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第23章
ぼくと茶太郎ちゃんは、年が明けて新年になっても、車で移動しながら、ともに過ごしていた。
・・・ぼくは、いまだかつて、こんなに情けない年越し及び、新年を迎えた記憶がない。
本当に、みじめでつらい数日間だった。
茶太郎ちゃんがいてくれなかったらぼくは・・・
楽しそうにしているカップルや家族たちに向かって、だれかれかまわず、『怒りの鉄拳』をふるっていたかもしれない。
そして刑務所に・・・あぁ、いまもゾッとする。
そのくらい、ぼくと茶太郎ちゃんは追いつめられた精神状態だった。
でも、ぼくだけがつらいんじゃなかった。
いきなりぼくに、見知らぬ土地に連れてこられ、ぼくが留守の間にも、倉庫のネズミどもがケージに侵入して、彼のエサにちょっかいを出しても、じっと我慢して耐えていてくれたのだ。
・・・それが、どれほど恐怖でつらい状況だったことか。
ここでぼくが凶悪犯としてムショに入ってしまったら、その後の彼を待ち受ける運命は・・・。
ぼくは、茶太郎ちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
(そうだ・・・そうなんだよ。茶太郎ちゃんのほうが、ぼくより何倍もしんどくて、つらい思いで耐えているんだ。泣き言いってられるもんか・・・。)




