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第337話 クレセント本部にお客さんが来ることになりました

評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。

誤字報告も助かってます!


「実は、新たに僕達の専属職人になってくれたルイさんは、天才工芸士なんですよ」


「えっ?」×ヤン部長



 僕達はルイさんがダンジョン素材で作る作品に、どれだけ有用性があるかをヤン部長に説明していった。


 特に女性陣は説明に力が入っていたようだ。


 全てを話し終えた後、ヤン部長は理解してくれたのか緊張が解けたようだ。



「本当なら日本へ連れて行きたいぐらいなんですけど、協力者が居たら中国に居て貰っても良いかなってとこです」


「・・・ギルドに後ろ盾に成れと?」


「いえいえ、ヤン部長個人に後ろ盾になって欲しいんですよ」


「フフ、中国のギルドでは、ヤン部長しか信頼できる人を知りませんので」×リラ


「なるほど、販売ルートの確保と、職人の保護だけで良いのですか?」


「出来たら、お店も持たせてあげたいですね」


「分かった。それだけで良いのなら何の問題もない」


「んふふ、安心した? 口調が素になってるみたいだしね」×アヤメ


「・・・正直に言うと、抗うのは不可能と思って諦めただけだ」


「あはは、そっちの口調の方が良いですよ?」


「そう言って貰えると助かる。こっちの方が楽だからな」


「フフ、ですが、何も只でお願いしている訳ではないですよ?」


「報酬に期待しても良いと?」


「少なくとも、私達の秘密に触れるのですから、それなりの特典もお付けしますよ?」


「・・・脅しに聞こえるのは気のせいか?」


「フフ、ヤン部長の素敵な趣味にも、お手伝いになるかもしれませんよ?」


 ガタッ! 「ま、まさかシュアン達も知っているのか?」


「なんの事です?」×シュアン


「いや、何でもない・・・」


「シュアン達にも秘密でしたか。それは失礼しました」


「なんだよ? 気になるじゃねえか?」×ソヒョン


「何でもないと言っているだろ?」


「別に言っても良いのではありませんか?」


「良い訳ないだろう? まさか・・・そう言うって事は、そっちにも理解があるのか?」


「はい、私は女性同士の恋愛も理解できますので」


「なっ?」×ヤン部長


「えっ? って事はヤン部長って?」×テユン


「そっちの人?」×フィ


「どういう意味なの?」×ギュリ


「もう、馬鹿ね。男性が恋愛対象にならないって事よ?」×ソンイ


「そういや、男関係は見た事ねえな」×ソヒョン


「へえ~ 意外ですね、ヤン部長が?」×シュアン



 ヤン部長は、この世の終わりみたいな表情をして、テーブルに顔を埋めてしまった。



「ああ・・・終わりだ・・・なあ私は、どうやって顔を上げたら良い?


一体、私をどんな目で見ているんだ?


変わった物を見る様な目か?


汚い物を見る様な目か?


侮蔑か嘲笑か?


シュアン達だけには知られたくなかった・・・


そうだ! 旅に出よう!


外国が良いな・・・全てを忘れる事が出来るところへ」


「ヤン部長?」×シュアン


「ああ、言いたい事は分かってる。確かに日本へ行く前からシュアン達にも好意の目を向けていた。


だが、極力悟られない様に配慮していたんだ。


しかし、日本から帰ってきてから美しくなり過ぎだろう?


私でなくとも、同性でも好意の目で見てしまうのは当然だろう?


