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第268話 頑張ってる人を見たら応援したくなっちゃいますね

評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。


「お前らに褒められても嬉しくねえよ、遊びでやってんじぇねえんだ。分かったらどっか行けよ」


「そんなに、無下にしなくても良いじゃ無いですか。


お得情報があるんですけど、聞きたくないですか?」


「・・・なんだよそりゃ?」


「聞きたいです?」


「チッ! わあったよ。教えて下さい! これで良いんだろ? 本当に良い情報なんだろうな?」


「はい、もっと稼げるようになりますよ?」


「まさか、俺を騙す気じゃないだろうな?」


「あはは、疑り深いな~」


「初めて会った奴を、簡単に信用できるかよ」


「それもそうか・・・でも、話しは簡単です! この無色のクリスタルを集めてくれたら、僕が買い取りますよ?」


「マジか? それってポロポロドロップするし、皆捨てて行くアイテムだぞ?」


「1つ1000円でどうです?」


「マジか? 本当に買い取ってくれるのかよ?」


「はい、上限無しで買い取ります。でも、僕が集めてる事は内緒でお願いしますね」


「それぐらいなら良いけどよ、俺はスマホなんて持ってねえぞ。連絡はどうすんだよ?」


「スマホも無いんだ? どしよかな」


「ヨウ様、予備のスマートフォンなら用意してあります」


「流石リラさん」


「じゃ、連絡用のスマホとアイテムポーチを貸しときますね」


「ほ、本当か? これ只で使っても良いのか?」


「はい、自由に使ってくれて良いですよ。無料にしときますから、冒険者用のスマホだから、マップとかあって色々便利です」


「サービス良過ぎだろ? なんかヤベエ事じゃないよな?」


「あはは、無色クリスタルを買い取るだけですよ?」


「・・・それもそうか、でっ! 鞄まで貸してくれるんか?」


「普通の鞄なら100個ぐらいしか入らないでしょ?」


「な、なにっ? まさか・・・うはっ! この鞄、底がねえ」


「これって、本物のアイテムポーチなのかよ。マジか、凄え! 本当に存在してたんだ」


「あはは、これで騙して無いことが分かったでしょ?」


「これ、メチャクチャ高いんじゃねえか?」


「あれっ? なんか悪い事考えてます?」


「ば、馬鹿野郎! 盗ったりなんてしねえよ」


「あはは、それだと沢山入るから便利でしょ?」


「そんなに、俺の事信用して良いのかよ?」


「悪い事するつもりなら、もうとっくにしてるでしょ?」


「無くしたり盗られたりすることもあんだろ?」


「別に弁償しろなんて言いませんから、大丈夫ですよ?」


「・・・分かった。出来るだけ沢山集めておくよ」


「商談成立ですね! ではお願いします」


「ま、待てよ、遊びなんて言って悪かったな・・・


本気で冒険者やってる高ランクのもんなんだろ?


