第16話【洗濯】
川で洗濯をしながらリアが言った。
「ロッテのパンツ汚すぎ!全然ウンコが落ちないじゃない!」
川に石を投げ込みながらナルドが言った。
「はははは!アイツはケツを拭かねーからなー」
「ほんっと!不潔よね!」
「ああ、不潔だ。リア、愛してる」
「どんなタイミングで告ってんのよ!」
「いやいや、真面目なんだ。真面目にオマエの事が好きなんだ」
「うん。分かってる。もちろん、あたしも好きよ。だけど、今は、モス船長の下で兄貴と一緒にこの調査団のメンバーとして働く事に生きがいに感じているの。言い方を変えればそれだけで精一杯なのよ。だから、もう少しだけ待って……」
「そーだよな。マクドにはちゃんと言わねーといけねーもんなー」
「そりゃーそーよ。たった2人の兄弟だもん。ここに入るまでは2人だけで生き抜いて来たんだから。それからモス船長にもね。あの人が私達兄弟を拾ってくれなかったら今頃私達は死んでるわ。私達に親はいないけど、あの人が親みたいなものだから」
「それは俺も一緒さ。ここの隊員達はみんなモス船長の事を信頼している。自分の親の様に思っている。だけど、まあ、そんなことは関係なく、とりあえず、キスだけしとこーぜ」
「ちょっと、なによ!だから、どんな展開よ!肩を離しなさいよ!離しなさいって!もう!もう!もう!もう!もう!もう!とぉいやー!!」
リアはナルドに右アッパーを入れた。ナルドは(バシャン!)と川に落ちた。その時、10メーター先の岩上からロッテが叫んだ。
「おーい!恋愛ジャンルのところ悪いけど2人共緊急事態だよ!すぐにモス船長がテントまで来いって!」




