第21話:レッドスティンガーのソロ討伐
読者の皆さん、こんにちは!第21話をお届けします。
武具店で手に入れた魔法の手袋をさっそく装備し、性能の検証を行うフリーシア。格上のモンスターやランダムボスであるレッドスティンガーに対しても、見事に効果を発揮してソロ討伐を達成します!
さらに、ゲーマーとしての経験と観察力を活かしてボスのリスポーン時間を解明し、効率的なボス周回ループを構築していくフリーシアの快進撃をどうぞお楽しみください!
その日の深夜、少女の部屋にて。
武具店から新しい装備を手に入れて戻ったフリーシアは、さっそく魔法の布手袋を装着すると、手のひらに意識を集中させて魔力を凝縮し、氷の結晶を作り出すテストを行った。
キラリ!
純粋な冷気が瞬時に形を作り、手のひらに現れた氷の結晶は以前よりもはっきりと透明度を増し、鋭く密度の高い硬固なものへと変化していた。
(使える……! 魔力の凝縮度が確実に増してる)
フリーシアは満足そうに微笑んだ。
……
翌朝、日課のクエストを受注したフリーシアはまっすぐハチの巣ダンジョンへと向かった。彼女の最初の目的は、手袋の性能をより格上のモンスターであるレッドワスプ(火属性 Lv.19)で試すことだった。
シュッ! ザクッ! ザクッ! ザクッ! ザクッ! ザクッ! ザクッ!
放たれた氷の結晶が、標的へとなだれ込むように6連打で全弾命中する!
(全部命中した……!)
当初、フリーシアはレベル11のキャラクターのHit率ではレベル19のモンスターに届かないのではないかと危惧していた。基礎のINT値には1ポイントも振り分けていなかったからだ。しかし、この世界におけるINTは、遠距離攻撃の正確さとコントロール性能を本当に引き上げてくれるようだった。手袋によるINT+10のボーナスは、攻撃ミスという問題を完璧に解決してくれた。
(レッドワスプに当たるのは分かったけれど……ボスの全ヒット狙いでも当たるかしら? 実際に試してみる価値はあるわね)
ハチの巣ダンジョンは狩場としての人気がそれほど高くないため、ランダムボスの捜索は難しくなかった。洞窟内を少し探索しただけで、フリーシアは広間の奥に浮かぶレッドスティンガー(Lv.20)を発見した。
フリーシアは躊躇することなく、ラピッドスロウで先制攻撃を仕掛けた!
ドカン! ドカン! ドカン! ドカン! ドカン! ドカン!
全弾命中! ダメージの数値が怒涛の6連打となって跳ね上がる!
連続攻撃を繰り出しながら、フリーシアはかすかに口元を緩めた。しかし、今回のソロ討伐には前衛で攻撃を受け止めてくれるブランやルーカスの姿はない。そのため、彼女は常に距離を保つ引き撃ち(Kiting)の立ち回りを意識し続けた。
シュッ!
レッドスティンガーが高速で突進し、毒針を撒き散らす! フリーシアは素早く後方へ跳び退いて回避した。彼女の回避値(Flee)はまだ低く、攻撃をかすめるように受けてしまうこともあったが、致命傷には至らない。間合いを取る隙を利用してヒールポーションを服用し、HPを回復した。さらに毒針による毒状態を受けると、冷静にアンチドートを口にして解毒を行った。
一進一退の攻防をしばらく繰り広げた末、巨大なハチのボスはついに光の粒子となって消滅した。
【 システム:Base Level Up! Lv.12 】
「はぁ……やっぱり一人は大変ね。ポーションをたくさん使っちゃったわ」
フリーシアは額の汗をぬぐいながら呟いた。
「新しい防具を買うために少しお金を貯めた方が良さそうね……まあ、それは後で考えるとして、そろそろ余ったステータスポイントをAGI(素早さ)に振り始めてみようかしら。回避への影響はまだ薄くても、投擲速度は確実に上がるはずだし。今の火力なら十分足りているもの」
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本日1体目のボスを倒し終えると、フリーシアは華奢な手首に装着された時間を知らせる魔法具へ視線を落とした。文字盤の上に青い光の数字が鮮明に浮かび上がっている。
(さっきボスが湧いたのは 08:14 だったわね……)
フリーシアは顎に手を当て、前世で数々のゲームをやり込んだ経験から情報を処理し始めた。この規模のダンジョンに現れるランダムボスの仕様として、プレイヤーの密集を防ぐゲームデザインの理屈から考えれば、決まった再出現時間(Respawn Cooldown)が設定されているはずだった。
(もしこの世界のルールが2時間ちょうどの周期で設定されているとしたら……次の出現は 10:14 あたりになるのかしら?)
小さなプロゲーマーはニンマリと笑みを浮かべた。まだこの仮説が100パーセント正しいと断定したわけではない。彼女はすぐさま「検証と時間管理」の行動へと移った!