そうじゃなきゃ、アイテムポーチなんて、凄えもん持ってる訳ねえからな。


ぜってえ誰にも喋らねえからよ、美味しい稼ぎ口をありがとな」


「いえいえ、気にしてませんよー、あっそうだ! 名前聞いてませんでしたね? 僕は三日月陽って言います」


「俺は、若宮武蔵わかみや むさしだ!」


「へえ~ 武蔵が金属バット持ってるのって、シュールですね?」


「ほっとけよ!」


「そだそだ。ダンジョン産のお肉があるんですけど、モニターして貰えませんか? これなんですけど」


「お、おい、その馬鹿デカい肉をか?」


「マンモスの肉なんですよ。マンガ肉ってやつです」


「うはー、ダンジョンにはマンモスまで居るのかよ? でも、貴重なもんじゃねえのかよ?」


「僕は食材は絶対売りませんから、貴重って訳じゃないですねー、良かったら食べて感想を聞かせて下さい」


「・・・分かった。遠慮なんてしねえぞ? 正直助かる、肉なんてしばらく食ってねえからな。でも、こんなにいっぱいあっても食いきれねえよ?」


「大丈夫ですよ。そのアイテムポーチに入れといたら腐りませんから」


「はぁ? 嘘だろ?」


「んふふ、私からはダンジョン産のフルーツを頼んじゃおうかな」×ナギサ


「では、私はダンジョン産の野菜を」×リラ


「私はダンジョン産じゃないんだけど、デザートにケーキを上げるね~」×ノノ


「僕、ダンジョン産のお酒を、お願いしよっと」×ツドイ


「もう、私が渡せる物無いじゃない・・・


じゃ、私はその顔の怪我治して上げるね」×アヤメ


「えっ! お、おい」



 アヤメさんは武蔵に<ヒール>を唱えると、殴られて腫れていた顔がみるみる治っていった。



「か、回復魔法?」


「ではでは、僕達は行きますね~ また会いましょう」



 僕は武蔵に手をブンブンと振り、別れの挨拶をして先に進むことにした。



「な、なんだったんだよ、彼奴等は・・・


とんでもねえな・・・初めて魔法見ちまったよ。


あんな凄い奴等が居るんだな・・・おっと、こうしちゃいられねえな。


頑張って無色のクリスタル集めるか、何に使うか知らねえが恩には報いねえとな」


◇    ◇    ◇    ◇    ◇


 僕達は武蔵と別れ、先に進んで行くと、若い6人組のパーティが居た。


 此奴等が武蔵を馬鹿にして殴った奴等かと思い、様子を見ることにした。


 <隠蔽>を使い気付かれない様に会話を聞いていると、予想通り此奴等が武蔵を殴った奴等だった。



「あ~ 拳が痛え・・・クソッ! 殴るんじゃなくて蹴るんだった」


「あはは、しかし、あんなみっともない恰好で、よく人前に出れるよな?」


「それもだけど、金属バットって笑えるよな?」


「俺なら恥ずかしくて、死にたくなるね」


「武器ぐらい、親に買って貰えば良いのによ?」


「なんだよ知らねえのか? 彼奴に親なんて居ねえんだよ。


中学ん時だったかな、事故で両親共亡くなったらしい。


それから妹や弟の面倒をみてるんで、彼奴は凄え貧乏なんだ」


「うひゃ~ 可哀想~」


「それにしても、親戚かなんか居るだろ?」


「そこまで知らねえけど、どうせ意地はってるんじゃねーか?」


「誰の世話にもならねえってか」


「馬鹿だね~ 利用するもんは利用したら良いのによ」


「だからって、あんなみっともない恰好で、ダンジョンに来られたら迷惑だっつの」


「俺等まで一緒にされたら、たまんねえよ?」


「あんな武器で、中級ダンジョンにソロで来てんだ、そのうち死ぬんじゃね?」


「あはは、それもそうだな。ダンジョンを舐めんじゃねえっての」


「俺達が命を掛けてダンジョン攻略してるってのにな」


「今日は殴るだけで許してやったが次に会った時は、もうダンジョンに来れねえようにしてやんよ♪」


「あはは、ひでー♪」


「雑魚がウロチョロしてんのはウゼエんだよ」




 ・・・此奴等黙って聞いてたら、血管がブチ切れそうになる。


 アヤメさん達も、かなり気分を害したのか、珍しく冷めた表情をしている。



「私達は見てたら良い?」×アヤメ


「すみませんアヤメさん。皆も任せて貰っても良いですか?」


「今日は、止めないからね?」×ナギサ


「フフ、説教ぐらいでは許せませんね」×リラ


「看過できるわけないっしょ」×ノノ


「殺しても良いよ?」×ツドイ


「あはは、行ってきます」



 僕は分かり易い<威圧>スキルなんて、此奴等には使ってやらないことにした。


 <隠蔽>を解除し、自分より弱い者を虐める様なクズ共の下まで歩み寄った。



「お、おい、なんだ彼奴は?」


「子供みたいな奴だな・・・おい、そこのガキ! そこで止まれ」


「誰にガキって言ってんだ? まさか、俺にじゃないだろうな、ゴミクズ共!」


「なんだと?」


「あはは、メチャクチャ偉そうなクソガキだな?」


「だけど見ろよ、良い装備してやがるぜ」


「ケッ! どうせ金持ちのボンボンだろ?」


「実力もねえくせに、親の金で良い装備揃えても無駄ってもんだ」


「そういうお前らは、やけに貧相な装備だな?


なんだよ? その玩具みたいな武器は?


お前等恥ずかしくないのか? 金属バットの方がずっとマシだろ?


ダンジョンを舐めてるのか? 貧乏人はとっとと帰れよ、みっともない」


「こ、このクソガキめ、ちょっと良い装備してるからって言わせておけば」


「おい、このガキに世間の厳しさを教えてやろうぜ」


「ああ、身包み剥いで放り出してやるか♪」


「おいおい、ゴミクズ共が人間様に逆らうのか? 身の程をしれよ?」


「・・・もう許さねえ、死にやがれーーー」



 ドカッ!



