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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
9章 蛇食女防衛網
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彼女を守れ

アンナ、クララ、エレナの3人は、蛇食女スネークイーターを守るためにどうすべきか相談しました。


アンナ「まずは、蛇食女スネークイーターの正体が酒場によく通う人間ならほとんどが知っているということは、街の人々の中でも知っている人がいる可能性が高いことよね。」


クララ「そうね。フレデリカではないかと疑っている人もいるようですし、蛇食女スネークイーターを守るためにはその情報が教会本部に知られないようにしないと。」


エレナ「でも、黙っていても教会本部に知られるのは時間の問題じゃない?」



それを聞いた瞬間、アンナは1つの可能性を思いつきました。


アンナ「あ。も、もしかして教会本部が蛇食女スネークイーターを捕まえるために私に協力を求めたのは、蛇食女スネークイーターの正体が知られているからじゃない?。もし、正体が知られていなかったら、協力を求めてこなかったかも。」


クララ「それはぁ、考えすぎじゃないかな?。正体を知っていたらこんな回りくどい事しないと思うし。知らないからこそ協力を求めてきたんだと思うの。やっぱり、私たちは蛇食女スネークイーターの正体を隠すために行動することが必要なんですよ。」


エレナ「でも、どうやって正体を隠すの?」


アンナ「んんん………。蛇食女スネークイーターの正体を隠すために仮面をかぶらせるとか?。」


クララ「それは蛇食女スネークイーターは私です!って言っているようなものじゃないですか。自己主張してどうするですか!。」


エレナ「でも、それがなくても時間の問題だよねぇ。」


アンナはいいことを思いついたとでも言うように喜々として提案してきます。


アンナ「フレデリカが蛇食女スネークイーターではないことを証明するというのはどうかな?」


クララ「今更そんな情報を流しても酒場の人たちを黙らせないと、その証明自体が偽もの扱いされますよ。」


エレナ「うん。そうなったら、その情報を流した私たちが教会に疑われちゃうね。」


しばらく考え込んだ後、アンナは蛇食女スネークイーターの正体を知る人々が多いことから、街の人々に彼女の正体を知らせないようにすることが必要だと提案しました。


アンナ「やっぱり正体を知ってる人が多い事が問題なのよ。でもその人のほとんどが知り合いだし、彼女の正体を知らせないようにお願いすれば聞いてくれるかな?」


クララ「それはいい考えね。でも、それだけでは十分ではないかもしれません。もし、フレデリカが蛇食女スネークイーターだと疑っている人がいた場合、それを取り除かなければ。」


エレナ「それは、どうやって取り除くの?」


考えてみたが、簡単に取り除けそうにありません。

それに知り合いだからと言ってお願いしてみても守ってくれるかどうかわからないし下手に下に出るとあの酔っ払い達は何を要求してくるかわかりませんでした。


アンナ「最近のメルロはフレデリカの言いつけを守ってパン泥棒としての活動はしてないけど、酒場に顔を出すとみんなパン泥棒か、蛇食女スネークイーターの話を持ち出すんだよねぇ。」


クララ「これと言う楽しみがありませんでしたからね。」


エレナ「そうだね。他の街に行けば、トマトを投げつけあうとか、街を仮装し歩いたりするとか、頑張って作った張り子の人形を作者の目の前で燃やすっていう狂った祭りとかあるけど、それだって基本は年1回だしね。」


アンナ「そうだね。あんなに盛り上がったのってそういうイベント以外にないもんねぇ。」


クララ「みんなお祭りが好きなんですよ。………」


考える事をほとんど諦め、ため息ばかりがでていたました。


エレナ「……………………………おっ?…………」


アンナ「……ん?」


クララ「…先生エレナ?どうかしたんですか?」


エレナ「…とすると…………ほかにも………あ、こうすれば…………」


気が付くとエレナはブツブツ言いながら何かを考えていました。

アンナとクララはどこかで同じような光景を目にしていた事を思い出しました。

あのハンスやマーガレットを感動させた素晴らしくも華麗な展開を思い出してエレナに期待を寄せ始めたのです。


アンナ「なに?何?」と期待に目を輝かせます。


クララ「先生エレナ!!どうかお言葉を!!」


アンナ「お言葉を!!」


まさに教祖と信者です。


エレナ「うーーーーん。……まずは規約ガイドラインかな……」


アンナ・クララ「「規約ガイドライン!?」」

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