第307話 たまには気長に口説くのも良いですよね
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「な、なんだよこれ?」
「どしたの?」
「か、鏡・・・誰が映ってるんだよ」
「あはは、自分の顔に決まってるでしょ?」×ナギサ
「お風呂に入る前に、ビューティーポーション飲んだの忘れたの?」×アヤメ
「はぁあああ? あれのせいかよ・・・それにしても変わり過ぎだろ?」
「あの、ビューティーポーションは市販品じゃなくて特別性だからね~」
「髪は艶々になるし、爪の先まで綺麗になるのよ」
「以前より胸も大きくなって、スタイルも良くなったでしょ?」
「うはっ! そういや・・・何カップあるんだよ、これ」
「ん~ HかIカップかな~ 私達にとっては普通だから、気にしなくて良いわよ?」
「絶対普通じゃねえ。どうすんだよ、これ」
「んふふ、これからモテモテになるわよ~」
「男性って、おっぱい好きだからね」
「あっ! 迎えが来たみたいよ」
「なんだよ、あの黒いゲートみたいなのは? 何でメイドさんが出て来るんだ?」
「私達のクランをお世話してくれてる、メイドさんだよ」
「お帰りなさいませ。アヤメ様」
「ありがとね、カンナ」
「さっ、行きましょうか、湯楽刑事」
「あ、ああ」
「いらっしゃいませ、お客様」×メイド達
「大勢のメイドにも理解できないが、なんで全員胸が大きいんだよ? まさか、全員あのビューティーポーションのせいか?」
「まあ、多少はそうだけど、元々皆胸は大きかったからね~」
「ヨウ君の好みだと思って良いわ」
「って事は、此処がクラン本部なのか? まさか、もう大阪に着いたとか言わないよな?」
「そんなのヨウ君なら、とっくに着いてるわよ?」
「どんな、スピードしてんだよ?」
「んふふ、それよりもソファーにでも座ってて」
「あ、ああ」
湯楽刑事は、ソファーの座り心地の良さに驚いているようだ。
キョロキョロと周りを見渡しているのも、見ていて面白い。
「お~ 見違えるほど綺麗になりましたね。湯楽刑事」
「ハハ、お蔭さんでな、これって礼を言うとこだよな?」
「お礼なんて良いですよ。どうですか、僕達のクラン本部は?」
「豪華過ぎて驚きまくってるよ。どんだけ、金持ちなんだって話だ」
「驚くぐらい綺麗なメイドさん達だし、胸も大き過ぎだろ?」
「あはは、自慢のメイドさん達ですからね~」
「湯楽刑事もセクシーですよ?」
「こ、これは、用意してくれた服のせいだろ?」
「んふふ、メイド服の方が良かった?」
「あんなの、私に似合う訳ないだろ?」
「そんな事ないと思うけどな~」
「試しに着てみる?」
「ごめんなさい。許して下さい」
「あはは♪」
「とろこで、そろそろ本題に入ったらどうだ? 私をこんなとこまで連れて来て、どうしよってんだよ?」
「そうですね~ とりあえず、寛いで貰ってクレセントメンバーを紹介させて貰いますね。それで、僕を含め気に入ってくれたなら、クレセントメンバーに入って貰うってのはどうですか?」
「本気で言ってたのかよ?」
「悪い話しじゃないでしょ? 私達の様に犯人の索敵が出来るようになりたいんだよね?」
「それはそうだけど、私には条件がよ?」
「別に返事は急ぎませんよ、僕は湯楽さんの事が好きになりましたから。後は湯楽さんが、僕とクレセントメンバーを見て決めて下さい」
「私は此処に居る女性達みたいに、綺麗でも可愛くもないぞ?」
「何言ってるのよ、さっき鏡見たでしょ?」
「そりゃ、私にしてはマシになってたけどよ・・・」
「ヨウ君が急がないって言ってるでしょ? 納得いくまで考えたら良いわ」
「にしし、もちろん。私達クレセントメンバーが全力で口説くけどね」