「ぐはっ!」


「な、なに?」


「塵芥が人間様に何しようってんだ? まさか、俺より強いと勘違いしたか?


それにしても、汚い血で手が汚れたぞ? 許して貰おうなんて思うなよな」



 ドカッ!



「ぐはぁ!」


「は、速い! 何なんだよ此奴は?」


「ぎゃああああ! 痛え! 痛えよおおおおおおおおお!」


「煩い黙れ!」



 ドカッ!



「ぎゃああああ! ゆ、許してくれ、俺が悪かった」


「煩いって言ってんのが、聞こえないのか?」


「ひっ! ひぃぃぃ! か、勘弁してくれぇええええええ!」


「どうした? 世間の厳しさを教えてくれるんじゃなかったのか? 身包み剥ぐんだろ? ほら、掛かってこいよ」



 何度も何度も殴り踏みつけてやると、最初の威勢はどこへいったのか、泣き喚いて許しを乞うてきた。


 当然、そんな戯言聞く筈もなく、ドカドカと踏みつけてやった。



「さて、そろそろ死んどくか?」


「ひぃぃぃ! ゆ、許して下さい。もう二度と逆らいませんから」


「ゆ、許してくだひゃい」


「ひっ! ひゃあああ! うわあああああああああ!」



 ドカッ!



「煩いゴミクズめ!」



 かなり手加減したが顔を重点的に痛めつけてやったので、顔がパンパンに晴れ上がり、前歯も全部叩き折ってやった。



「なあ、おい?」


「ひっ! ひゃ、ひゃい」


「お前等みたいな雑魚にウロチョロされたらウゼエんだ、分かるだろ?


此処で死ぬか、もうダンジョンへ来ないか選べよ?」


「も、もうダンジョンには来ましぇん、来ましぇんから許してくだしゃい」


「お前等、次にダンジョンで見たら、必ず殺してやる。


俺に文句があるんなら何時でもギルドに言ってこい、家族ごと地獄へ落としてやる」


「ひっ! ひぃぃぃぃ!」



 ほんの少しだけ威圧し笑顔を向けてやると、意識のある者は震え上がっていた。



「そうだ! サービスで魔物を此処に追い込んでやる、死にたくなかったら早く逃げるんだな♪」


「ひぃぃ! ひゃあああああああああああああああああああああ!」



 白状な奴等だ、倒れてる仲間を無視して一目散に逃げていく。


 しょうがないので意識を失っている者も、蹴り起こすと慌てて逃げて行った。



「んふふ、ヨウ君が俺って言ったの、初めて聞いちゃった♪」×アヤメ


「えっ? 僕そんな事言ってました?」


「言ってたー♪」×全員


「フフ、男らしくて素敵でしたよ」×リラ


「ヨウ君は怒ると一人称が俺になる・・・メモメモ!」×ツドイ


「ツ、ツドイさ~ん、忘れて下さい!」



 僕は指をワキワキとしながら、ツドイさんに詰め寄った。



「そ、それは、お願いじゃなくて、脅迫じゃないかと思うんだよね?」


「んふふ、諦めて擽られなさい」×ナギサ


「ツドイって、懲りないよね~」


「僕、忘れちゃったかも?」


「擽らなくても良いです?」


「うん、大丈夫」


「良かった」



 僕は武蔵の仕返しもできたので、気分良くダンジョン探索を再開した。


 ゴールドスライムの効果もあり、オーブやスクロールをドカドカと補充していった。


 しかし、メチャクチャドロップするな~ 改めてゴールドスライムの効果に驚かされる。


 サクサクと地下20階のボスも倒し、今日は早めに帰る事にした。


 何故かと言うと、無色のクリスタルをセツナさんに見て貰おうと思ったからだ。


 ひょっとしたら、錬金素材かもしれないしね。


 僕達はクレセント本部に帰ると、早速セツナさんの研究室へ足を運んだ。



「セツナさ~ん」


「ほいほい、どしたのかな? あっ! ひょっとして、新たな素材見つけたり?


