第242話 たまには派遣冒険者も良いかもです
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荻田夫妻の一戸建ての件は、凄く遠慮されたけどゴールドスライムの為にも納得して貰った。
また、リラさんが段取りしてくれるそうなので、お願いする事にした。
そして、僕達は折角北海道まで来たのだから、北海道のギルドも見に行くことにした。
荻田夫妻に案内して貰い、札幌ギルド本部に到着すると、予想通り注目の的になってしまった。
「お、おい、荻田さんと一緒にいる女性誰だよ?」
「き、綺麗~ 芸能人じゃないわよね? モデルさんかな?」
「うわ~ 足長~い、スタイル良い~ あんな美人存在するんだ?」
「待て待て、あれって防護服だよな? ひょっとして冒険者なのか?」
「本当かよ? 絶対、都会の冒険者だろ?」
「凄いよな~ 都会の冒険者ってあんなに美人なのか・・・」
「ロシアとかアメリカの冒険者の美しさにも驚いたけど、ありゃ桁が違うんじゃね?」
「あっ! って事は大阪の冒険者か?」
「ありえるな・・・新人って事はないだろ、高位の冒険者だろうな」
流石荻田さん。地元とはいえ、他の冒険者も慕われているようだ。
「相変わらず、目立ってますね~?」
「んふふ、もう慣れちゃったわよ・・・ヨウ君もチラホラと可愛いって言われてるわよ?」×アヤメ
「わーい♪ っと、思う事にします」
「あはは、良い傾向だね」×ナギサ
札幌ギルド本部を一通り見学すると、なにやらパーティメンツ募集の呼び掛けが多く見られる。
「荻田さん、何時もあんなに募集してるんですか?」
「ああ、札幌上級ダンジョンでは回復職が人気があってね、常に募集しているんだよ」
「へえ~ 場所が変われば、色々と違うのね」×アヤメ
「・・・ヨウ様、目がキラキラになってるのですが?」×リラ
「「「「えっ? うわ~~~」」」」
「なんか、すっごく嫌な予感がするんですけど?」×ナギサ
「ねーねー、皆さん?」
「「「「「は、はい・・・」」」」」
「皆で回復職として参加してみませんか?」
「「「「「そうきたかーーー!!!!!」」」」」
「三日月さん、本気ですか?」×オギタ
「はい、だって面白そうじゃないですか♪ 良いですか荻田さん?」
「はい、私達は構いませんけど」
「うふふ、メダカの群れに、クジラを放すようなものになるかもですね?」
「クジラはヨウ君だけよ?」×アヤメ
「アヤメはシャチね!」×ナギサ
「ナギサはサメじゃない?」×アヤメ
「「なんで、肉食なのよ~」」×アヤメ・ナギサ
「フフ~ リラ姉はイルカかな?」×ノノ
「フフ、ではノノもイルカですね」×リラ
「僕はペンギンぐらいにしとこっかな?」×ツドイ
「皆狡いわ、自分達だけ可愛いの選んじゃって~」×アヤメ
「僕から見たら皆、人魚さんですよ?」
「「「「「・・・・・・・」」」」」
「うふふ、皆さんも三日月さんになら照れるんですね♪」
「ヨウ君、そんなに褒めても誤魔化されないからね?」×アヤメ
「あはは、本心ですよ?」
アヤメさん達は少し戸惑っていたが、少しだけならと派遣冒険者として参加することを承諾してくれた。
全く知らないパーティに入るのだから、無茶は出来ないけど、他のパーティに入るのは初めてなので面白そうだ♪
荻田夫妻が受付嬢さんに手続きをしてくれ、僕達は別室で待機することになった。
「ヨウ様、私達は初めてのダンジョンですので、地下1階からしか参加出来ないかと?」×リラ
「そっか! じゃ、待ち時間の間にチャチャっと階層だけ進めておきましょうか?」
「そうね、そのことをスッカリ忘れてたわ」×アヤメ
「い、今から行くのですか?」×オギタ
「はい、30分ぐらいで帰ってきますね~」
「さ、30分ですか・・・分かりました。そう伝えておきます」
僕達は札幌上級ダンジョンの場所は分かっていたので、急いで向かう事にした。
地下1階から戦闘は無しでドンドン階層を進めていき、地下15階まで進んだところで<転移魔法>で戻ってきた。
「戻りました~」
「ほ、本当に30分で戻られたんですね、すみません。もう少し掛かりそうなんですよ」×オギタ
「一体、何階層まで進めたのでしょうか?」
「えっと、地下15階まで進めときました。足りますかね?」
「「ええっ?」」
「流石と言うか、恐ろしいスピードですね?」
「あはは、戦闘は無しで走って進みましたから」
「それにしても、普通なら2~3日掛かるのですが・・・」
「んふふ、そこはほらヨウ君だから?」×アヤメ
「ブーーー、皆で一緒に行ったじゃないですかー」
「んふふ、子豚君にならないの♪」
「いやはや、その三日月さんに遅れず着いていけるのですから、皆さんも素晴らしいスピードですね」×オギタ
「それぐらい出来なきゃ、同じパーティに要れないんだよね」×ツドイ
「フフ、もちろん、ヨウ様が手加減してくれているからですが」×リラ
「フフ~ ヨウ様1人だったら30分で制覇して、帰ってこれたかもです」×ノノ
「そんな訳、ないじゃないですかー」
「あはははは♪」×全員
僕達は待ち時間の間に、どこまで補助するか相談して決めて行った。
あまりにも僕達が参加しちゃうと、回復役の意味が無くなっちゃうしね。
しばらく待っていると、手続きが終わったのか受付嬢さんが来てくれた。
「お待たせ致しました。回復役希望の6名様ですね?