「なんでだよ。信じられねえけど皆彼女なんだろ? 好きな男に女の世話してどうすんだよ」
「フフ、ヨウ様に喜んでいただけるなら、私達は何でもしますよ?」
「ヨウ君の為だけじゃないよ、僕も湯楽君が気に入っちゃったからさ」
「フフ~ 私も気に入っちゃったな。是非、仲間になって欲しいわ」
「絶対に普通じゃないが・・・分かったよ。ちょっと考えてみるから」
「ちゃんと、真剣に考えてよ? 言っとくけど、こんなチャンスもう2度と無いからね」
「やっぱそうだよな・・・それなのに、何で私なんかを・・・趣味が悪いぞ?」
「湯楽さんは素敵な女性ですよ?」
「止めろよ。そんな事言われたの初めてだぞ? 照れるだろ」
「あはははは♪」×全員
「もう少ししたら皆帰ってくるから、それまで寛いで下さい」
「それじゃあ、僕もお風呂に行ってきますから、聞きたい事があったらメイドさんに聞いて下さいね」
「ああ」
僕は湯楽さんに手を振りながら、お風呂へ向かった。
「初めまして、私はメイド長をしているカンナと申します。何か冷たい飲み物など如何ですか?」
「ありがとう、貰うよ」
「畏まりました」
「・・・メイドさんか」
「んふふ、何か不思議なんでしょ?」
「ああ、良い趣味してるよ」
「ヨウ様の趣味ではありませんよ? 私が手配致しましたから」
「ヨウ君も、メチャクチャ喜んでたけどね」
「あんな綺麗なメイドさんに囲まれたら、男なら喜ぶだろ?」
「あはは、そうね。私達も喜んでたりして」
「至れり尽くせりだからね~」
「なあ、ちょっと、聞いて良いか?」
「良いわよ」
「何で冒険者になったんだ? それだけ綺麗なら他に仕事なんて一杯あるだろ?」
「元々綺麗だったわけじゃないわ、冒険者になってからヨウ君に綺麗にして貰ったのよ」
「はい?」
「私とナギサは元々ギルドの受付嬢だったしさ、ヨウ君の担当だったのよ」
「僕はヨウ君の運転手だったね」
「フフ、私はヨウ様のコンシェルジュでした」
「私はリラ姉の妹で、ヨウ様に怪我を治して貰ったんだよね」
「皆、冒険者じゃなかったのかよ?」
「私達は皆、ヨウ君に惹かれて冒険者になったのよ?」
「でも、クランには冒険者だった人も、沢山いるわよ」
「後は職人さんとか、その他色々ね」
「ヨウ君って過保護だからさ、クランメンバーを全員自衛できるほど鍛えちゃうんだよね」
「私も冒険者になって、ダンジョンに行くって決まった時は、驚いたもの」
「でも、冒険者って楽しいよね」
「まあ、ヨウ君が居ればの話しだけどね~」
「そのうち、湯楽さんにも分かるわ」
「これだけの別嬪さんを夢中にさせてるんだからな、素直に凄いって思うよ」
「言葉では言い表せないぐらい、ヨウ君が素敵だってことよ?」
僕がお風呂から上がってリビングに戻ると、既にクランメンバーが何人か帰ってきており、湯楽さんが取り囲まれていた。
結構、楽しそうにしているので、ちょっと安心かな。
今の内に僕も海外勢を迎えに行っちゃおう。
僕は海外勢に、お客さんが来ている事を言っておいた。
皆はダンジョン帰りなので、お風呂にはいってから合流するそうだ。
なので、僕は先にリビングに戻ると、何故か湯楽さんは皆から頭を撫でられていた。
「だー! 私は子供じゃないんだぞー」
「あはは、人気者ですね~ 湯楽さん」
「そりゃそうやでヨウはん。ヨウはんの威圧に向かっていったんやろ?」×コトエ
「やっぱ、刑事さんって凄いんだ~」×ナナエ
「なあ、お前死にたかったのか?」×ミナミ
「そんな訳無いだろ? あんな殺気を巻き散らして警察署内を歩いてたら、何事かと思うのは当たり前だ」
「あはは、良い根性してやがんな~」
「それにしても、刑事を拉致しちゃうなんてメチャクチャするんだから、ヨウ君は」×リッカ
