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第76章:母との合流

 「・・・おふくろ。茶太郎ちゃん、帰ってきたよ。ただいま。」


 ぼくは、そういって、


 木箱と壷にかけられた風呂敷をはずし、


 茶太郎ちゃんの「お骨」を、慎重に壷から取り出した。


 ・・・注意しないと、


 指で押しつぶしてしまうほど、


 スカスカでボロボロの骨だ。


 「・・・ここがね、おふくろ。茶太郎ちゃんの前脚。そして、ここがね・・・茶太郎ちゃんの鼻先だよ。」


 ・・・その鼻先の骨には、


 焼け焦げた奥歯が、かろうじて付いていた。


 それは・・・


 ぼくが、茶太郎ちゃんの生前・・・毎日毎日、


 なでてあげていた、愛しい愛しい「鼻先」だったのだ。


 そうすると茶太郎ちゃんは落ちつき、


 気持ち良さそうな、喜びの表情で、床の金網やマイクロファーバーにふせっていたものだ。


 「ううっ・・・チャーくん・・・ちゃあくん・・・」


 もう、おふくろは、


 それ以上、何もいわなかった。

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