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物語絵[イレギュラー]〜浮遊都市ルミナリアの何でも屋『星屑の軌跡』〜  作者: 蒼猫
12ページ目 リメイクへと続く

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「イレギュラーたちの足跡」

今回の話で一旦幕を閉じます!

と言っても、最初から書き直すってことです!

ここまで、いろいろ試しながら書いてきた [イレギュラー]〜浮遊都市ルミナリアの何でも屋『星屑の軌跡』〜

初めて書いて分かったことなど含めて、次のリメイクに活かしたいと思います!


では、次に繋げるための最終話です!どうぞ!




 店長特製の揚げ物はどれもこれも美味しくて、唐揚げ、コロッケ、海老フライ、野菜の天ぷら──大皿に盛られたどれを手に取っても最高だった。

 なかでも特に美味しいのが、この何にでも合う特製ソース。サクサクの衣に絡む濃厚な旨味が、さらに俺たちの食欲をそそる。


「店長! 美味しいです!!」


「サックサックで止まらないわ!」


「美味しい♪」


「ほら! ノアはなに食べる?」


「じ、自分で取るから大丈夫だよ……!」


「このソース美味いな! このソースのレシピ、あとで教えてくれ!!」


「おう! いいぞ! ──沢山あるからもっと食え! ガハハ!」


 みんなで賑やかに食べ進めていると、不意にガルムさんが真剣な面持ちで、今回の依頼先で起きた出来事を話し始めた。


「ちょっと、みんな聞いてくれ!」


「さっき話そうとしてた内容ですか?」


「ああ。……俺たちはある町の守護獣『アメフラシ』の異変調査の依頼を受けたんだ。本来なら天候を守り、豊かな雨をもたらす存在だが、一週間以上雨が降り続け、集落を飲み込もうとしていた」


「俺たちの知らないところで、そんな大ごとがあったんですか!?」


「うん! 『アメフラシ』様の様子がおかしかったの!」


 イリスがいつもの虹の羽をパタパタとさせながら頷く。ガルムさんは腕を組み、言葉を重く続けた。


「調査の結果から言うと……『アメフラシ』は白く光る発光体によって精神が侵食され、本来の状態ではなかったんだ」


(……白い発光体!? それに、精神が侵食!?)


 その言葉を聞いた瞬間、俺の頭の中でガチャンと大きな歯車が噛み合うような音が鳴り響いた。


「なんとか、俺たち三人で元凶である発光体のみを駆除することに成功して、元の『アメフラシ』の姿に戻すことには成功したが……。いまだに、アレが一体なんだったのか分からないままなんだ」


(ガルムさんの言う、白い発光体で精神を侵食してしまう可能性があるモノ──それって、まさに『孔雀の粒子と羽』だ。俺たちが『バグのような粒子』の調査を行なっている裏で、ガルムさんたちも同じく『粒子』に関係する依頼を受けていたなんて……!)


 俺は持っていた箸を置き、身を乗り出してガルムさんに向き直った。


「ガルムさん……実は俺たち、『バグのような粒子』の調査をしていたんです! 調査の結果は確定ではないですが、『孔雀』の存在が原因だと思われます! そして、そのガルムさんが見た白い発光体と精神が侵食された守護獣は、まさに──『孔雀がもたらす粒子と羽』による被害だと思います!」


「……その『孔雀』の粒子と羽ってのは、なんなんだ?」


 ガルムさんの鋭い瞳が真っ直ぐ俺の顔を見つめ、さらに腕に力を込める。


「まず粒子についてですが、粒子は『孔雀』が現れる場所で観測されることが分かりました。そして、特に重要なのは『羽』です! この『羽』に触れると、見たこともない切り取られた写真のような映像フラッシュバックが脳内に一瞬ですが流れ込みます。コレは俺も経験しました……。経験したからこそ分かるのですが、頭の中がおかしくなりそうになります」


「なるほどな……。今のルクスの話を聞く限り、その『孔雀』ってのが原因っぽそうだな……」


 ガルムさんが顎に手を当てて深く考え込む。そこへ、ノアとイリスが静かに言葉を添えた。


「……あの『アメフラシ』様は僕たちを攻撃してきたけど……本当は『助けて』って、ずっと救いを求めていたんだ……」


「精神を侵食されて、ギリギリの状態のなかで、必死に私たちに伝えてくれたんだと思う」


「今回の件だが……本来この規模なら上の連中の仕事なんだが、あの集落のように森の奥にあるような町は目が届きにくいんだ……」


「えっ!? 上の連中って、騎士団のことですか?」


「ああ、そうだ!」


 「騎士団」──その言葉を聞いた瞬間、俺もガルムさんたちに、これまでの『孔雀』と『エデン』のことを話しておかないといけないと思った。


「実は、『バグのような粒子』の調査を俺たちに命じたのは、エデンの騎士団長でした! ……まあ、そうなった理由については、横で唐揚げに食いついている魔女のせいですが……」