待ち時間を無駄にしないよう、周囲のレッドワスプ(Lv.19)を狩り集める効率的な周回ルート(Efficiency Loop)を組み立てた。クエスト報告用のハチミツを集め、毒針クラフト用の素材を確保しつつ、絶え間なくジョブ経験値を稼ぎ出していく。
やがて、時計の文字盤が目標の時刻へと近づいていく……。
10:05 — フリーシアは最後のレッドワスプを仕留めると、静かに元のスポーン地点へと戻り待機した。
彼女は手首の魔法数字から目を逸らさずにじっと見つめる。
10:12 …… 兆候なし。
10:13 …… 周囲の空気は静まり返ったままだ。
そして、次の瞬間——
10:14!
ブワッ!
濃密なマナの波動が炸裂し、洞窟の地面の全く同じ場所に眩いオレンジ色の魔法陣が浮かび上がった! そしてレッドスティンガーの巨体が再び姿を現していく!
フリーシアの綺麗な瞳が興奮でキラリと輝いた。勝利を確信した笑みがその口元に浮かぶ。
(ぴったり! 寸分たがわずぴったり2時間じゃない!)
スポーンのメカニズムを解明したプロゲーマーの頭脳は、即座に本日のスピードラン計画を弾き出した。
* 1回目: 08:14(討伐完了)
* 2回目: 10:14(討伐中)
* 3回目: 12:14
* 4回目: 14:14
* 5回目: 16:14
(完璧! 10時間の狩りで1日5体……大量の経験値とレアアイテム、それにソロだからドロップ金貨も総取りね!)
フリーシアは手首を効かせて目の前のボスへと氷の結晶を放ち始めた。このダンジョンの主導権を完全に握ったハンターの笑みを浮かべながら!
書籍やデータベースの記述通り、通常のモンスターよりも高いボスのドロップ率(約5パーセント)のおかげで、この日5体のボスを狩り尽くした彼女は、ついにレアアイテムである「ローヤルゼリー」を1瓶手に入れることに成功したのだった!
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夕方、冒険者ギルドにて。
「ええっ!? もうレベル12になったんですか、フリーシアちゃん!?」
ギルド職員のリザは、少女の身分証を確認してぽかんと口を開けた。
しかし、リザをさらに驚かせたのは、フリーシアがギルドへ売却するためにカバンから「ローヤルゼリー」を取り出した瞬間だった!
「えええっ!? ローヤルゼリー!? どこで手に入れたの!? これ、ドロップ率がものすごく低いレア物よ!」リザは声をひっくり返した。
「レッドスティンガーからです」フリーシアは平然とした声で答えた。
「ラ、ランダムボスの!?」
リザは叫ぶように声を上げた。今朝フリーシアが「一人で」ギルドを出て行ったことを鮮明に覚えていたからだ。
そして当然ながら……そのやり取りを聞きつけたギルド内の冒険者ファンクラブ(FC)たちが、一斉にフリーシアのテーブルへと押し寄せてきた!
「マジかよ!? フリーシアちゃん、またレッドスティンガーをソロで倒したのか!?」
「しかもあのレアなローヤルゼリーまで出すなんて! すげえよお嬢ちゃん!」
「とんでもない天才が現れたもんだぜ!」
最近ではギルド内の賑やかさにも少しずつ慣れてきたフリーシアだったが、大人たちから囲まれて絶え間なく褒めちぎられると、やはり10歳の少女としてはどう対応していいか分からなくなるのだった。頬を真っ赤にして立ち尽くす彼女を見かねて、リザが苦笑しながらファンたちを追い払って散会させたのだった。
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[ ステータス - キャラクター情報 ]
* 名前: フリーシア・ベアハート (Freesia Bearheart)
* 職業: スカウト (Scout)
* Base Level: 12 | Job Level: 16
【 スキルツリー (Skill Tree) 】
* [ ラピッドスロウ (Rapid Throw) ] Lv.10 (MAX)
* [ 投擲修練 (Throwing Mastery) ] Lv.4
* [ ハイディング (Hiding) ] Lv.2
* [ トラップリサーチ (Trap Research) ] Lv.1 (MAX)
* [ 氷作成の基本 (Basic Ice Crafting) ] Lv.5
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第21話をお読みいただきありがとうございました!
魔法の手袋によるINT補正を活かし、格上のレッドワスプやボスのレッドスティンガーをソロで撃破したフリーシア!
さらにゲームの知識を駆使して2時間というリスポーン周期を見抜き、1日5体のボス討伐ループを完成させて見事に「ローヤルゼリー」を獲得しました!
ギルドで再び注目の的となり、照れまくるフリーシアの可愛らしさもお楽しみいただけたでしょうか?
着々とレベルアップを果たし、次なるステップへと向かう彼女の活躍にぜひご期待ください!
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それでは、次回の更新でお会いしましょう!