ああ・・・すまない。言い訳ばかりしてしまったな。


今、気分を害しているのなら、本当に申し訳ない。


直ぐに消えるので許して欲しい。


今まで、ありがとう。私はシュアン達を見ているだけで幸せだった」


「あの、ヤン部長?」×リラ


「いや、謝らなくても良い。全てを内緒にしていた私が悪いのだから。


それに、リラさんの様に理解して貰える人が居て私も嬉しい。


貴女達を初めて見た時は、あまりの美しさに我を失ったよ。


こんなにも美しい女性が、この世に居たのかとね・・・


そんな女性が私の様な者にも理解があるだなんて、感動で涙が出そうだ。


だが、殆どの者がそうではないのも知っている。


すまない。やはり、私は旅に出ようと思う」


「・・・・・・・・」×全員


「僕達、全員バイだよ?」×ツドイ


「へっ?」×ヤン部長


「フフ、バイセクシャルと言えば分かって貰えますか?」×リラ


「はぁああああああああああああああああ?」


「もちろん、シュアン達もだよ?」×ナギサ


「そ、そんな馬鹿な! シュアン達も私と同じ? いや同じではないが・・・」


「わ、私達は日本に行ってからですよ?」×シュアン


「あはは、元々そうだったかもしれないけどな?」×ソヒョン


「私達はアヤメさん達に変えられたと言うか?」×ソンイ


「私じゃないわよ! ツドイにでしょ?」×アヤメ


「意義あり! 僕だけじゃないと思うんだよね?」×ツドイ


「そう言えばフィって積極的だったような?」×ナギサ


「ぎゃあああああ! なんて事を言うんですかー!」×フィ


「意外とソヒョンって可愛い声出すんだよね~」×ギュリ


「おいぃぃ~ な、仲間割れは止めよう! なっ、なっ?」×ソヒョン


「あはは、今は皆同じなんだよね~♪」×テユン


「そうですね。だからヤン部長も、そんな小さなこと気にする事ないですよ?」×シュアン


「ハハ・・・何て、何て事なの・・・今まで悩み続けてきた事が、こんなにあっさりと?


