の結界道具を使うと、本で見た事があった。
どんな道具を使うのか気になり、お父様に聞いたけど、教えてくれなかった。
凄く気になるけど、今その事は考えない様にしよう
「お父様、ありがとうございます。では私も準備の為、失礼致します」
私は執務室を後にした。
やる事は、緊急で防衛用のゴーレムを製作する事、後は保険をかける必要もありそうだね
気になるのは、魔導銃を持った人達は何故こんな辺境まで来たのだろうか、王都や貿易の要となる西の街なら分かるけど、この領にいた理由が分からない
偶然にしては装備が良すぎるし、情報が足りなすぎるね
「えっと、シャーリー戻ってきたら、私の部屋に来る様に伝えてね」
近くに居たメイドさんに話すと、ペコリと頭を下げた。
そのまま自室へ戻ったのだった。
実際は戻る間に、お母様に会って様々話をした後となり、部屋にシャーリーの方が早く着いていた。
「お嬢様、これから如何されますか?」
「うーん、まずはマリーを復活させる事からかな、待てば大丈夫だけど、時間が惜しいから魔力を送って起こすよ」
元々、最初私の魔力を使って作ったから、問題なくマリーは起きるはずだ。
たくさん送る必要もなく、動くだけでいいので、大体10%分ぐらいマリーを掴み魔力を送り込む
魔力眼を通して見ると、しっかり魔力を貯蓄できてるので大丈夫そうだった。
すると仄かに光、マリーが浮かび上がった。
「うっ…あぁ、アニエス…私は一体どうしたの?」
「マリー、おはよう。遺跡の中ではありがとね」
「ええ、となると、うまく出れたのね」
「うん。邸に戻ったよ、起きたばかりで悪いけど、次元収納の中身を送って欲しいな」
「ゴーレムの素材ね、最終的に魔導コアは30個ぐらいになったわね」
「おお!そうなると6体分は作れそうだね。私の次元収納に送れる?」
ゲームだと簡単に出来たけど、今はどうなんだろうか、試した事もなかったから不安でもあった。
「えーと、収納魔法で、アニエスの魔法と繋げれば、大丈夫なのかしら、ちょっと適当なの送るから確認してよね」
「うん、多分それであってるから、何でもいいから送ってね」
直感で魔法同士を繋げるマリーは、やはり凄い!私が作った事はあるね
収納魔法に確認する為、嫌がらせに近いスケルトンの一部が、送られてきた。
「マリー、成功してるよ。何か、よく分からないスケルトンの部品が送られてきたから…」
「成功したのね!そのスケルトンはちょっと特殊で、全身光ってた個体なのよ、だから倒した後回収したの、アニエスにもあげるわよ」
「あっ、そうなんだ。ありがとね、それで魔導コア、ゴーレムの宝石、魔力砂を送って欲しいな!魔石や使わなさそうな魔物の素材も全部ほしい!」
「かなりの量あるけど、大丈夫?私は広げてるから大丈夫だけど、アニエスの次元収納には入るの?」
「容量は問題ないから大丈夫!全部送ってね!」
これで問題なく製作ができる!
って!本当に凄い量が送られてる…
無限じゃないと収納できないレベルじゃ…
「終わったわよ、まだ魔力足りないから眠るわ、約束忘れないでよね」
「無理させたね、ごめんね。約束は覚えてるから、後で改造するから安心してね!」
「その言い方、安心しにくいけど、まぁアニエスにならいいわ、またね」
マリーはそう言うと瞳を閉じて、動かなくなった。
体を変えて色々改造したいけど、今やる事を終えてからだね
「お嬢様、準備が終わったのですか?」
「素材を回収したけど、準備は終わってないね。最短で作るには各パーツを作る方がいいけど、何処で作るか迷ってるんだよね」
作成場を使うけど、大型部品を生産させる間に、他の部品を私の手で作りたいと思ってる
そうしなければ、時間がかかってしまうからだ。
どうしようか、自室を勝手に改造してもいいけど…
「お嬢様、それでしたら、古代遺跡で使ったテント内ではダメなのでしょうか」
「それだよ!私の頭の中から抜けてたね。シャーリー、ありがと!」
テント内の部屋を変えれば、問題なさそうだ。
広さを変えたりする方法はわからないけど、結構広いから特に問題も無さそうだし、いざという時に、逃げる先としても使えそうだね
「そうと決まれば!えいっ!」
テントを自室に出した。
「じゃあ、シャーリー、ちょっと準備してくるね」
「では、私もお供致します」
「うーん、許可したい所だけど、作る所は秘密だから、今はダメかな」
「お嬢様…」
「そんな世界の終わりみたいな顔しないでよ。今度見せてあげるからね。あっ、時間かかると思うから、部屋で待ってなくて大丈夫だからね」
「お戻りをお待ち致します」
「あっ、そうだ!えっと、頼みたい事があるけどいい?」
「お嬢様の命令なら、何でも」
「いや、命令じゃないよ!んとね、謎の盗賊の情報を集めてほしい、でも危ないと判断したら即中止してね。シャーリーの命が最優先だからね」
私はそう言うと、過剰火力な石をシャーリーに渡した。
攻撃は最大の防御とか言うらしいし、間違ってないよね
「シャーリー、古代遺跡で私が使ってた石あげるから、万が一の時は惜しまず使ってね。人に向かって使う時は、注意してね」
「お嬢様、これは、あの、前方広範囲を蜂の巣状にする魔法道具ですよね。使うと、相手が即死する場面しか、思い浮かびませんが…」
「使う機会が無ければ、それで良いよ」
「そうですね、頂戴致します。先程の命令は、お任せください!即遂行して、戻って参ります」
命令でもないし、さっき言った様に時間かかるんだけど…
お父様も裏で人を動かしてるから、情報は集まると思うけど、全てではないはず、シャーリー視点でも集めてもらえれば、何かわかるはずだ。
私も自分のやる事をやろう!
