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モンスターお役所~モンスターさんたちにも生きる権利はあると思うんです~  作者: リラックス夢土


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50 体験宿泊終了




 ハコリン荘に戻り夕飯を食べてお風呂に入った後にロビーを通るとフロントの所に家族連れのようなモンスターさんがいた。



「チェックアウトお願いします」


「承知しました」



 え? 今から夜なのにチェックアウトするの?



 私は一瞬そう思ったがすぐに気付いた。

 この家族連れのモンスターさんたちは「夜行性」のモンスターさんたちなのだ。



 そうか、夜行性のモンスターさんたちは夜行動しないとだから夜にチェックアウトして自宅まで帰るんだね。

 ということは、このハコリン荘もモンスターお役所と同じ24時間営業ということになるのか。

 モンスター世界では基本的に24時間営業が普通なのかも。

 あれ? そうするとハコリン荘のある町の店とかも24時間営業なのかな?



 私は部屋に戻って窓から町を見ると町は街灯も点いていてお店もやっているようだ。



 よし、今度は夜の町を散策してみよう。

 そしたら夜行性のモンスターさんたちにも良い所がアピールできるかもしれないし。



 私は着替えて外出した。

 外は夜でもそんなに寒くない。

 町には昼間と同じようにモンスターさんたちが歩いている。

 このモンスターさんたちが皆夜行性とは限らないけど人出は昼間と変わらない。


 私が歩いているとどこからか「ピーヒャララ」と笛の音のような音が聞こえる。

 音のする方に向かって行くとそこは広場になっていてお祭りのような会場になっている。



 ここって昼間は来なかった場所だけどお祭りやってるのかな。



 中央には舞台があって舞台の上では笛の音に合わせてモンスターさんたちが踊っている。

 そして舞台の周りでもモンスターさんたちが踊っていた。

 まるで人間界の盆踊りみたいだ。



「お姉ちゃんも一緒に踊らないかい?」



 私は一人のモンスターさんに声をかけられた。

 そのモンスターさんは腰に飾りをつけて踊っていた。



「え? 私もですか?」


「そうそう、これは神様に捧げる踊りだからね。皆で踊るのが普通だよ」



 そう言ってモンスターさんは私の腰にも飾りをつけてくれた。



 運動はあまり得意じゃないけど真似して踊ってみよう。



 私は踊っているモンスターさんたちと一緒に踊ってみた。

 踊っているうちにとても楽しい気分になる。

 私は何曲か踊って一休みすることにした。

 私がベンチに座っているとさっきのモンスターさんがやって来た。



「見事な踊りだったねえ」


「ありがとうございます。このお祭りって今日だけですか?」


「いいや、月が出ている日に行われるんだよ。月読命様を祝うお祭りだからね」 



 月読命ってあの神社の神様だったよね。

 月が出ている日に行われるならこの祭りに参加できる機会も多いだろうからこれもこの町の魅力として記事に書いてもいいかな。


 

 私はハコリン荘に戻ってメモを書くと就寝した。



 そんなこんなでハコリン荘の町を堪能して私が帰る日になった。

 車を運転してモンスターお役所のある街まで戻るとなぜかホッとした気分になる。

 お母さんはどこにいても「住めば都」って言ってたけど、その気持ちが今なら分かる気がした。

 私には既にこの街が第二の故郷になりつつあるのかもしれない。


 そして妖月様の屋敷に着いた。

 妖月様とはしばらく会えなかったから早く妖月様に会いたい。

 屋敷に入ると妖月様が現れた。



「妖月様! ただいま帰りました!」


「美音か。出張はどうであった?」


「はい。いろいろ新しい発見もありました」


「そうか。それと美音宛に荷物が届いていたから部屋に置いておいたぞ」



 荷物? 何だろう。



「分かりました。確認します」


「ああ。もうすぐ夕飯にするぞ」


「はい」



 私は自分の部屋に戻ってみる。

 机の上に箱があった。

 箱を開けてみるとハコリン荘の町で絵付け体験して作った「湯呑」が入っていた。



 わ! もう出来上がっていたんだね。

 さっそく妖月様に渡そうっと。



 私はその「湯呑」を持って食堂に向かった。




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