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ツバサ  作者: ミズメ
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プロローグ

ある島に、背中につばさを持つ者たちが住んでいた。

そこでは外が明るい時間は皆つばさを隠していた。

つばさは日の光に弱いため、日の出るうちはつばさを隠すよう言い伝えられてきたためである。


ある若者は、夢を追いかけていた。

島から出る夢を。

島の外を知らず、海の先を知りたかった。

その若者はある日決断した、海の先へ行こうと。

夜につばさを広げ、海の向こう、どこかの陸地へ向けて飛び立った。

どこまでも続く海の中飛び続けた。

やがて朝日が昇る。

日の光に照らされ、その若者はつばさを失い海に落ち、その後の行方を知る者はいない。


言い伝えを守らなければつばさを失う。

その恐怖を皆に植え付け、皆を守ろうとしたのか。

理由を知る者、真実を知る者はいない。

ただ守らなければと思うのみ。

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