参加していただき、ありがとうございます。
では、ギルドランクと回復魔法を、確認させていただけますか?」×受付嬢
「えっと、ギルドランクはスマホで良いですか?」
「はい、結構です」
僕達は全員スマホに登録してるギルドカードを、受付嬢さんに見せていく。
「え、Sランク? しかも全員が・・・」
受付嬢さんは、ギルドランクと僕達の顔を交互に確認し、驚きの表情をしている。
「し、失礼しました」
「いえいえ」
「は、初めてSランクの方をお見掛け致しました。直ぐにギルドマスターへ連絡致しますので、お待ち願えますか?」
「えっ? どしてです?」
「はい、当ギルドへSランク冒険者の方がお越し願えたのですから、是非ギルドマスターからご挨拶を」
「あはは、良いですよ、そんなの。面白そうだから、ちょっと回復役で参加しようと思っただけですから?」
「そうでしたか、回復役は常に不足していますので非常に助かります」
「じゃ、次は回復魔法ですね。ただ披露するのもなんですから、実際に治しましょうか?」
「えっ?」
「僕、肘を治しますね」
「私は、両足のむくみを治しちゃおうかな」×アヤメ
「私は、盲腸痕治しちゃうね」×ナギサ
「僕、口内炎治そっかな」×ツドイ
「フフ、では、私は背中の傷を治しますね」×リラ
「フフ~ じゃ、私は全身の古傷を治しちゃうね」×ノノ
「えっ? ええ~~~~」
僕達は順番に受付嬢さんの怪我を<ヒール>で治していった。
「そ、そんな肘が痛くない・・・手術痕や古傷まで治せるなんて。
あっ! ありがとうございました。
あ、あの、すみません。私にはお返し出来るものが無いのですが・・・せめて私の全財産を」
「何言ってるのよ、今のは回復魔法の確認でしょ?」×アヤメ
「そそ、でも気持ちだけは貰っておくわ」×ナギサ
「ありがとうございます。では、せめて誠実で信用のおけるパーティへマッチングさせていただきます」
「どもども、では大人しく待ってますね」
「はい、順番にお呼び致しますね、何かお飲み物を用意致します」
受付嬢さんは余程嬉しかったのか、走って段取りに向かってくれた。
これだけ喜んでくれると、回復魔法を使った甲斐がある。
しばらく待っていると、どうやらトップはリラさんの様だ。
「では、お先に行って参りますね」×リラ
「リラ姉、頑張ってね」×ノノ
「行ってら~♪」×アヤメ・ナギサ・ツドイ
「ガンバです~」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
<とある冒険者視点>
「あ~ 今日も回復職が捕まんないね~」
「しょうがないだろ? 少ないもんは少ないんだからな」
「誰か私達のパーティに入ってくれる、回復職の人が居たら良いんだけどね~」
「全くだ。パーティメンツに回復職が居る所は良いよな」
「ポーションばかり使ってたら採算が取れないからな、戦闘中にも使いにくいしな」
「盾と剣持っててポーション飲めないしな」
「また、回復属性魔法を狙って中級ダンジョンへ行くか?」
「何回行ってもドロップしなかったじゃない?」
「そこは、運なんだから仕方ないだろ?」
「今話題の大阪にでも行ってみるか? ひょっとしたらドロップし易い所があるかもだろ」
「確実な情報が無い限り、大阪までは遠すぎるだろ?」
「まあ、今度旅行がてらに行ってみるのも良いかもしれないけどね♪」
「お金を溜めてオークションで競り落とすって、手もあるわよ?」
「<回復魔法>を競り落とせるだけの金を稼ごうと思ったら、スキルオーブか魔法スクロールしかないだろ?」
「だよね~ 例え他のスキルオーブがドロップしたとしても、どれも有用だからね」
