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それは、ある夏の話  作者: 藍井 茶
第一章
9/12

-第7話--出会い--番外編1-

それは俺たち兄弟が出会ったばかりでまだそこまで仲が良くなかったときの話


その日から彩希が来たことで休んでいた両親はまた働きに戻った、そして俺は夏休みに入っていた。

両親は「仲良くしろよ」とだけ言って働きに出て行った

学校ではそこまで友達はおらず、夏休みで遊びに誘われることもなかった俺は紗希の生活のサポートをしていた。家の家事は小さい頃からやっていたため一人増えたところで大差は無かった、、ただ、連れてきた日から俺は紗希に一切話しかけていなかったのだ、、、

もちろん話せる時間はあったし、生活に最低限の会話はしていた、逆にいうと必要最低限以外の話はしなかったのだ。

昼ごろ、俺は昼ごはんを作って紗希の寝ている部屋(以前は父親の寝室だった部屋)に持っていった。

「飯持ってきたぞ」

返事はなかった、

部屋に入ると紗希は寝ていた。

「ここ置いておくから食べろよ」

そう言って俺は部屋を出ようとした、、すると、、、

「兄さん、、いつも、、ありがとう」

寝ていたはずの紗希にそう言われて俺は立ち止まった

「なんだ起きてたのか、、冷めないうちに食えよ。」

それだけ言って部屋から出た、、、

本当はもっと話してみたかった、仲良くしたかった、、、

ただ、兄さんなんて言われたのは初めてで、、やけに恥ずかしくて何も言えなくて、ようやく発した言葉があれだった。

そのあと食器を回収しに行った時

紗希は本当に眠っていた、、、

いつもなら俺はそそくさと食器を持って部屋から出ていったかもしれない、、

だが俺はなぜか父が使っていた椅子に腰掛けて紗希を眺めていた。


それから何時間たっただろうか

気づけば7時を回っていた、いつのまにか寝ていたようだった。

布団を見ると紗希は起きていた、そして俺が目を覚ましたのを確認するとゆっくり起き上がってこう言った

「おはよ、、兄さん」

「あぁ、、おはよう、、紗希」

寝ぼけていた俺は反射的に答えていた。

「やっと名前で呼んでくれたね」

「あっ、、、そうだったか?」

「そうだよ今までまともな会話してもいなかったのにどうやって名前呼ぶ時間があるのさ」

「そうだな」

そのあとは何分も二人は笑い続けた。

それが、俺たち兄弟にとっての初めての会話だった。

数話ごとに兄弟が仲良くなるまでの話を入れたいと思います。こちらも読んでいただけると幸いです。

※誤字訂正、感想、評価、バンバンください、無言宣伝 可

どんな評価でもいいです、作者のモチベになるのでよろしくお願いします。

(Twitterもやっているのでそちらもよろしくお願いします→ https://twitter.com/tPkQktx0qfi1Bqu)

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