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クインテット。ナイツ  作者: 恵/.
O―貪る。ナイツ
50/132

サディスティク? そうでないと願いたい


 ……その頃、狼達はといえば。


「ったく、あいつどこ行きやがった?」

 優を見失っていた。優が家を出て直ぐに追いかけてきたはずなのだが、何故これほど簡単に撒(ま)かれてしまうのだろうか。

「狼君狼君、多分こっち」

 闇代が狼の袖を引っ張る。

「ほんとか?」

「うん」

 除霊師と女の勘だろうか。頼りにならないと思うが。

「余計なお世話だよ!」

 すんません。

「よし」

 狼は、そちらに優がいると信じて走り出す。


  ◇


「とりあえず、徹底的に痛めつけてあげるね」

 優は刀を真横に薙ぐと、それを振り上げる。

「雷天」

 すると、その刀身に稲妻が迸った。刃の周囲に、紫電がちらつく。

「轟く雷鳴の如し!」

 勢いよく振り下ろされた刀の先から雷が飛び出し、前方の二人に襲い掛かった。

「くっ……!」

 男の放った弾丸と雷がぶつかり、その弾みで衝撃波が生じた。

「このっ……!」

 続く女の銃撃。しかしそれも、優に切り伏せられてしまう。

「光天」

 そして続けざまの攻撃。刀を二人に向けたまま、剣先に小さな光球を生成する。

「輝く空の如し!」

 光球が弾け、辺りを眩(まばゆ)い光が覆い尽くした。

 突然の目晦ましに、異種族の兄妹は揃って視界を奪われてしまう。視野が戻る頃には、彼らの前に優の姿はなく―――

「轟く雷鳴の如し!」

「ぐわっ!」

「きゃっ!」

 背後から優の電撃をまともに受け、二人まとめて倒されてしまっていた。

「はい、お仕置き終了」

 そしてその二人を見下ろすように、優が微笑んでいたのだった。

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