「売って手数料取られる事を思ったら、誰かが習得した方が良いよな」
「金があったら良い武器や装備も整えたいしな」
「あ~ 結局は手に入らないってわけね」
「人生、ままならないって事さ」
「もしくは、5人で低層で頑張るかだな?」
「ん~ 回復職入れて大物行った方が、稼ぎが段違いなのよね~」
「だよな~ 地下11階のオーガでも行けたら美味しいんだけどな」
「私達だけでオーガ行く?」
「2体以上遭遇したら詰むぞ?」
「逃げながらやっても効率悪いしな~」
「まあ、もう少し待ってみようじゃないか、運が良かったら来てくれるかもしれないだろ?」
「リーダーは、ポジティブだね~」
「お前らが、ネガティブなんだよ?」
俺達がなんやかんやと話をしていると、ギルドのアナウンスが入る。
【ピンポンパンポーン! お知らせします!】
【現在、回復職希望の冒険者が6名登録手続きをしております】
【回復職をお待ちのパーティの方は、もうしばらくお待ちください】
【ピンポンパンポン!】
「みろみろみろ~♪」×リーダー
「「「「リーダー偉い♪」」」」
「あ~ お願い~ 私達のパーティに来てえ~~~」
「頼む~ 美人でグラマーなお姉さん求~」
「この馬鹿! なに贅沢言ってんのよ?」
「希望を持つことぐらい自由だろうが?」
「言っとくけど、どんな人が来ても嫌がっちゃ駄目よ?」
「そう言ってもよ、来てやったぞって感じ満載の偉そうな態度取られたら凹むだろ?」
「そういう奴ほど、回復魔法は大したこと無いんだよな?」
「やたら、取り分を多く言ってくるしな、ろくなもんじゃない」
「まあ文句ばかり言っても仕方ないだろ? 良識のある人なら誰でも良いさ」×リーダー
「禿げたおっさんでもか?」
「「「「・・・・・・・・」」」」
「・・・もちろんだ」×リーダー
「なんか、微妙な間があったぞ?」
「高望みしても仕方ないさ、よっぱど変な奴ならギルドが配慮してくれるだろうしな」
「そうよ、まずは私達のパーティに来てくれないと、話にならないでしょ?」
「そりゃそーだ、頼む~ 綺麗じゃなくても良いから~」
「まだ女性に拘るのか、この馬鹿!」
「お前だって、イケメンが来たら喜ぶだろうが?」
「私は男でも女でも、どっちだって良いわよ? そりゃ、楽しく冒険出来る人が良いけどね?」
「私もどっちでも良いけどさ、高ランクの人なら最高よね?」
「じゃ、高ランクで美しい女性を期待して待ちますか」
「お前の方が、俺よりポジティブだよ?」
「ほんと、人生楽しそうで羨ましいわ」
【ピンポンパンポーン! お知らせします】
【回復職お待ちの皆様、混乱を避けるためスマートフォンに通知致しますのでご了承下さいませ】
【スマートフォンに連絡が入ったパーティは、指定の部屋へお越し下さい】
【ピンポンパンポン!】
「リーダー、スマホ、スマホ!」
「分かってる、あまり騒ぐなよ?」
俺は期待を込めてスマホを眺めていると、直ぐにメールが入った。
俺はニヤリとし、親指を立てると皆小さくガッツポーズを決めていた♪
静かに皆を連れて指定の部屋へ向かう事にした。
「やった、やった、やったーーー♪」
「むふふ、あ~ ニヤケちゃうな~」
「やっぱ、日頃の行いがものを言うんだよな~」
「アンタの行いが良いわけじゃないでしょ?」
「まあ、信じる者は救われるってとこだろ?
一応言っておくが、大人しくしといてくれよ?」×リーダー
「分かってるよ。俺も本気で言ってる訳じゃねえって、稼げるなら文句なしだ」
「なんだ、分かってるじゃない?」
「今日はあまり時間も無いから、段取り良く行くぞ」
「「「「了解♪」」」」