そう決意して、テントの中へと入って行った。
「さて、空き部屋に設備を置かないとね」
空き部屋へ足速に向かう事にした。
標準の内装となる為、ベッドに収納タンスがある簡素な部屋だ。
前回まで使ってなかった、魔力錠を起動させる
指定者の魔力が無ければ、開け閉めができない防犯装置だ。
「メインは作成場を使う事にして、そうなると錬成釜か…中級錬成しかないけど、仕方がないね。後は加工場キットを置いてと…ヨシ!」
自ら頷き、納得した。
ベッドを片付けて、奥側に私の所持品では一番の中級錬成釜を置き、壁側に道具を、魔法効果を加えて魔法道具にする設備を設置した。
本来なら錬金釜も上級を置きたいが、私は所持してない
今後、充実させればいいので、今はこれでいいと思った。
ジョブスキルオープン、クラフトチャンバー起動。
『 使用者の情報を確認…ID照合失敗…認識名をお答え下さい…』
「アニエス」
『 認識名確認…照合完了…遠隔起動準備を開始します…』
前回も思ったけど、体が変わってるから、起動がうまくいかないのだろうか
名前言えば使えるから、特に問題はないけどね
『 魔法作成場…起動確認しました…』
『 遠隔起動により…魔力消費は通常時より増加します…』
『 作成メニューの選択をして下さい…』
「作成メニュー、素材生成、作成可能リストアップ」
『 情報を取得してます…次元収納に接続…成功しました…』
『 現在作成可能な魔法道具を転送します…』
リストアップされた一覧を確認する
私が作ろうとしてるゴーレムで、時間のかかるの箇所は、魔導コアを使える核に変換する作業だ。
錬金釜で行うとすれば、1つの処理に早くて2日はかかる
本来のゴーレムは1つあれば作れるが、私が作るのは攻城戦用の防衛ゴーレムを作る予定なので、数が必要になる
これは胴体、両手、両足にそれぞれに魔導濃核と繋げる結合素材を使用する
これにより、通常では魔導濃核で魔力を蓄積する為、限られた魔力での可動だが、5つ分の蓄積が可能となり、5つ全て壊れない限り自動再生し続ける
後は頭部に使う宝石に魔法を組み込めば、勝手に魔力を大気から集めて動き続ける、防衛用ゴーレムの完成となる
体を形成する魔力砂は、かなりの量があるので、全て作り終わったら損傷時の再生用として、街の周辺にばら撒く予定だ。
魔力を含む為、低級モンスターは寄り付かなくなるので、これも防衛処置となる
「魔導結核の作成を選択、作成個数は5個!」
『 制作を開始します…完了予定時間は…10日後となります…』
予想はしてたけど、1体分で10日も必要なんだね
私の本職が錬金術師とか、製造職系なら作成補正入るけど、違うから時間かかるね
というより、今の私って職業なんだろう、気になるけど確認できないからモヤモヤしちゃうよ
この世界だと、職業システムは言葉通りに仕事をしないと、ダメなのだろうか
「さて、合成に使う魔力結合剤を作ろうかな」
錬金術で作る合成素材アイテムで、適用するアイテム同士を繋げる役目の大事な物だ。
錬金術は複数あるけど、一番楽なのが、錬金釜を使う方法で、必要素材を入れた後、適量の魔力を完成するまで流し続けると作成ができる
他の方法は、専門の知識が必要になので、今の私では難しい
「えっと、確か魔石と、龍の骨は…黒龍の骨しかないけど、いいよね」
マリーから貰った魔石のサイズ大きいけど、問題ないはず
数は少ないが、報酬のレア枠で所持している黒龍の骨も使う
素材依存で効力変わるけど、錬金には問題なく使えるはずだ。
後は、錬金溶液を浸せる量まで入れたら、釜に手を翳すと開始になる
「よし!自動で魔力を吸収し始めたから、後はこのまま待機するだけだね」
ゲームと同じ仕組みが動いて、良かったと思う
これがなければ、必要な魔力量を調整しながら送る必要があるからだ。
手を翳してるだけで、勝手に魔力を消費するので、とても楽だ。
後は終わるまで、この姿勢を保ち続けるだけなので、鼻歌交じりに魔力を流し続けた。
この時、私は軽率な事をしてしまったと、後で後悔するのだった。
お読みいただき、ありがとうございます。
よければブクマなどいただけると転がって喜びます。
評価、いいね、ありがとうございます!
錬金術は、魔力を一定量で完成まで送り続けます。
他の作り方も今後出てきますが、大体皆様の想像通りです。
いつもと違う終わり方ですが、次回の冒頭へ
何か気になる事や、こうした方が良いのでは、とかここはダメという所など、あればコメント頂ければ幸いです。




