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episode2-2


「あ、あのさ助けてくれたのにまたお願いするのは悪いんだけど………………あの、さ……この国、どうにかしてくんねえか」


兄弟のうちの弟の方が兄の後ろから裾をつかみながら片目が見えるくらいにだけ顔を出して心配そうに兄を見つめる。シアンは眉間にしわを寄せて問うた。


「どうにか……と言われても俺たちにできるのはこの国の王に助言することしかできない。いや、それすらもままならないかもしれない。方法はあるといえばあるのだが……」


「シアン、考える必要はないわ。私が嫁げばいいんでしょう?そうすれば、関係も改善するし、夫となる人にはそれ相応の躾をするつもりでいるし。君!楽しみにしてて。絶対に良い国にしてあげるから!」


少年の両手をぎゅっと握ってヴィアは答えた。そのままぶんぶん振り回すものだからその兄弟は目を丸くして彼女を見つめていた。


「あ、ありがとう。な、名前……聞きたい……」


「ヴィア・フュテュール・パタトゥライアよ」


「お、王族⁉︎」


「ヴィア様!それは言わない約束でしたよね⁉︎」


エクルが慌ててその兄弟とヴィアの間に立った。


「あら、あなたも様ってつけてるじゃない。お互い様ね!」


ヴィアのあまりにもお気楽な態度にエクルはため息をついて、うなだれた。


「わかりました。それでいいですから。もう、先いきましょう」


諦めたような口調でそそくさと用件を伝えると、なにに気づいたのか、東の方の路地に鋭く目を向けた。


「ヴィア!シアン!下がれ!」


大きな声で2人に命令すると、路地から出てきた3人の男を睨みつけた。と同時に相手が一気にエクルめがけて、剣を振るった。








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