第56話:ブラックホールは『吸い込みすぎた掃除機のパック』!? 宇宙の排出口をパカッと開けて交換せよ!
「……おい、エレン。……最近、宇宙の『自浄作用』が落ちてないか? ……浮遊小惑星とか宇宙ゴミが、いつまでも同じ場所に漂ってる。……ブラックホールのやつ、ちゃんと仕事してるのか?」
WCO本部の宇宙監視ルーム。カズマがモニターで確認した銀河の端のブラックホールは、かつての猛烈な吸引力を失い、どこか「フンゴフンゴ」と苦しそうな音(重力波)を立てていた。
「……流石は家電製品の扱いに長けた総帥です。……現在、近隣のブラックホールは、ビッグバン以来の情報を吸い込みすぎた結果、内部の『事象の地平面フィルター』が完全に目詰まりしています。……人間で言えば、掃除機のパックがパンパンで、逆に吸い込んだゴミを吐き出し始めている状態です」
「……全宇宙のゴミ箱が満杯か。……非常に、不衛生だ。……これじゃあ、宇宙が『開かずの間』になっちまう」
俺は即座に、WCO重力管理部が極秘に開発した究極のメンテナンスキット――『時空用・特大交換パック(サイクロン対応)』を取り出した。
「未来の俺! さっさとその『高次元・ロング隙間ノズル』を構えろ! ……お前はブラックホールの『角っコ』に残った、頑固な因縁のゴミを掻き出すんだ! インターンとして、時空の裏側を覗く恐怖を味わってこい!」
『……へいへい。……未来じゃブラックホールを温泉にしてた俺が、今はブラックホールの『ゴミ捨て場』の掃除係かよ……。……このノズル、吸い込みが強すぎて俺まで吸われそうなんだが!?』
未来の俺が、凄まじい重力に耐えながら、ブラックホールの「縁」にノズルを突っ込み、詰まった時空のカスを掻き出していく。
「シブキ! 吸引口周辺に『重力潤滑・スムーサー』を噴霧しろ! ……ムサシさんは、詰まりの元凶になっている『巨大な概念の塊』を、イベント・ホライゾンごと一刀両断してくれ!」
「御意ッ!! 佐藤殿、……『無』の中に詰まった『有』を斬る仕事、……これぞまさしく物理法則を超えた、清掃士の極みですな!!」
ムサシが『斬鉄丸』を振るうと、ブラックホールの中心部で固まっていた「数億年分の未練のゴミ」がバラバラに粉砕された。そこへ俺が、ブラックホールの背面にある『緊急メンテナンス用ハッチ(隠しコマンド)』をパカッと開けた。
「……お掃除完了! ……奥義、『時空廃棄物・全交換(Void Disposal)』!!」
ポンッ! という軽い音と共に。
真っ黒に汚れた「宇宙のゴミパック」がブラックホールの裏側から排出され、代わりに真っ白で清潔な「新品のフィルター」がカチッと収まった。
瞬間、ブラックホールは本来の猛烈な吸引力を取り戻し、周囲の宇宙ゴミをシュボボボボッ! と快音を立てて飲み込み始めた。
つぶやいたー(銀河・重力通信):
『【速報】ブラックホール、カズマさんに「パック交換」されて吸い込みが新品同様にwww』
『「掃除機のパック」だったのかよブラックホールww 宇宙の物理学、掃除神に全否定されてて草w』
『未来の俺が、排出された「宇宙のゴミパック」の中から「お宝」を探しててワロタw』
『現在の状況:宇宙の自浄作用が正常化。全銀河が「掃除したての部屋」のような清々しい空気感に』
「……ふぅ。……エレン。……これで、宇宙も当分は『ゴミ屋敷』にならずに済むな」
「……そうですね、総帥。……ですが、吸引力を上げすぎたせいで、今度は『未来の俺』が、ブラックホールを「布団圧縮機」として使い始め、自分のコレクションの等身大抱き枕をペッタンコにしていますが……」
「…………。……よし、シブキ。……その圧縮された抱き枕ごと、あのおっさんをブラックホールの『排気口』から放り出してこい」
――カズマの「第3部」は、全宇宙のインフラすらも「家電製品」としてメンテナンスし、ついには創造主の「設計ミス」さえも事後対応で直していく。
第56話、お読みいただきありがとうございました!
ブラックホールの「パック交換」をしてしまったカズマさん。
宇宙の終焉を招くと言われる天体も、彼にかかれば「メンテナンスが必要な掃除機」と同じです。
次回、第57話。
「ビッグバンの『爆音』、実は『近所迷惑』だった!? カズマが全宇宙に『防音・消臭マット』を敷き、安眠できる銀河を作る回」
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佐藤カズマの「概念クリーニング」、次は宇宙の「住環境」を改善します!