見せて、見せてーーー♪」


「あはは、新たな素材って訳じゃ無いんですけど、ちょっとこれ見て貰えます?」


「んっ? クリスタル?」


「はい、一応魔物のドロップ品なんですけど、これ何に使うのか分かんなくて」


「セツナだったら、これ何に使うか分かる?」×アヤメ


「たぶん、分かるね~」


「ええっ?」×全員


「そんなに、直ぐに分かるもんなの?」


「まあ感なんだけどね。だって、これ転送クリスタルそっくりじゃない?」


「あっ!」×全員


「そっか、流石セツナさん、気付かなかったな~」


「ふむふむ・・・えいっ! おっ、いけたかも」



 セツナさんは何をしたのか、無色のクリスタルが発光している。



「何したのよ、セツナ?」×ナギサ


「ちょっと、魔力を込めてみたんだよ。たぶん、この状態で転送クリスタルのとこに行ったら何か起こるかも?」


「うはーーー!」×全員


「ナハハ、そんなに感心しなくても良いって、まだ分かんないし?」


「早速、試しに行ってみましょうか」



 僕は皆と人気の無いダンジョンへ転移し、転送クリスタルの前まで来た。



「じゃ、試してみるね~」×セツナ



 セツナさんは発光している無色のクリスタルを、転送クリスタルに接触させた。


 すると、無色だったクリスタルが転送クリスタルと同じ青い色に輝きだした。



「お~~~ 凄いね。これエスケープクリスタルだって?」


「ええっ!」×全員


「それって、まさか、ボス部屋から脱出できたりするの?」×ナギサ


「うん、そうみたいだね。使うと同じ階の転送クリスタルまで転移するみたい」


「うはーーー!」×全員


「それって、凄いじゃないですか?」


「これがあると、脱出不能なボス戦の危険度が格段に下がりますね」×リラ


「なんで、今まで誰も分からなかったのかな?」×ツドイ


「そりゃそうだよ。中級ダンジョンで魔法使える人って少ないもの」×ノノ


「魔力を込めた人は居たかもしれないけど、その状態で転送クリスタルに接触させた人が居なかったんでしょうね」


「ナハハ、同じ形なんだから、誰か気付きそうなもんだけどね~」


「そんなの気付くのって、セツナぐらいだよ?」×ノノ


「ナハハ、そうかな~ 調子に乗っちゃうよ?」


「セツナ天才♪」×全員


「照れちゃうね♪」


「これは是非、普及させないとですね~」


「んふふ、また儲かっちゃうね?」×アヤメ


「いえ、これは激安で売っちゃおうかと思います。手間賃を考えて3千円ぐらいでどうかな?」


「フフ、流石ヨウ様です。ですが、魔力を込めないといけませんので、5千円ぐらいになるのではないでしょうか?」×リラ


「そっか、私達みたいに魔力が多い人は少ないだろうしね」×ノノ


「魔力を込めるのは僕達でやって、後は委託で良いんじゃないかな?」×ツドイ


「当分は、その方向でいきましょか?」


「ヤー♪」×全員


「念のために試しとかないとね」×アヤメ


「了解です!」



 僕達は全員でボス部屋で使えるか試しに行き、ちゃんと使える事を確認した。


 オーブやスクロールを習得するときみたいに、使おうと思うだけで使える様だ。


 とりあえず、手持ちの無色クリスタルを、全てエスケープクリスタルにすることにした。


 僕達も結構集めたので、大体1000個程のエスケープクリスタルを作り終わった。



「販売先はどうするの? またギルマスにお願いしちゃう?」×アヤメ


「そうですね~ どうしようかな。とりあえずは、まだ数が少ないんでクレセントメンバーに配りますね」


「ヨウ様、まだ中級ダンジョンのボス部屋でしか試しておりませんので、もう少し検証しないといけないかと?」×リラ


「そうですね。じゃ、今持ってるのは検証用にしましょうか」


「全然数が足りないね? 武蔵君に頑張って貰わないと」×ツドイ


「あはは、そうですね」


「流石に、武蔵君1人では無理でしょ?」×ノノ


「クレセントメンバーに声を掛けて、無色のクリスタルが何処でドロップするのかも調べましょうか」


「そだね、色々とやる事、増えちゃったね~」×ナギサ


「うふふ、でも、遣り甲斐があるじゃない」×アヤメ


「確かに~」



 これからの方針も決まったので、クレセント本部に帰ると皆にも説明し、お願いすることにした。


 手分けして、無色のクリスタルが何処でドロップするのか調べる者。


 初級、中級ダンジョンのボス部屋で使えるのかを調べる者。


 上級ダンジョンのボスは僕達が担当し、上限18人全員が使えるのかも調べる事にした。


 後は海外のダンジョンでも使えるのかを調べる事と、考え付く限り色々なパターンを試すことになった。




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