今日、この日まで感情を押し殺し、何故私はこうなのかと苦悩し続けた日々は一体・・・


うっ、うぅぅ、あぁ、あああああああああ!」



 今まで余程、苦悩し続けて来たのか、ヤン部長は泣き崩れてしまった。


 シュアンさん達はヤン部長を囲み、落ち着くまで抱き締め続けていた。


 ヤン部長程の人格者が、ここまで感情を露にするのを見て、本当に今まで苦しんできたのが窺い知れる。


 何とかして上げたくなり、何か良い方法はないかと思案するが、男の僕では最適解を出すのは難しかった。


 なので今回は最愛の女性達に任せる事にしようと思う。



「ありがとう。ごめんなさい、もう大丈夫だ」×ヤン部長


「気にしないで、ヤン部長」×シュアン


「まあ、私達もお仲間さんみたいなもんだしな」×ソヒョン


「えっと、皆さん、皆さん?」


「・・・・・・・・・・」×全員


「あれっ? どしたんです?」


「あのね~ ヨウ君が、とんでもない事言う前兆ってのがあるのよ?」×アヤメ


「あはは、そうなるのかな?」


「はぁ~ 良いわ、言ってみて?」


「ではでは、ヤン部長に女性も好きな人を沢山紹介したら、世界が広がるんじゃないかなと思うんですよね」


「えええええええええっ!!!!!」×全員


「ま、まさか、それってクレセントメンバーじゃないよね?」×ナギサ


「クレセントメンバーですね~」


「クレセントメンバーは、ヨウ様のハーレムメンバーなのですが?」×リラ


「もちろん、分かってますよ?」


「それだったら、ハーレムに入って貰ったら良いんじゃないかな?」×ツドイ


「女性しか愛せない人に、それは駄目ですよー


しばらくヤン部長には、お客さんとしてクレセント本部に来て貰うのはどうでしょう。


普段通りの僕達の生活を見て貰うだけなんですけどね。


あっ! でも女性同士であっても触るのは無しですよ? それは、何か違うと思うので」


「それって、夜の生活もってこと?」×アヤメ


「ですです」


「うはーーー!」×全員


「フフ、接触は無しと言う事でしたら、良いのではないでしょうか?」×リラ


「そだね~ 今までの常識が吹き飛ぶかもだけど♪」×ノノ


「ククッ! やっぱりヨウ君の発想は斜め上だよね?」×ツドイ


「あ、あれを赤裸々にですか?」×シュアン


「別に強制する訳じゃないですよ? 見たければご自由にって感じですね」


「あはは、別に良いんじゃないか?」×ソヒョン


「ちょっと、照れるかもだけどね~♪」×テユン


「もちろん、僕も照れるとは思うんですけど、ヤン部長が今まで思い悩んで来たのが良く分かったので、なんかほっとけないんですよ?」


「んふふ、それと何時もの様にフルコースで綺麗にするんだよね?」×アヤメ


「もちろんです♪」


「先ほどから一体なんの話をしているのか、分からないのだが?」×ヤン部長


「うふふ、ヤン部長にも私達が日本で受けた、驚愕体験が分かって貰えるかもですね」×ギュリ


「ちょっと、楽しみだったりして?」×ソンイ


「きっと、私達以上だよ?」×フィ


「ありがとう、ヨウ君。ヤン部長には本当にお世話になったから、私達も恩返しになる事をしたかったの」


「恩返しになるかどうかは分からないんですけど、シュアンさん達がお世話になった人なら僕も全力を出しますから」


「フフ、それでしたらヤン部長には、かなりの守秘義務が掛かりますので、私から説明をさせていただきますね」


「はい、他言無用でお願いします」



 それからヤン部長はリラさんから内容を説明されていたが、疑問と驚愕に戸惑う表情が面白かったりした。


 結局、細かい説明は省略され、見た方が早いと結論付けられた。


 話も終わったので、ルイさんを自宅まで送ってから僕達はダンジョンへ行くことにした。


 シュアンさん達は新しい部屋へ引っ越しの準備をするらしいので、ついでにルイさんの専属職人特典であるスキルや魔法スクロールを渡して貰うよう頼んでおいた。


 なので、ダンジョンは僕達だけで行くことになった。


 ヤン部長には早速、今日から来て貰う事になりダンジョン帰りに迎えに行く事を伝えた。


 ダンジョンは地下10階からスタートした。


 サクサクと階層を攻略していき、地下20階のボス戦を何度か繰り返すことになった。


 何故かと言うと、『筋斗雲』を取るために必要な『白金雀』が欲しかったからだったりする。


 クレセントメンバーにも配って上げたいしね♪


 唯、仕様なのか『筋斗雲』は譲渡できないようで、本人が『白金雀』を使って白金竹から入手しないといけないらしい。


 なので、クレセントメンバーにも取りに来て貰わないとなんだけど、まあ皆なら問題なく取れるだろう。


 何度かボス戦を繰り返した後、早めにダンジョンを引き上げる事にした。


 ダンジョンを出てからシュアンさん達に連絡を取ると、既に引っ越しは終わっているそうだ。


 一緒にルイさんの引っ越しの手伝いもしてくれたらしく、新たなルイさんの部屋に行くことにした。



「こんにちはー」


「いらっしゃい、三日月さん」


「へえ~ 立派な工房になったわね?」×アヤメ


「はい、お陰様で色々と新しい機材も買い揃える事ができました」


「フフ~ なるほど、こっちの棚に作品を並べるんだ」


「まだ、空っぽなんですけどね♪」


「あっ! そだそだ、ルイさんにお土産があったの忘れてました」


「ええっ?」


「じゃじゃーん! 『ワークナイフ』です!」


「あはは、ヨウえもんだ~♪」


「あはは、これダンジョンで入手した器用さが上がるナイフなんですけど、ルイさんにピッタリなのでプレゼントします」


「うわ~ ありがとうございます♪ でも色々と貰い過ぎのような?」