「言い方ー! 僕は御招待しただけですよ? 警視総監の許可も取りましたし?」
「あはははは♪」×全員
「うふふ、警視総監さんも断る訳にはいかなかったのでしょう」×フミ
「なあ、それより、私の首に抱き着いてる子は何なんだ?」
「私はイーノォだよ?」
「此処に来るお客さんは少ないから、珍しがってるのよ」
「中国人だよな、こんな子も冒険者なのか?」
「模擬戦してみる? 手加減に慣れてないから危ないかもだけど」
「・・・ごめんなさい。許して下さい」
「あはははは♪」×全員
「面白いな~ 刑事はん」
「本気で怖いんだよ。何なんだよ、此処は魔窟か?」
「ナハハ、知ってて来たんでしょ? 此処は魔窟だよー」×セツナ
「心配しなくても、このクランメンバー全員が、湯楽刑事より数百倍強いから」
「心配しかないわ!」
「あはは♪」×全員
「あの、ちっちゃい子も私より強いのかよ・・・」
「私ですか~ 私は全然強くないですよー」×ヒメ
「んふふ、ちょっと魔法見せてあげたら?」
「はいですー、じゃ こんなのどうですか? ぴよぴよー♪」
ヒメちゃんは火属性魔法でバランスボールぐらいのヒヨコを顕現した。
まん丸に太っていてとても可愛らしいが、触れれば一瞬で消し炭になるほどの魔力が籠っていた。
「お~ パチパチパチ♪」×全員
「さっすがヒメちゃん、可愛いじゃない」
「えへへ、それほどでも~」
「どう? ヒメちゃんと模擬戦してみる? 消し炭になっちゃうけど」
「ハハ、もう疑いません。此処は魔窟です!」
「ヒメちゃんはクレセントクランが誇る、専属彫金師さんなんだよ」
「お店も行列ができるほどの、アクセサリーショップだからね~」
「まさか、ニュースになってた大阪のアクセサリーショップじゃないよな?」
「知ってたんだ、ヒメちゃんも有名になったわね」
「えへへ、褒められると嬉しいですー」
「や、やっぱりか、あのとんでもない性能で、馬鹿高いアクセサリーの彫金師か」
「私なんかよりミナミさんの方が凄いんですよー」
「ミナミさんは専属の鍛冶師さんで、私達の武器は全部ミナミさんが作ってくれてるの」
「皆の武器を見せて上げよっか」
僕達はミナミさんの作品である武器を取り出し、湯楽さんに見せて上げた。
どれもこれも素晴らしい輝きを放ち、一見見ただけでも唯の武器じゃない事は一目瞭然だろう。
「ほらほら、凄いでしょー」
「止めろよ、照れんだろ?」×ミナミ
「迂闊に触ったらだめよ? 指が落ちちゃうから」
「ど、どんだけ、凄い人の集まりなんだよ」
「んふふ、後は此処には居ないけど専属裁縫師のフミさんとか、専属料理人のシオ、専属錬金術師のセツナ」
「高級クラブのママさんをしてるスズカに、専属カメラマンのセナや顧問弁護士のユヅキさん」
「どう? 色々な人が居て楽しそうでしょ?」
「一体何人ぐらいの人が居るのか、聞いて良いか?」
「そうね、今は80人ぐらいかな?」
「80人? そ、そんなに居るのかよ?」
「そんなに驚く事?」
「だってよ、クランメンバーは全員・・・その、あれなんだろ?」
「あ~ なるほどね。そうよ、全員ヨウ君の彼女ね」
「うは~ 何か色々と凄いな?」
「いや~ それほどでも♪」
「いや、褒めてねえからな」
「流石に、それは分かったりします・・・」
「たっだいま~」×イスズ
「おかえり~♪」×全員
「今日は、早かったですね?」
「たまには早く終わってくれないと、死んじゃうよ~」
「あっ! お客様だった?」
「はい、紹介しときますね、こちら刑事の湯楽さんです」
「ま、真樹五十鈴・・・唄姫・・・」
「そそ、イスズだよ~」
「唄姫まで拉致したのかよ?」
「ブッ!? ご、誤解です! 激しい誤解ですよ?」
「あはははは♪」×全員