「ちゃんと反省してるって!! えへへ!」


(そうは見えないが、どうだろうか……)


 俺たちの口から騎士団長の名を聞いたガルムさんが、「なんだ!? ゼノに会ったことあるのか!?」とテンションの上がった声を出した。

 まさかの反応に、俺の方までつられて勢いづく。


「ゼノさんのこと、知ってるんですか!?」


「古い付き合いだからな! アハハ!! 俺とゼノは元同僚だ!! 相変わらず真面目すぎて、カチカチに固い銅像みたいな奴だったろ! アハハ!!」


「ええーーっ!? ガルムさんがゼノさんと元同僚!? ってことは、ガルムさんは元『エデンの騎士団』の団員だったってことですかーー!?」


「私たちを牢獄にぶち込もうとしたゼノさんね!」


「いや、それはお前が原因だろ──!」


 ガルムさんはゆっくりと懐かしい記憶を思い出すような表情で、ゼノさんとの関係を語り始めた。


「懐かしい昔の話だが……俺は見習い騎士として入団した。その時に俺の教育担当をしたのが、数年先輩のゼノだったんだ」


(先輩後輩の関係だったのか!?)


「今も変わらないと思うが、当時から真面目の鬼でな。あの時は俺も若かったから、よく喧嘩したよ! アハハ! でもアイツみたいな奴こそ騎士団には必要だがな。よく頭に青筋を浮かばせて、頭を押さえてたな! アハハ!!」


「ゼノさんは今も変わらず、問題を起こす部下に頭を悩ませてますよ! あっ、でもカイルさんって方を団員にスカウトして、少しはマシになったみたいですけど!!」


「そうか!! 今回の件を久しぶりにゼノに会って話そうと思っててな! まさか、この広大なルミナリアでお前たちが、俺の知らないところでゼノに出会ってたとはな! 不思議なこともあるもんだな! アハハ!」


 ガルムさんは本当に楽しそうにゼノさんとの思い出を話してくれた。

 俺は話を戻し、今日『エデン』へゼノさんに調査の報告をしに行ったこと、勝手にGATEを通ってテロリスト扱いになったことで、またゼノさんの頭を悩ませてしまったことを話した。

 ガルムさんは笑いながら、「今回の件をゼノに報告に行くから、その時お前たちもついて来い」と言ってくれた。こうして俺たちは、また『エデン』へ行く正規の機会を手に入れたのだった。


「よし! 難しい話はコレくらいにしておいて、デザートといこうか!! 待ってろ、特大パフェをすぐ仕上げてくる!」


 ガルムさんは鼻歌を響かせながら、キッチンの奥へと消えて行った。


(もっと騎士団のことや、今は騎士団を辞めて何でも屋にいる理由とか聞きたかったけど……それは、また今度でもいいか!!)



「――カシャ」



 今日も騒がしく賑やかな何でも屋『星屑の軌跡』は、また明日からたくさんの依頼をこなし、はたまた問題を起こしながら、浮遊都市ルミナリアを駆け回る。

 エデンの騎士団長ゼノは今日も問題児の部下に頭を悩まされ、頭痛薬を飲みながら、アストレア王国を守る騎士として君臨する。

 この世界に起きる、謎の現象の数々。

 主人公ルクス・ヴェインの「空へ落ちる」能力の意味。

 三百年を生きる魔女、エリア・ノクスの存在が、この世界のイレギュラーである訳。

 そして、度々現れる『孔雀』の本当の正体とは一体なんなのか──?

 そんな世界を描く物語絵──

 [イレギュラー]〜浮遊都市ルミナリアの何でも屋『星屑の軌跡』〜

 ……は、ここで一旦幕を閉じ、新しくリメイクが行われる。

 新しく生まれ変わった彼らの物語絵が、再びリスタートする時をお待ちください……。



『萌星 終記録』 [リメイクへ]




──どこか遠く、世界の理を見守る境界にて。

 得体の知れない影が、新しく紡がれる世界の苗床を愛おしそうに眺めていた。


「──育っておる。……また色んな種類の色鮮やかな花を咲かせて楽しませてくれ……ふはははは!! 次の世界も楽しみだ──!」



「――カシャ」

ここまでご愛読ありがとうございました!

リメイクでは話の流れが変わるところが少しあるかもしれませんが、基本的には一緒の流れになるとおも思います!


リメイクとは別でめちゃくちゃペースは遅いと思いますが、別の作品も書くのでそちらもよろしくお願いします!


改めてご愛読ありがとうございました!

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