「うふふ、そこは作品で恩返ししたら良いんだよ~」×テユン


「うはー、凄くハードルが上がっちゃいましたね」


「あはははは♪」×全員


「とりあえず、ダンジョン素材も幾つか渡しておきますから、新作にも挑戦して貰えたら嬉しいです」



 ガバッ! 「ほ、本当ですか? またオーガの角を貰えるんですか? 凄く嬉しいです!」



「ウフフ、あれだけ貴重なスキルオーブを貰った時より喜んでるわね?」×シュアン


「ククッ! 職人の性だよね」×ツドイ


「えっと、オーガの角はもちろんだけど、一角オーガの角にクリムゾンサーペントの牙、ホワイトタイガーの牙と爪、ヒュージボアの牙、グリーンベアの爪」


「あっ! 私もドラゴン系の爪とか牙なら持ってるわよ」×アヤメ


「私も今まで入手した素材が幾つかあるわね」×ナギサ


「僕もあるよ」×ツドイ


「フフ、皮素材も幾つか渡しておきますね」×リラ


「ちょっとした鎖とか作るならシルバーとかミスリルも必要でしょ? インゴットで幾つか渡しとくね」×ノノ


「あわわ!」×ルイ



 僕達は色々と吟味しながらダンジョン素材を出していくと、何時の間にか山の様に積み上がっていった。



「そ、それぐらいで良いんじゃねーか? 数年分あるぞ」×ソヒョン


「おっと、とりあえずこれぐらいで良いかな? まだまだあるんですけど?」


「じゅ、十分です! いえ十分過ぎます! しばらく寝れないかもです♪」


「あっ、駄目ですよー? ちゃんと睡眠時間は確保して下さいね?」


「フフ、無理しないよう監視が必要ですね?」


「私達が様子を見に来るようにするわ」×ソンイ


「じゃ、お願いしちゃおうかな。職人さんって無理しがちですからね」


「んふふ、ルイ君? 無理したら素材全部回収しちゃうからね?」×アヤメ


「ええっ! 絶対に無理しません。だから、それは勘弁して下さい」


「あはははは♪」×全員



 こうしてワクワク顔のルイさんに、これからの作品を楽しみにしている事を伝え部屋を後にした。


 ルイさんは外まで出て見送ってくれ、何度も頭を下げてお礼を言ってくれた。


 ここまで感謝して貰えると僕も嬉しくなり、手をブンブンと振って別れの挨拶をした。


 次はヤン部長を迎えに行く、ギルドへ着くとヤン部長は忙しそうに働いていた。


 やはり、ギルドの部長となると忙しいのは当たり前なのかと感心していると、どうやら明日から数日間、休みを貰ったらしい。


 そう言えば社長と言うかギルマスに会ってないなと思ったら、出張中だったらしく明日帰ってくるそうだ。


 シュアンさん達曰く、実質ヤン部長がギルドを仕切っているらしい。


 しばらくVIPルームで待っていると、ヤン部長が来てくれた。



「待たしてしまって、すまない」


「いえいえ、もう大丈夫ですか?」


「仕事の段取りは終わったのだが、日本へ行く準備が出来てないんだ」


「んふふ、準備なんてしなくて良いわよ?」×アヤメ


「そ、そんな訳にはいかないだろう?」


「フフ、ペットとか飼っていませんか?」×リラ


「ペットは飼ってないから大丈夫、冷蔵庫には・・・ビールしか入ってなかったか」


「あれれ、結構自堕落な生活してるのかな?」×テユン


「そんな事はないぞ、当然キッチリしているさ」


「・・・ちょっと見たくなりましたね?」


「ま、待ってくれ! あんな部屋見せられる訳がない」


「そう言いつつ、綺麗にしてる予感?」


「クッ! どうしてもと言うなら火を点けて来る」


「待てーーーーーーーー!」×全員


「もう、どこまで見られたくないのよ?」×アヤメ


「にひひ、少しはその気持ちは分かるけどね♪」×ナギサ


「何か見られたくないものがあるのかな~」×フィ


「・・・本当に許してくれ。って言うか、察してくれても良いだろう?」


「大人の女性が一人で住んでる部屋だもんね~ アレとか?」×テユン


「アレってなんですか?」


「な、な、何を言ってるんだ? そんな物あるわけないだろう」


「ん~ シュアンさん達も持ってる物ですか?」


「イイイイイイイッ!」×シュアン達


「テ、テユン! どうすんのよ飛び火しちゃったでしょ?」×ギュリ


「あ、あはは、ソヒョンの部屋に置いておこうかな?」×テユン


「ば、馬鹿野郎! なんて事言いやがるんだよ」×ソヒョン


「アヤメさん達なら分かります?」


「ぜ、ぜ、全然分からないわ」×アヤメ


「・・・一度、皆の部屋を見せて貰ったら分かるかな?」


「ぎゃああああああああああ!」×全員


「テユン! なんとかしろ! 打っ殺されるぞ?」×ソヒョン


「フフ、テユンさん? 少し此方へ来ていただけますか?」×リラ


「ヒィィィ! ど、どうしてそんなに拳を握りしめてるのかな? グーパンチは駄目だよ?」×テユン


「テユンちゃん、おいで♪」×ツドイ


「ちゃん付けが怖いんですけど? そ、そうだヤン部長の部屋だけで許して貰うとか?」


「ぎゃああああああああああ! な、何故そうなる? 私だけを犠牲にするな!」


「そ、そうだ! <虚空庫>に入れといたら良いんじゃないかな?」×テユン


「間違って出したら、人生が終わるだろうが?」×ソヒョン


「なんだろ? 気になりますね~」


「ぎゃああああああああああああああああああ!」×全員


「そこまでよ? もう喋っちゃ駄目! いくら私でも無理だかんね?」×ナギサ



 それから何故か皆からの無言の圧力で、この話は終わってしまった。


 テユンさんとソヒョンさんの口にはテープを張られて、×印が書いてあった。


 すっごく気になるけど、知らなくても良い事が世の中にはあるようだ。





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