「あはは、ひょっとしてヨウ君。刑事さんを拉致して来たの?」
「言い方ー! クランへ御招待したんです」
「えっ、って事は、新しいメンバー候補なのかな?」
「ですです」
「うわ~ すっご~い。これから宜しくね、湯楽刑事」
「ま、まさか、唄姫もクランメンバーなのか?」
「そそ、私も冒険者なのです」
「うはっ! 何かドンドン聞いちゃいけない事を聞いてないか?」
「大丈夫よ、喋ったら殺すから♪」
「それ普通は、冗談で使う言葉だからな?」
「んふふ、それは失礼」
「はぁ~ そりゃ、コンサートに護衛で来るわけだな」
「あれれ、ひょっとして、私のファンだったりして?」
「ファンだよ! コンサートにも行ったよ、チケット取れたときは飛び上がって喜んだよ」
「それはそれは、ありがとうございます♪ サインしよっか?」
「欲しいに決まってるだろ?」
「んふふ、もうちょっと素直に喜びなよ?」
「拉致されて良かったよ?」
「うふふ、クランに入ったら、毎日私と会えるよー」
「仕事も楽になるしねー」
「クラン本部の快適空間が使い放題に?」
「怪我や病気の心配も無くなるよー」
「両親を人質に取るよー」
「ダンジョンで強く成れるよー」
「おい、変なのが混じってるぞ?」
「あはははは♪」×全員
「全く、私なんかに、どれだけ好条件を並べる気だよ?」
「フフ、どれほどの好条件を並べても、ヨウ様と一緒に要られる事以上の条件はありませんから」
「そりゃ、大金持ちだしな」
「んふふ、この中で最近お金使った人いるかな?」
「そう言えば、最近は使ってへんな~ ユウカは?」
「私も全然使って無いわね」
「ん~ 最近、欲しい物が無いんだよね~」
「あれ、私も買い物なんてしてないや」
「此処に居ると、衣食住足りてっからな」
「昔は色々と、欲しい物があったんだけどね~」
「メイドさん達は、何か買い物したかな?」
「私達は此処に居られるのが、最上の喜びですから」×カンナ
「此処の生活は最高ですけど、ヨウ様が居ないと無意味ですね」
「ヨウ様さえ居れば、それで満足です」
「んふふ、聞いた? 私達はもう、ヨウ君さえ居れば何にもいらないのよ」
「えっと皆さん。甘い物食べます?」
「あはははは♪」
「ヨウ君、チョロ過ぎ♪」
それから海外勢も合流し、湯楽さんはまた驚いていた。
お酒も入ったせいか、皆と上機嫌になって話しており、最後には酔い潰れて寝てしまった。
「うふふ、良い女性ですね」×アリーシャ
「ええ、面白い人だわ」×ソフィア
「そして、ラッキーな人ね」×シュアン
「私は警察関係者はどうかと思ったんだけど、ヨウ君にはそんなの関係ないわよね」
「でも、警察を潰しちゃったら拙いんじゃない?」
「警視総監さんは、結構良い人だったから大丈夫よ?」
「相変わらず凄い人ね」
「そういやシュアンさん。最近は順調なのかな?」
「今までが何だったのかと思うぐらい順調よ」
「油断しちゃ駄目ですよ?」
「ええ、分かってるわ。もう少し日本で有用なスキルを揃えてから、本格的に中国のダンジョンに挑むようにするわ」
「それが良いですね~ 特に防御系は重点的にですよ?」
「ヨウ君のお陰で、大体は手に入れたわ」
「それなら安心ですね~ 僕も今度中国のダンジョンに連れてって下さい」
「ええ、喜んで」
「ヨウ君は、中華料理が食べたいんでしょ?」
「あはは、もちろんそれもあります」
「ヨウ君が来てくれるまでに、色々と調べておかないとね」
「ちょっとは、恩返ししないとだからな~」
「確かに・・・」×シュアン達
「そんなの良いですよー」
「だって、そんな事ぐらいしか恩返し出来ないもの?」
「ヨウ君を喜ばしたいならさ、チャイナドレスとかどう?」
「おー、良いですね~」
「ええ~~~」




